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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 6 分6 分6 分

国民年金法 第144条

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法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても、同条の罰金刑を科する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民年金法第144条は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
  2. 国民年金法第144条の条文原文は「法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても、同条の罰金刑を科する。」で始まります。
  3. 国民年金法第144条は第四節に置かれています。
  4. 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
  5. 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民年金法第144条の前の条は国民年金法第143条です。
  7. 国民年金法第144条の次の条は国民年金法第145条です。
  8. 国民年金法第144条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第144条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141
  • 本サイト収録国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第144条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/144

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民年金法144条は、従業者が法人の業務に関して143条の違反行為をしたとき、行為者のほか法人にも罰金刑を科す両罰規定である。法人に拘禁刑は科されない。

Q · 職員が立入検査を断っただけで、基金という法人まで罰金を取られるんですか?

はい。行為者への処罰に上乗せで、法人にも罰金が科されます

国民年金法144条は両罰規定です。法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関して143条の違反行為(報告徴収・立入検査の拒否、妨害、忌避、虚偽報告など)をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても同条の罰金刑(50万円以下)を科します。法人への制裁は罰金に限られ、拘禁刑は科されません。もっとも最高裁は両罰規定を法人の選任監督上の過失を推定した規定と解しており、監督を尽くしたことを反証できれば法人処罰を免れる余地があります。

解説

検査に来た厚生労働省の職員に、事務局長が「担当者が不在なので今日は」と告げて帰ってもらう。その一言が、法人そのものに罰金刑の前科をつくることがある。国民年金法141条1項は、厚生労働大臣が国民年金基金や連合会に報告を求め、事務所に立ち入って質問・検査する権限を定める。これを拒み、妨げ、忌避し、あるいは虚偽の報告をすれば、143条1項で6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。そこに144条が重なる。代表者・代理人・使用人その他の従業者が「その法人の業務に関して」違反したときは、行為者を罰したうえで、法人に対しても同じ罰金刑を科す。法人に拘禁刑は科せないから、法人が受けるのは罰金だけ。だが罰金にも前科(犯歴)は残る。あなたが押さえるべき急所は二つ、「業務に関して」という限定と、最高裁が法人処罰の根拠を選任監督上の過失の推定として説明してきたこと。この二つだけが、法人側に残された反論の入口である。

法的な位置づけ

国民年金法144条は両罰規定を定める条文であり、法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が当該法人の業務に関して同法143条の違反行為をした場合に、行為者本人を処罰するほか、法人に対しても同条所定の罰金刑を科すことを規定する。法人は自然人ではないため拘禁刑を科すことができず、法人に対する制裁は罰金刑に限定される。

よくある質問 AI による整理

Q1国民年金法144条とは何ですか?

法人の代表者や従業者が、その法人の業務に関して143条の違反行為をしたとき、行為者を罰するほか法人にも同じ罰金刑を科す両罰規定です。法人への制裁は罰金のみで、拘禁刑は科されません。

Q2国民年金基金への立入検査を拒否するとどうなりますか?

141条1項の検査を拒み、妨げ、忌避すると143条1項で6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。さらに144条により、基金という法人にも別枠で罰金刑が科されます。

Q3両罰規定で法人に拘禁刑は科されますか?

科されません。144条が法人について定めるのは「同条の罰金刑」だけです。身体拘束を執行できない法人には拘禁刑を科せないため、制裁は罰金に限られます。行為者本人には拘禁刑もあり得ます。

Q4法人に科される罰金はいくらまでですか?

143条の罰金刑と同額、つまり50万円以下です。行為者と法人にそれぞれ別に科されるため負担は合算されます。金額以上に、法人に犯歴が残る点が実務上の重荷になります。

Q5理事や代表者個人も罰せられますか?

代表者自身が違反行為をすれば143条で行為者として処罰されます。他方、部下の違反について代表者個人が144条で自動的に罰せられることはありません。144条が上乗せするのは法人への罰金です。

Q6アルバイトや派遣職員の行為でも法人は罰せられますか?

144条は「使用人その他の従業者」と定めており、雇用形態や役職を限定していません。指揮命令下で法人の業務に従事していれば、非正規の職員の違反でも法人処罰の対象になり得ます。

Q7両罰規定の公訴時効は何年ですか?

143条の罪は6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金であり、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時(同253条)で、法人についても同じ期間で進行します。

Q8解散した基金の清算人も144条の対象になりますか?

