要点国税通則法 116 条は、税務訴訟で納税者が必要経費・損金など有利な事実を主張する際、国の主張日以後は遅滞なく反論と証拠を出す義務を課し、後出しは却下されうると定める規定である。
Q · 税務裁判で、とっておきの領収書を審理の後半まで温存する作戦はアリ?
後出しは却下されうる、有利な証拠は早期に全部出すのが安全
国税通則法 116 条により、税務訴訟で必要経費・損金など自己に有利な事実を主張するときは、国が課税の基礎事実を主張した日以後、遅滞なく具体的に反論し、同時に証拠の申出をしなければなりません。これを怠ると、その主張と証拠は「時機に後れた攻撃防御方法」(民事訴訟法 157 条)とみなされ、たとえ真実でも却下されうる。ただし、責めに帰することができない理由(海外資料の遅延など)を証明できれば、1 項ただし書で救済される余地があります。
税務署から更正処分を受け、経費が過大だと否認された。あなたは裁判で戦うと決め、とっておきの領収書を「決め手」として審理の後半まで温存する作戦を立てる。その瞬間、あなたは 116 条という落とし穴を踏んでいる。この条文は、必要経費や損金といった「あなたに有利で、あなたしか資料を持っていない事実」について、国が課税の根拠事実を主張したら、その日以後は遅滞なく具体的に反論し、同時に証拠まで出せと命じる。守らなければ、その主張と証拠は「時機に後れた攻撃防御方法」(民事訴訟法 157 条)とみなされ、たとえ真実でも裁判所に却下されうる。相手方の国は課税庁として資料を握っている。だからこそ、情報を独占するあなたの側にだけ、この後出し禁止の縛りがかかる。
国税通則法 116 条は、課税処分の取消訴訟における証拠提出時期の特則である。納税者が必要経費・損金その他自己に有利な事実を課税処分の基礎事実と異なる旨主張する場合、国の主張日以後、遅滞なく具体的な反対事実の主張と証拠の申出を義務づけ、これに違反した主張・証拠を時機に後れた攻撃防御方法とみなすと規定する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
税務訴訟で納税者が必要経費・損金など有利な事実を主張する際、国の主張日以後は遅滞なく反論と証拠を出す義務を定めた規定です。後出しは却下されうる特則です。
国が課税の基礎事実を主張した日以後「遅滞なく」です。日数制限ではなく規範的期限で、放置して後の期日でまとめて出すと却下されうるため、早期一括提出が安全です。
審理の進行に照らし遅れて提出された主張・証拠で、相手や裁判所に負担を与えるものです。民訴 157 条で却下でき、116 条は税の有利事実を最初からこれとみなします。
時機に後れた攻撃防御方法とみなされ、審理の対象にすら載らず却下されうる。真実かどうか以前に、提出のタイミングで結果が左右されます。
116 条 1 項ただし書の「責めに帰することができない理由」を証明すれば救済されます。遅れそうな段階で裁判所に事前予告しておくと通りやすくなります。
適用されません。116 条は必要経費・損金など納税者側に資料が偏在する有利事実が対象で、義務は訴えを提起した納税者側だけに課されます。
金額が大きく訴訟に発展すれば射程に入ります。「会社の税務部の話」ではなく、副業の領収書一枚の運命も左右しうる規定です。
効きます。債務控除や葬式費用など自己に有利な事実の主張には、遅滞なく反論と証拠を出す義務が及びます。
民事一般ならその戦法もありますが、税務訴訟の必要経費・損金では逆です。国税通則法 116 条は、有利な事実の後出しを最初から「時機に後れた攻撃防御方法」(民事訴訟法 157 条)とみなし、却下の対象にします。業界裏話ヒント:ベテランの税務訴訟弁護士は、勝てる事件ほど証拠を温存せず冒頭で全部出す。後出しリスクをゼロにした方が心証形成でも有利に働くと知っているからです
必ずしも終わりではありません。116 条 1 項ただし書は「責めに帰することができない理由」を証明できれば救済します。海外資料の遅延や第三者の非協力など、あなたのせいでない事情なら、後出しでも採用されうる。業界裏話ヒント:この帰責事由なしの証明は、遅れてから慌てて言うより、遅れそうな段階で裁判所に事前予告しておくと格段に通りやすい。予告の有無が却下と採用を分けます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 116 条:有利事実の証拠提出時期の特則(後出し禁止) | — |
| 義務を負う主体 | 訴えを提起した納税者側のみ | — |
| 違反の効果 | 時機に後れた攻撃防御方法とみなされ却下されうる | — |
| 救済・除外 | 1 項ただし書:責めに帰することができない理由の証明 | — |
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