道路交通法 第75条の12(特定自動運行の許可)
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- 特定自動運行を行おうとする者は、特定自動運行を行おうとする場所を管轄する公安委員会の許可を受けなければならない。
- 2.前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を公安委員会に提出しなければならない。
- 一特定自動運行を行う者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名並びにその役員の氏名及び住所
- 二次に掲げる事項を記載した特定自動運行に関する計画(以下「特定自動運行計画」という。)
- 一特定自動運行に使用する自動車(以下「特定自動運行用自動車」という。)の型式、自動車登録番号又は車両番号及び車台番号、自動運行装置に係る使用条件その他の内閣府令で定める特定自動運行用自動車に関する事項
- 二特定自動運行に関する次に掲げる事項
- 三特定自動運行を管理する場所の所在地及び連絡先
- 四この法律及びこの法律に基づく命令の規定並びにこの法律の規定に基づく処分により特定自動運行実施者(第七十五条の十六第一項に規定する特定自動運行実施者をいう。次条第一項第三号において同じ。)又は特定自動運行業務従事者(第七十五条の十九第一項に規定する特定自動運行業務従事者をいう。次条第一項第三号において同じ。)が実施しなければならない措置に関する次に掲げる事項
- 3.前項の申請書には、特定自動運行用自動車の自動車検査証記録事項(道路運送車両法第五十八条第二項に規定する自動車検査証記録事項をいう。)が記載された書面その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
この条文の基本情報
特定自動運行の許可とは何ですか?
定義特定自動運行の許可とは、道路交通法第75条の12に定められた規定で、「特定自動運行を行おうとする者は、特定自動運行を行おうとする場所を管轄する公安委員会の許可を受けなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第75条の12(特定自動運行の許可)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第75条の12の条文原文は「特定自動運行を行おうとする者は、特定自動運行を行おうとする場所を管轄する公安委員会の許可を受けなければならない。」で始まります。
- 道路交通法第75条の12は第四章の三 特定自動運行の許可等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第75条の12の前の条は道路交通法第75条の11です。
- 道路交通法第75条の12の次の条は道路交通法第75条の13です。
- 道路交通法第75条の12には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の12 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の12(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/75_12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法75条の12は、運転者のいない自動運転を行う者に、走行場所を管轄する公安委員会の許可を義務づける。許可は全国共通ではなく、走る場所ごとに取り直す必要がある。
Q · 無人の自動運転バスを走らせるには、まず何の許可が要るんですか?
走る場所ごとに公安委員会の許可が必要。全国共通の免許はない
道路交通法75条の12により、運転者のいない自動運転(特定自動運行)を行うには、走行しようとする場所を管轄する公安委員会の許可が必要です。この許可は全国共通ではなく場所ごとに与えられるため、隣接する地域へ路線を延ばすだけで別の許可が要ることがあります。申請書には運行主体の氏名・住所、特定自動運行計画、特定自動運行用自動車の自動車検査証記録事項を記載した書面の添付が求められます。有償で旅客を運ぶ場合は、道路運送法4条の事業許可も別途必要です。
解説
地方都市の駅前で、運転席に誰も座っていないバスがドアを開けて待っている。あなたはそれに乗れる。だが、そのバスが合法的に走れる理由まで知る人は少ない。道路交通法75条の12がその答えだ。運転者のいない自動運転(レベル4に相当する「特定自動運行」)を行うには、走らせようとする場所を管轄する公安委員会(各都道府県警のトップに置かれた行政委員会)の許可が要る。ここで見落としてはいけないのが「場所を管轄する」という一語だ。この許可は全国共通の営業免許ではなく、走る路線・区域ごとに取り直す。だから隣町まで路線を延ばすだけで、別の許可がもう一枚要ることがある。申請には運行主体の氏名・住所、運行計画(特定自動運行計画)、そして車検証記録事項を記した書類の添付が求められる。つまり、この一条が「誰が・どこで・どんな計画で」無人運転を回せるかを、入口で全部握っている。
法的な位置づけ
道路交通法75条の12は、特定自動運行の許可制を定める規定である。特定自動運行とは、運転者を車内に置かずに自動運行装置を用いて自動車を運行させる行為をいい、これを行おうとする者は、行おうとする場所を管轄する公安委員会の許可を受けなければならない。許可は場所単位で与えられ、申請書には運行主体の情報、特定自動運行計画、自動車検査証記録事項を記載した書面の添付を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.運行が「特定自動運行」に当たるか切り分ける 車内に運転者や保安要員を置くかどうかで適用条文が変わる。運転者を完全に外すなら本条の特定自動運行、保安要員が乗る実証段階なら道路使用許可等の枠組みになる。ここを誤ると許可のレールごと間違える
- 2.走行させる場所と管轄公安委員会を確定する 路線・区域を地図上で確定し、それぞれを管轄する都道府県公安委員会を特定する。区域が県境をまたぐ場合は複数の公安委員会への申請が必要になりうるため、開業日から逆算して審査期間を見込む
- 3.特定自動運行計画を作成する 運行の内容を定める特定自動運行計画を作成する。記載事項の細目は内閣府令に委任されているため、申請前に現行の道路交通法施行規則を確認し、審査基準に合わせた形で設計する。申請後に直すより事前整合の方が期間を短縮できる
- 4.申請書と添付書類を公安委員会へ提出する 運行主体の氏名または名称・住所、法人なら代表者および役員の氏名・住所を記載した申請書に、特定自動運行計画と自動車検査証記録事項を記載した書面その他内閣府令で定める書類を添付して提出する
- 5.許可後の運行体制を整え、区域内で運行を開始する 許可を受けたら、主任者の選任や遠隔監視、事故時の措置といった運行中の義務を満たす体制を稼働させる。有償で旅客を運ぶ場合は道路運送法4条の事業許可を別途取得してから運行を開始する
よくある質問 AI による整理
Q1特定自動運行とは何ですか?