清算人が137条の19第1項の徴収金の督促に正当な理由なく応じなければ143条2項で処罰されます。その行為が法人の業務に関するものと評価されれば、144条により清算中の法人にも罰金が及び得ます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1職員が勝手にやったことなのに、法人まで罰金を取られるんですか?

144条は「行為者を罰するほか、その法人に対しても」と定めるため、原則として法人にも罰金が科される。ただし最高裁は両罰規定を法人の選任監督上の過失を推定した規定と解しており、監督を尽くしたことを反証できれば免れる余地がある。実務のポイント:この反証で効くのは事後に作った陳述書ではなく、違反前から動いていた研修記録・決裁ルール・内部通報の運用実績である。検査通知後に整えた書類は作成日で見抜かれる

Q2立入検査を一度断っただけでも犯罪になりますか?

143条1項が処罰するのは検査を「拒み、妨げ、忌避した」場合であり、業務上の合理的な日程調整が直ちに該当するわけではない。ただし理由を変えて繰り返し引き延ばせば忌避と評価されうる。実務のポイント:141条3項は、検査権限を犯罪捜査のために認められたものと解してはならないと定める。しかし検査で判明した事実が刑事事件の端緒になること自体は妨げられない。この条文を免罪符と誤解して口が滑る担当者が多い

Q3法人が罰金刑を受けると、金額以外に何が起きますか?

罰金刑が確定すれば法人にも犯歴が残る。行政庁への各種届出や公的な入札参加資格の審査、補助金申請などで法令違反歴の申告を求められる場面があり、143条・144条の50万円は入口の負担でしかない。実務のポイント:金額だけを見て略式命令を早期に受け入れる法人が多いが、争うかどうかの判断は罰金額ではなく、その後の資格審査や取引先への説明コストで決めるのが実務家の考え方である

間違えやすい点 AI による整理

  • 「法人が罰金を払うのだから、実際に検査を断った職員は表に出ない」という発想は、問いの立て方が逆になっている。144条は「行為者を罰するほか」と書いている。法人処罰は行為者処罰の身代わりではなく上乗せであり、二つの刑事責任が同時に走る
  • 両罰規定という言葉は知っていても、法人に科される罰金の重さを金額だけで測っている人が多い。罰金刑が確定すれば法人にも犯歴が残り、許認可・公的な入札参加資格・補助金の審査で違反歴を申告させられる場面が出てくる。50万円という上限額は、実際の損失のごく一部でしかない
  • あなたから見れば「従業員が勝手にやったのだから法人に落ち度はない」。だが法律から見れば、最高裁は両罰規定を法人の選任監督上の過失を推定した規定と解してきた(最大判昭和32.11.27)。推定であるから覆せるが、覆す責任は事実上法人側にある。この落差を知らずに「うちは無関係」と主張し続けると、反証の材料を集める時間を失う(両罰規定の法的性質については実務上、解釈が分かれている論点もある)
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割144条:行為者処罰に法人処罰を上乗せする両罰規定143条:検査拒否・虚偽報告等に対する罰則本体
141条:厚生労働大臣の報告徴収・立入検査の権限規定
名宛人違反行為をした従業者を使用する法人拒否・妨害・忌避・虚偽報告をした行為者本人
基金・連合会(検査を受忍する側)
制裁の内容143条と同額の罰金刑のみ(拘禁刑は科されない)6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
刑罰なし(権限規定。3項は犯罪捜査目的の解釈を禁止)
反論の入口「その法人の業務に関して」の要件、選任監督上の注意を尽くしたことの反証「拒み、妨げ、忌避」該当性、正当な日程調整との線引き
検査の必要性・範囲の適法性

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
勞動基準法第81條ほか各行政法規の兩罰規定

台湾も「除依本章規定處罰行為人外,對該法人或自然人亦科以各該條之罰金」という日本と同型の条文構造を採り、行為者処罰への上乗せとして法人に罰金を科す。事業主の免責事由を条文上明記する例がある点が日本と異なる

韓国
대한민국 각 행정법규의 양벌규정

韓国も行政法規ごとに양벌규정を置くが、憲法裁判所が免責規定を欠く양벌규정を責任主義違反として違憲と判断して以降、多くの法律に「相当한 주의와 감독을 게을리하지 아니한 경우」の免責但書が明文化された。日本が判例で処理する部分を条文化した点が対照的

