公安委員会は、第七十五条の二十六第一項若しくは第七十五条の二十七第一項の規定による処分をしたとき、又は前条第三項の規定による報告を受けたときは、内閣府令で定める事項を国家公安委員会に報告しなければならない。この場合において、国家公安委員会は、当該報告に係る事項を各公安委員会に通報するものとする。
要点道路交通法 75 条の 29 は、公安委員会が特定自動運行の許可取消し等の処分をしたときに国家公安委員会へ報告し、国家公安委員会が全国の各公安委員会へ通報する仕組みを定める。
Q · ある県で自動運転の許可を取り消されたら、別の県で申請し直せばリセットできる?
できません。処分歴は全国の公安委員会に通報済みです
道路交通法 75 条の 29 により、公安委員会が特定自動運行の許可取消し等の処分をしたときは、内閣府令で定める事項を国家公安委員会に報告しなければならず、国家公安委員会はその事項を各公安委員会に通報します。したがって A 県で受けた処分は B 県の公安委員会にも共有されており、他県での新規申請が法律上禁止されるわけではないものの、処分の種類や理由まで把握された状態で審査が行われます。処分歴を伏せて申請する戦略は成立しません。
自動運転バスや配送ロボットの事業を手がけ、ある県で特定自動運行の許可を取り消された。「では隣の県で新たに申請すればいい」と考えるかもしれない。その抜け道を静かに塞いでいるのが、この地味な報告条文である。県の公安委員会が許可の取消しや処分を下すと、その事実は必ず国家公安委員会に上がり、国家公安委員会はそれを全国すべての公安委員会に通報する。つまり、一つの県での処分歴は、その瞬間に全国共有の記録になる。条文の見た目は役所間の事務連絡にすぎないが、実態は、地方の一処分を全国レベルの効力へ引き上げる配線だ。あなたが特定自動運行の事業者なら、コンプライアンス上の躓きは県境で止まらないと知っておくべきである。
道路交通法 75 条の 29 は、特定自動運行に関する処分情報の報告及び通報を定める規定である。公安委員会は、同法 75 条の 26 第 1 項若しくは 75 条の 27 第 1 項の規定による処分をしたとき、又は 75 条の 28 第 3 項の規定による報告を受けたときは、内閣府令で定める事項を国家公安委員会に報告し、国家公安委員会はこれを各公安委員会に通報する。
運転者を車内に置かず、自動運行装置のみで走行させる運行形態です。道路交通法上、都道府県公安委員会の許可を受けた区域・条件でのみ実施でき、無人の自動運転バスや配送車が典型例です。
運行しようとする場所を管轄する都道府県公安委員会に申請します。許可は県単位で与えられるため、複数県にまたがる事業では県ごとの手続きが必要になります。
許可条件違反や安全確保上の問題があった場合、道路交通法 75 条の 26 等に基づき公安委員会が取消し等の処分を行います。その処分情報は 75 条の 29 により全国へ通報されます。
事業者ではなく公安委員会が国家公安委員会に対して行う行政内部の義務です。事業者側に報告書の提出義務が生じる条文ではありません。
自動運転レベル 4 に対応する特定自動運行の許可制度を創設した令和 4 年(2022 年)改正により新設され、令和 5 年(2023 年)4 月 1 日に施行されました。
行政不服審査法に基づく審査請求や、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟・執行停止の申立てが考えられます。全国通報が既成事実化する前に動くことが実務上重要です。
本条が定めるのは行政機関内部の報告と通報であり、一般公表を直接義務づける規定ではありません。ただし各行政機関の公表運用や情報公開請求により外部に出る可能性はあります。
許可は各都道府県公安委員会が場所や条件を特定して与えるため、他県で運行するにはその県の許可が別途必要です。全国共通なのは許可ではなく、本条による処分情報の共有です。
他県で自動的に禁止されるわけではありません。ただし第 75 条の 29 により、取消しの事実と理由は国家公安委員会を経由して全国の公安委員会に通報されており、他県で新規申請する際もその履歴を前提に審査されます。業界裏話ヒント:取消し直後に他県で申請しても、審査側は既に処分内容を把握しているため、なぜ取り消されたか、再発防止策は何かを先回りして説明できるかどうかで結果が分かれます。
処分を受けた事業者、処分の種類や年月日、その理由などが内閣府令(道路交通法施行規則)で定められ、共有対象になります。単なる取消しの事実だけでなく背景事情まで回ると理解しておくべきです(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:この報告と通報は事業者に個別通知される性質のものではなく行政内部で完結します。あなたの知らないところで情報が全国に回る前提で、コンプライアンス記録は最初から全国基準で管理するのが賢い。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 75 条の 29:処分情報を国家公安委員会へ報告し全国へ通報させる | — |
| 名宛人 | 公安委員会と国家公安委員会(行政内部) | — |
| 事業者への直接効果 | 直接の義務は生じないが、処分歴が全国に共有される | — |
| 他県展開への波及 | 通報を通じて他県の審査の前提になる | — |
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