運転者を車内に置かずに自動運行装置で自動車を走らせる運行形態で、いわゆるレベル4に相当します。道路交通法75条の12以下が許可制の枠組みを定めています。
Q2自動運転レベル4は日本でいつ解禁されましたか?
令和4年(2022年)の道路交通法改正で特定自動運行の章が新設され、令和5年(2023年)4月1日に施行されました。これにより許可制の下で無人運行が可能になりました。
Q3特定自動運行の許可は誰が出しますか?
国ではなく、走行しようとする場所を管轄する各都道府県の公安委員会です。同じ会社の同じ車でも、県によって許可済みと審査中が並存します。
Q4特定自動運行計画には何を記載しますか?
運行の内容を定める計画で、道路交通法75条の12第2項が記載事項の枠を定め、細目は内閣府令に委任されています。作成前に現行の府令を必ず確認してください。
Q5許可を受けずに無人運転をしたらどうなりますか?
無許可の特定自動運行として、是正命令や許可取消しなどの行政処分に加え、罰則の対象になりうる行為です。罰則の具体的内容は最新の改正状況をご確認ください。
Q6特定自動運行の許可は全国で使えますか?
使えません。許可は行おうとする場所を管轄する公安委員会が与えるため、路線や区域を広げるたびに別の許可が必要になる場合があります。
Q7特定自動運行に運転免許は必要ですか?
本条が問うのは個人の免許ではなく、運行する事業者が場所ごとに受ける許可です。ただし運行体制側では主任者の選任など別の義務が課されます。
Q8申請にはどんな書類を添付しますか?
特定自動運行用自動車の自動車検査証記録事項(道路運送車両法58条2項)を記載した書面のほか、内閣府令で定める書類の添付が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自動運転バスに乗っていて事故に遭ったら、誰に文句を言えばいいんですか?
運転席が無人でも責任の所在は消えません。この75条の12で許可を受けた運行主体が事故時の措置義務を負い、損害賠償は民法709条や自動車損害賠償保障法3条で運行供用者に請求できます。実務のポイント:無人だからと『メーカーの責任では』と考えがちですが、まず動くべき相手は許可を受けた運行事業者です。車両の欠陥が原因なら製造物責任法3条でメーカーも並行して追える。窓口を運行主体に一本化しつつ、原因次第でメーカーも視野に入れる二段構えが効く
Q2うちの会社もロボタクシーをやりたいんですが、最初の一歩は何ですか?
走らせたい区域を管轄する公安委員会への特定自動運行許可の申請です(75条の12)。申請書には運行主体の情報、特定自動運行計画、車検証記録事項の書類を添付します。有償で旅客を運ぶなら道路運送法4条の旅客運送事業許可も別途必要です。実務のポイント:多くの人が『国に一本申請すれば全国走れる』と誤解しますが、許可は場所ごと。全国展開したいなら都道府県の数だけ許可を取り直す前提で事業計画を組む。この初期設計を誤ると資金繰りが破綻する
Q3実証実験と本格運用って、法的に何が違うんですか?