ドイツ
§ 30 OWiG(法人に対する Geldbuße)、§ 130 OWiG(監督義務違反)

ドイツは法人自体を刑罰の名宛人とせず、秩序違反法上の過料(Geldbuße)で対応する。監督義務違反を独立の秩序違反として構成する点が、日本の過失推定型の両罰規定と設計思想を異にする

アメリカ
New York Central & Hudson River R.R. v. United States, 212 U.S. 481 (1909)

米国は respondeat superior 法理により、従業員が職務範囲内で会社の利益のために行った犯罪について法人自体が刑事責任を負う。監督を尽くしたことによる免責は原則として認められず、量刑段階でコンプライアンス体制が考慮される点が日本と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 厚生労働省の職員が国民年金基金の事務所に立入検査に来たが、事務局長が「資料が揃っていない」と三度続けて日程を先送りにしたら、どうなる? 忌避と評価されれば143条1項で行為者本人に6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、さらに144条で基金という法人にも別枠の罰金が科される。断った回数が増えるほど、正当な日程調整だったという説明は通りにくくなる
  • あなたは基金の事務職員として、運用状況の報告書に実際より小さい数字を書いて提出した。虚偽の報告をした行為者としてのあなたと、雇い主である法人が、同じ一枚の書面で並んで刑事責任を問われる
  • 解散した基金の清算人として、137条の19第1項の徴収金の督促状を受け取った。指定期限まであと5日、資金繰りの目処は立たない。正当な理由なく期限を過ぎれば143条2項で清算人個人が罰せられ、144条の射程に入れば法人にも罰金が及ぶ。期限内に納付できないなら、少なくとも「正当な理由」を裏づける記録を今日から積み上げるしかない
  • 友人が国民年金基金の理事に就任し、「検査の対応は事務局に任せておけばいい」と言ってきた。あなたはそこで、行為者処罰と法人処罰が別々に走ること、そして法人の罰金を止める鍵が理事会レベルの監督記録にあることを説明できる

取るべき行動

被害を受けた側:あなたが加入員、あるいは内部で虚偽報告や検査妨害を目撃した職員なら、まず日時・指示者・指示内容をその日のうちに手元の媒体に記録する。次に法人内の内部通報窓口へ書面で申告し、受理の記録を残す。是正されないなら厚生労働省の担当部局へ情報提供する。141条1項の報告徴収・立入検査が動けば、143条・144条の適用は行政側が判断する。自分で相手を追及しようとせず、記録と申告の証跡を確実に残すことが最も強い一手である

訴えられた側:1. 行為者として取調べを受ける場合、供述前に弁護人を確保する。検査時のやり取りは記憶が食い違いやすく、最初の調書が後まで効く2. 法人としては「その法人の業務に関して」の要件を検証する。従業者の個人的動機によるものなら業務関連性を争う3. 143条1項の「拒み、妨げ、忌避」に本当に当たるか、正当な日程調整との線引きを検査記録で洗う4. 違反前から存在した研修記録・マニュアル・決裁ルールを揃え、選任監督上の注意を尽くしたことの反証材料として起訴前に提出する

時効(請求できる期限):143条1項の罪は6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金であり、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時(同253条)。144条により法人が問われる場合も同じ期間で進行するのが実務の扱いである。なお2025年6月1日施行の刑法改正で懲役・禁錮は拘禁刑に統合されている(最新の改正状況をご確認ください)

学説

過失推定説(判例・通説):両罰規定は事業主の選任監督上の過失を推定した規定であり、事業主が注意を尽くしたことを反証すれば処罰を免れると解する立場。責任主義と監督の実効性確保を調和させる説明として、実務の前提となっている

無過失責任説(少数説):両罰規定は事業主に政策的な無過失責任を課したものと解する立場。処罰範囲が明確になる反面、自ら行為していない者を処罰する点で憲法31条の責任主義との緊張が強く、現在は支持が限られる

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:国民年金法の制定に伴い、罰則の章に両罰規定が置かれ、従業者の違反行為について法人にも罰金刑を科す構造が採用された
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:刑法改正により懲役・禁錮が拘禁刑に統合され、令和7年(2025年)6月1日施行。前条143条の法定刑の表記も拘禁刑に置き換わったが、144条が法人に科すのは従前どおり罰金刑のみ

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国民年金法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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