要点国民年金法39条の2は、子が二人以上いる場合の遺族基礎年金の額を定める。第38条の額に加算した総額を子の数で除するため、きょうだいが多いほど一人当たりの額は少なくなる。
Q · 親が亡くなって子どもだけになった場合、遺族基礎年金は一人いくらもらえるの?
加算後の総額を子の人数で割るため、きょうだいが多いほど一人分は少なくなります
国民年金法39条の2により、子だけが受け取る遺族基礎年金は、第38条の基本額に二人目の子について22万4700円、三人目以降について各7万4900円(いずれも改定率を乗じた額)を加算し、その総額を子の数で除して算出します。令和7年度(2025年度)水準では三人きょうだいで一人約38万円、二人で約53万円、一人だけなら約83万円です。子の数に増減が生じたときは、その日の属する月の翌月から額が改定されます(同条2項)。
遺族基礎年金には二つのルートがある。子のある配偶者が受け取るルートと、子だけが受け取るルートだ。本条が扱うのは後者、つまり生計を同じくする親がいなくなった子どもたちの取り分である。仕組みは足して割るだけ。38条の基本額に、二人目の子について約23万円、三人目以降について各約8万円を上乗せし、その合計を子の人数で割る。ここで多くの人が読み違える。子が多いほど一人当たりが厚くなるのではなく、薄くなる。令和7年度(2025年度)の水準なら、三人きょうだいは一人約38万円、二人になれば約53万円、一人だけなら約83万円(改定率で毎年度変動するため、最新の改正状況をご確認ください)。そして効いてくるのが2項だ。きょうだいの誰かが権利を失った日の属する月の翌月から、残された子の額は自動的に組み替わる。婚姻や養子縁組のように年金機構が自動では把握しない失権事由を届け出ないまま放置すると、この組み替えが後から遡って襲ってくる。
国民年金法39条の2は、子に支給する遺族基礎年金の額の算定方法を定める規定である。受給権を有する子が二人以上あるときは、第38条の額に、二人目について22万4700円、三人目以降について各7万4900円(いずれも改定率を乗じ、50円未満切捨て・50円以上100円未満は100円に切上げ)を加算し、その総額を子の数で除して各子の額とする。子の数に増減が生じたときは、その日の属する月の翌月から額を改定する。
国民年金法39条の2では、二人目の子について22万4700円、三人目以降について各7万4900円に改定率を乗じた額が加算されます。実際の受取額はこの加算後の総額を子の数で割った額です。
受け取れます。子のみが受給するルートがあり、その額の算定が39条の2です。ただし、その子と生計を同じくする父または母がいる間は支給が停止されます(41条2項)。
原則として18歳到達年度の末日(3月31日)までです。障害等級1級・2級に該当する子は20歳到達まで受給権が続きます(37条の2)。終期を過ぎると失権します。
年金給付を受ける権利の消滅時効は5年です(102条)。請求自体は5年経過後もできますが、遡って受け取れるのは原則5年分までで、放置するほど古い月から順に消えていきます。
婚姻はその子の失権事由です(40条)。届け出ないまま受け取り続けると後から返還を求められます。残る子の額は失権日の属する月の翌月から増額改定されます(39条の2第2項)。
変わります。基本額も加算額も改定率を乗じて算出されるためです。39条の2の加算部分は27条の3・27条の5の適用がないものとして改定した率を用いるため、本体と伸び方が一致しない年度があります。
遺族基礎年金は非課税所得であり、所得税・住民税はかかりません。課税所得を基準に判定する各種支援制度では、この収入は課税証明書に現れない点が実務上の分かれ目になります。
2021年3月分から、児童扶養手当額が年金額を上回る場合にその差額が支給されます。39条の2で人数割りされて一人当たりが薄くなる世帯ほど、この差額が効いてきます。
ありません。本条は加算後の総額を子の数で割ると定めているため、きょうだいの受取額は全員同額になります。二人目に約23万円、三人目以降に各約8万円という加算の差は総額を組み立てる計算過程にすぎず、特定の子に紐づくものではない。業界裏話ヒント:支給は代表者一人にまとめてではなく、各子の名義で行われる。きょうだいが別々の家庭に引き取られても、それぞれの口座に等分で入る。引取先の事情を理由に配分を変える余地は条文上ない。
受給権は発生しますが、その子と生計を同じくする父または母がある間は支給が停止されます(41条2項)。決め手は生存ではなく生計同一かどうかで、別居して生活費の負担もない元配偶者であれば、生計を同じくするとは扱われない場合が多い。業界裏話ヒント:生計同一の判断は住民票の世帯だけでは決まらない。送金記録、健康保険の扶養関係、生活費の負担実態が資料になる。請求前にこれを揃えるかどうかで審査期間が数か月変わる。
総額は減りますが、残った子一人当たりの額は増えます。本条は総額を子の数で割る仕組みなので、分母が減る効果のほうが大きく、令和7年度水準では三人が二人になると一人約38万円から約53万円へ動く。改定は増減を生じた日の属する月の翌月からです(本条2項)。業界裏話ヒント:18歳到達年度末は3月31日で、改定は4月分から。年度替わりの改定率変更と重なるため、通知書の数字は二重に動いて見える。増減を判断するときは必ず加算の内訳まで開いて確認する。
同一の死亡を支給事由とする遺族基礎年金と遺族厚生年金は併給されます。ただし子が受け取る遺族厚生年金にも、配偶者が受給権を有する間は支給を停止するというルールがある(厚生年金保険法66条)ので、本条の支給停止と併せて確認が要ります。業界裏話ヒント:遺族基礎年金だけ手続きして終わる家庭は少なくない。亡くなった親の加入歴が国民年金だけか厚生年金を含むかで、家計に入る総額は年間数十万円変わる。年金記録の照会は裁定請求と同時に走らせる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 39条の2:子のみが受給し、受給権のある子が二人以上いる場合の額 | — |
| 加算の内容 | 一人を除く子ごとに加算(二人目22万4700円、三人目以降各7万4900円 × 改定率) | — |
| 人数で割るか | 割る。加算後の総額を子の数で除して各子の額とするため、人数が増えると一人分は減る | — |
| 額改定の起点 | 子の数に増減を生じた日の属する月の翌月(2項) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。