実証実験は多くの場合、道路使用許可(道路交通法77条)を得て、保安要員が運転席にいる前提で行われます。運転者を完全に外した本格運用こそが本条の『特定自動運行』で、75条の12の許可がなければ違法です。実務のポイント:実験の許可が下りたからと本運用に地続きで移すと、無許可運行になりかねない。実験と運用は別の許可レールに乗っている。移行のタイミングで許可の種類を切り替える段取りを、事業スケジュールに最初から組み込んでおく
間違えやすい点 AI による整理
- 「自動運転が実現したら運転免許が要らなくなる」と話す人がいるが、問いの立て方そのものがずれている。特定自動運行で問われるのは個人の免許ではなく、運行する『事業者』が場所ごとに取る許可だ。あなたが免許を返納するかどうかと、無人バスが公道を走れるかどうかは、別々の法律の話である
- レベル4は無人だと知っている人でも、その『無人』を誰が支えているかまでは知らない。許可の裏には特定自動運行主任者の選任や遠隔監視の体制が法で義務づけられ、事故時の措置義務まで紐づいている。無人=誰も責任を負わない、ではなく、責任者が運転席の外へ移っただけだ
- 「国が一括で認可しているのだろう」と思われがちだが、許可を出すのは国土交通省でも警察庁でもなく、各都道府県の公安委員会だ。だから同じ会社の同じ車でも、A県では走れてB県ではまだ審査中、という状態が普通に起こる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律している局面 | 入口:許可の要否と申請手続(75条の12) | 審査:公安委員会が許可を与える基準(同法75条の13) 運行中:主任者の選任・体制、事故時の措置(同法75条の16前後) |
| 名宛人 | 特定自動運行を行おうとする者 | 許可を判断する公安委員会 許可を受けて実際に運行する者と選任された主任者 |
| 求められる行為 | 管轄公安委員会への申請書提出と書類添付 | 計画の安全性審査、必要な条件の付与 主任者の選任、遠隔監視、事故発生時の措置の実行 |
| 欠けたときの帰結 | 無許可の特定自動運行として行政処分・罰則の対象になりうる | 不許可処分。審査請求・取消訴訟で争う余地 是正命令、許可の効力停止・取消しの対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は本格運用の一般許可ではなく、期間・区域を限定した『科技創新實驗』のサンドボックス許可を主軸にする。日本の場所ごと許可と発想は近いが、実験段階に軸足がある点が異なる
韓国は国土交通部が시범운행지구(試験運行地区)を指定し、その地区内で特例的に運行を認める地区指定型。許可権者が中央省庁である点で、都道府県公安委員会に委ねる日本と対照的
ドイツは車両側の型式認可を連邦自動車局が、運行区域(festgelegter Betriebsbereich)の認可を州の所轄官庁が担う二層構造。区域単位で運行を認める点は日本と同様の設計思想
連邦法ではなく州法・州規則が運行許可を担う。カリフォルニア州では無人テスト許可と配備許可が段階的に分かれており、州ごとに要件が大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが過疎化の進む町の交通担当だったら? 赤字続きのコミュニティバスを無人運転に切り替えたい。だが車両を発注する前に、まず走らせたい路線を管轄する公安委員会の許可が要る。技術選定より先に、この申請が通るかどうかが事業の生死を分ける
- 実証実験の延長のつもりで、許可を取らないまま無人走行を本運用へ移してしまった。これは無許可の特定自動運行だ。是正命令や許可取消しといった行政処分(役所が事業者に直接下す停止等の決定)だけでなく、罰則の対象にもなりうる。(無許可運行の罰則内容は最新の改正状況をご確認ください)
- 無人バスに乗っていたら、目の前で急停止した。車内に運転手はいない。事故対応の義務を負うのは、運転席ではなく遠隔の運行主体だ
- 新路線の開業を三か月後に発表してしまった。だが延伸区間は隣県、別の公安委員会の管轄だ。許可申請から審査完了まで、その期間内に間に合うのか。逆算していないと、開業日そのものが飛ぶ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無人自動運転車で事故に遭ったら、まず車体に表示された事業者名や識別情報を控え、現場記録(写真・ドライブレコーダー映像の保存要求)を確保する2. 運行主体は事故時の措置義務を負うため、遠隔監視の運行事業者を相手に事故報告と賠償交渉を進める3. 損害賠償は民法709条・自動車損害賠償保障法3条で運行供用者へ、車両の欠陥が疑われれば製造物責任法3条でメーカーへ4. 走行区域の許可を出した公安委員会に安全上の苦情を申し立てる道もある
訴えられた側:1. 無許可の特定自動運行を疑われたら、まず自社の運行が『運転者不在のレベル4相当』に当たるのか、保安要員が乗る実証段階だったのかを切り分ける2. 許可の対象区域・計画の範囲内で運行していたかを運行記録で確認する3. 是正命令や許可取消しの行政処分を受けたら、審査請求・取消訴訟で争う余地がある4. 罰則リスクがあるなら行政法に強い弁護士へ早期相談する。(無許可運行の罰則内容は最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):許可の要件そのものに時効はないが、不許可・許可取消し等の行政処分を争うなら、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)が起算点。無許可運行の罰則は公訴時効の対象となる
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正、令和5年(2023年)4月1日施行 改正道路交通法により第4章の3「特定自動運行」を新設。運転者のいないレベル4相当の自動運転を、公安委員会の許可制の下で公道走行可能とした条文群の入口として本条を新設した
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:道路交通法の一部を改正する法律により第4章の3「特定自動運行」を新設し、その入口となる許可規定として本条を置いた。令和5年(2023年)4月1日施行。運転者のいないレベル4相当の自動運転が、公安委員会の許可の下で公道走行可能となった
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