国民年金法 第145条
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- 基金若しくは連合会又は解散した基金若しくは連合会が、次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした基金若しくは連合会の役員、代理人若しくは使用人その他の従業者又は解散した基金若しくは連合会の清算人は、二十万円以下の過料に処する。
- 一第百二十条第四項(第百三十七条の八第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
- 二第百三十九条の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
- 三第百四十条の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
- 四第百四十二条第一項の規定による命令に違反したとき。
- 五この章の規定により基金又は連合会が行うものとされた事業以外の事業を行つたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民年金法第145条は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
- 国民年金法第145条の条文原文は「基金若しくは連合会又は解散した基金若しくは連合会が、次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした基金若しくは連合会の役員、代理人若しくは使用人その他…」で始まります。
- 国民年金法第145条は第四節に置かれています。
- 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
- 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民年金法第145条の前の条は国民年金法第144条です。
- 国民年金法第145条の次の条は国民年金法第146条です。
- 国民年金法第145条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第145条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141 - 本サイト収録
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第145条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/145
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民年金法145条は、届出・報告・監督命令違反や目的外事業があった場合、違反行為をした基金の役員や清算人個人を二十万円以下の過料に処すると定める。名宛人は法人ではなく自然人である。
Q · 基金の届出漏れで二十万円以下の過料って、基金が払うんですか?
払うのは基金ではなく、違反行為をした役員や清算人個人です
国民年金法145条の名宛人は法人ではありません。条文は「その違反行為をした基金若しくは連合会の役員、代理人若しくは使用人その他の従業者又は解散した基金若しくは連合会の清算人」と定めており、二十万円以下の過料は自然人に科されます。対象となるのは、120条4項(137条の8第2項で連合会に準用)と139条の届出、140条の報告、142条1項の監督命令違反、そして第9章で基金又は連合会が行うものとされた事業以外の事業を行った場合の五類型です。過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰のため前科はつきませんが、確定すれば検察官の命令で執行されます。
解説
二十万円以下という金額そのものより、誰の財布から出るのかを見てほしい。国民年金法145条が過料を科す相手は、基金という法人ではない。違反行為をした役員、代理人、使用人その他の従業者、そして解散した基金や連合会の清算人、つまり生身の個人である。組織の事務ミスとして処理されるのではなく、届出書を出し損ねた人間が名宛人として特定される。対象となる違反は五つ。120条4項(137条の8第2項で連合会に準用される場合を含む)と139条の届出、140条の報告、142条1項の監督命令違反、そして第5号「この章の規定により基金又は連合会が行うものとされた事業以外の事業を行つたとき」。最後の一つが盲点で、加入員サービスのつもりで始めた企画が目的外事業として過料の入口になりうる。さらに過料は刑罰ではないため、刑事裁判ではなく非訟事件手続で決まる。前科はつかないが、確定すれば検察官の命令で執行され、財産の差押えまで届く。
法的な位置づけ
国民年金法145条は、国民年金基金及び国民年金基金連合会の監督に関する秩序罰を定める規定である。120条4項及び139条の届出、140条の報告、142条1項の監督命令に違反した場合、並びに第9章により基金又は連合会が行うものとされた事業以外の事業を行った場合に、違反行為をした役員、代理人、使用人その他の従業者又は解散後の清算人に対し、二十万円以下の過料が科される。
よくある質問 AI による整理
Q1国民年金法145条の過料はいくらですか?
二十万円以下の過料です。名宛人は基金という法人ではなく、違反行為をした役員、代理人、使用人その他の従業者、又は解散した基金・連合会の清算人という自然人になります。
Q2過料は誰が科すのですか?
裁判所です。過料は行政上の秩序罰であり、刑事裁判ではなく非訟事件手続に基づく過料事件として裁判所が決定します。確定した過料は検察官の命令によって執行されます。
Q3基金の目的外事業とは何ですか?
第9章の規定により基金又は連合会が行うものとされた事業以外の事業を指します。加入員向けの福利厚生企画であっても、事業範囲外であれば145条5号の過料対象になり得ます。
Q4基金の届出や報告はどこに行うのですか?
基金の監督官庁である厚生労働大臣に対して行います。145条は120条4項・139条の届出、140条の報告、142条1項の監督命令を違反類型として列挙しています。
Q5過料を払わないとどうなりますか?
過料の裁判が確定すると検察官の命令により執行され、最終的には財産の差押えに至ります。前科はつきませんが、放置すれば消えるという性質のものではありません。
Q6過料の裁判に不服がある場合はどうしますか?
裁判の告知を受けた日から一週間の不変期間内に即時抗告ができます(非訟事件手続法)。この期間を過ぎると確定するため、通知を受け取った日付の管理が決定的に重要です。
Q7担当職員も過料の対象になりますか?
条文上は「使用人その他の従業者」も名宛人に含まれます。ただし決裁権限のない担当者が「違反行為をした者」に当たるかは実務上の解釈問題で、内部の決裁記録が判断材料になります。
Q8虚偽の届出をした場合も過料ですか?
対象になります。145条1号・2号は「届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき」、3号は「報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき」と定め、不提出と虚偽記載を同列に扱っています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、前科になるんですか?
なりません。過料は行政上の秩序罰で刑法上の刑罰ではないため、前科調書には載らず、資格制限に直結もしません。ただし145条の過料が確定すれば検察官の命令で執行され、支払わなければ財産の差押えに進みます。実務のポイント:前科がつかないという一点だけで安心する人が多いが、監督官庁との関係や役員としての適格性の議論では、確定した事実として記録に残り続ける。金額の軽さと影響の軽さは別物である
Q2うちの基金の事務ミスなのに、どうして私個人が払うことになるんですか?
145条の名宛人が、基金ではなく「その違反行為をした基金若しくは連合会の役員、代理人若しくは使用人その他の従業者」または解散した場合の清算人と書かれているためです。法人への制裁ではなく、行為をした自然人への秩序罰という設計です。実務のポイント:だからこそ、誰の決裁で提出を見送ったかという内部記録が防御の中心になる。決裁権限のない担当者が違反行為をした者に当たるかは、実務上、解釈が分かれている
Q3基金が解散したら、もう関係ないですよね?
関係あります。145条は「解散した基金若しくは連合会の清算人」を明示的に名宛人に含めています。解散は責任の消滅ではなく、清算人への引継ぎです。実務のポイント:清算人に就任する前に、過去の届出(120条4項、139条)と報告(140条)の提出状況を一覧化し、引継書に残しておく。就任後に発覚した違反について自分の在任期間と切り分けられるかが、後の陳述の場で効いてくる
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば書類の遅れは組織の事務ミスだが、145条から見れば「違反行為をした役員、代理人、使用人その他の従業者」という自然人の特定作業である。この視点の落差が、自分の名前が名宛人として出てきたときの衝撃を生む
- 過料は刑罰ではないと知っている人は多いが、その帰結の深さまでは知られていない。前科がつかない代わりに刑事訴訟法の手続保障は及ばず、非訟事件手続法の枠組みで決まる。それでも確定すれば検察官の命令で執行され、財産の差押えに進む。軽い制裁だから放置してよいという結論にはつながらない
- 「基金が解散したのだから罰則も一緒に消えたはずだ」という問いの立て方そのものが誤っている。145条は解散した基金若しくは連合会の清算人を明示的に名宛人に置いている。問うべきは、清算事務の中で過去の届出・報告の状況をどう棚卸しし、どこまで記録に残すかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 145条:義務違反に対する制裁(二十万円以下の過料) | 120条4項:基金に課される届出義務そのもの 140条:基金・連合会に課される報告義務そのもの |
| 名宛人 | 違反行為をした役員・代理人・使用人その他の従業者・清算人(自然人) | 基金(法人) 基金又は連合会(法人) |
| 違反の効果 | 過料(行政上の秩序罰。前科なし、確定後は検察官が執行) | 義務の不履行状態が生じ、145条1号の過料要件を構成 義務の不履行状態が生じ、145条3号の過料要件を構成 |
| 手続の土俵 | 非訟事件手続(陳述聴取・即時抗告) | 行政監督(142条1項の監督命令等) 行政監督(報告徴収・検査) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は行政罰の一般法を制定し、罰鍰の名宛人や責任要件を総則的に規律する。日本のように個別法の罰則章に過料規定を置く方式と対照的である
韓国は過料(과태료)の賦課・異議・裁判手続を一般法で統一している。日本が非訟事件手続法に委ねている部分を、専用の一般法で処理する構造
ドイツは秩序違反(Ordnungswidrigkeit)の一般法を持ち、年金運営機関の監督違反も同枠組みで処理する。制裁金の賦課主体が行政庁である点が日本の裁判所主導と異なる
米国は年金プランの管理者(plan administrator)に対する届出・報告懈怠に日額の民事制裁金を科す。金額が日数連動である点で、上限固定の日本の過料と設計思想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 監督官庁からの報告徴収の文書が届き、提出期限まであと十日。担当理事は入院中で、数字が固まらないとしたら、どうなる? 140条違反の報告懈怠が問われるとき、向き合うのは基金ではなく報告義務を放置した個人である。期限内に一部でも出し、事情を書面で伝えた記録が残っているかどうかで、後の陳述の場での説得力がまるで変わる
- 加入員の福利厚生になるからと、基金が旅行会社と組んだ割引企画の募集を始めた。善意の発案である。だが第5号は、この章で基金が行うものとされた事業以外の事業を禁じている。企画を通した事務局長個人が名宛人になりうる。事業範囲の照合を規約担当に投げず、自分で第9章を開いたかが分かれ目になる
- 基金が解散し、清算人に選ばれた元理事。解散前の届出漏れが後から表に出た。清算人であるあなたが過料の名宛人になる。
- あなたが国民年金基金の加入員で、運用状況や決算の開示がやけに遅いと感じている。監督官庁への届出や報告が滞っている兆候かもしれない。145条は加入員が直接振るう条文ではないが、この罰則が個人に向かうと知ったうえで質問状を出すのと、知らずに出すのとでは、返ってくる回答の温度が違う
取るべき行動
被害を受けた側:加入員または職員として届出漏れや目的外事業の疑いを持った場合、まず規約と第9章の事業範囲を照合し、145条の五号のどれに当たりうるかを特定する。次に理事会議事録、報告書の控え、提出日付の分かる記録を日付順に保存する。監督官庁への情報提供は口頭ではなく書面で行い、控えを残す。過料は個人に向かうため、誰の決裁で提出が見送られたかという内部記録が決定的な意味を持つ
訴えられた側:裁判所から過料に処せられるべき者として連絡を受けたら、放置が最悪手である。裁判の前に陳述を聴かれる手続があるので、届出や報告が遅れた原因、是正した時期、自分の職務権限の範囲を日付入り資料とともに書面化する。自分が違反行為をした者に当たらない(決裁権限がない、当該時期に在任していない等)と主張できる余地も検討する。裁判が出た後も即時抗告の道が残る
時効(請求できる期限):過料は行政上の秩序罰であり刑罰ではないため、刑事訴訟法の公訴時効は適用されず、違反行為から手続開始までの明文の期間制限はない。実務上は監督官庁の報告徴収や検査を端緒に動き出す。過料の裁判に対する即時抗告は、裁判の告知を受けた日から一週間の不変期間内(非訟事件手続法67条、120条)。この一週間を逃すと確定する(最新の改正状況をご確認ください)
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