要点区分所有法 2 条は、専有部分・共用部分・敷地利用権を定義する。専有部分以外の建物の部分はすべて共用部分となり、窓ガラスや玄関ドアの外側も個人の所有物ではない。
Q · マンションを買ったら、部屋の中は全部自分のものになるんですか?
窓も玄関ドアの外側も共用部分。専有部分は壁の内側だけです
区分所有法 2 条は、専有部分を「区分所有権の目的たる建物の部分」と定め、4 項でそれ以外の建物の部分をすべて共用部分としています。そのため窓ガラス、玄関ドアの外側、バルコニー、パイプスペースを通る本管は区分所有者全員の共有です。漏水の修理費を誰が負担するか、リフォームでどこまで手を入れられるかは、この境界線で決まります。6 項の敷地利用権は所有権とは限らず借地権のこともあるため、購入前の確認が欠かせません。
マンションの登記簿を開くと、自分が買ったものが「部屋」ではないことに気付く。2 条が切り分けているのは三つの層だ。壁に囲まれた空間そのものである専有部分、それ以外の建物部分すべてである共用部分、そして建物が建つ土地を使う権利である敷地利用権。ここで多くの所有者が足を取られる。玄関ドアの外側も、窓ガラスも、バルコニーも、あなたの専有部分ではない。4 項が「専有部分以外の建物の部分」を丸ごと共用部分と定義しているため、境界線の外側は自動的に全員の共有になる。この線引きが、漏水の修理費を誰が払うか、リフォームでどこまで手を入れてよいか、管理組合があなたに原状回復を求められるかを決めている。さらに 6 項の敷地利用権は所有権とは限らない。借地権の場合もある。購入前にここを確認しない人は、他人の土地の上に建つ建物を買ったことに何年も気付かない。
建物の区分所有等に関する法律第 2 条は、同法における基本概念を定義する規定である。区分所有権とは構造上・利用上独立した建物の部分を目的とする所有権を指し、その目的たる部分が専有部分、それ以外の建物の部分および専有部分に属しない附属物が共用部分となる。さらに建物が所在する土地を建物の敷地、専有部分を所有するための敷地に関する権利を敷地利用権と定める。
区分所有権の目的となる建物の部分です(区分所有法 2 条 3 項)。構造上・利用上の独立性を備えた住戸内の空間が中心で、標準管理規約では躯体を除く上塗り部分までとされます。
専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない附属物、規約により共用部分とされた附属の建物です(2 条 4 項)。廊下、階段、外壁、屋上、バルコニー、本管などが含まれます。
窓ガラス、網戸、サッシは建物の外観と構造に関わるため共用部分として扱われるのが通例です。破損時の交換費用の負担者は管理規約の別表で確認してください。
専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利です(2 条 6 項)。所有権の共有持分であることが多いものの、借地権(賃借権・地上権)のケースもあります。
できません。玄関ドアは外側が共用部分とされるのが通例で、標準管理規約では内側の塗装のみ専有部分扱いです。シート貼りや交換は管理組合の承認が要ります。
本来なら専有部分となり得る部分や附属の建物を、規約で共用部分と定めたものです(4 条 2 項)。管理人室や集会室が典型で、登記しなければ第三者に対抗できません。
本管(縦管)は共用部分、住戸内で分岐した枝管は専有部分とされるのが原則です。ただし他の住戸の天井裏を通る枝管は共用部分と判断された裁判例があります。
区分所有権を有する者です(2 条 2 項)。住んでいるかどうかは関係なく、賃貸に出しているオーナーも区分所有者として管理費や決議の権利義務を負います。
原因が上階の住戸内の設備なら上階の区分所有者へ、共用部分の配管なら管理組合へ請求します。境界を決めるのは 2 条 3 項と 4 項です。業界裏話ヒント:原因が特定できないときは区分所有法 9 条が効きます。建物の瑕疵は共用部分にあるものと推定されるため、反証がなければ管理組合側の負担になる。最高裁は階下の天井裏を通る枝管を共用部分と判断した例もあり、自室の中を通っていないなら、まず共用部分を疑うのが定石です
バルコニーは 2 条 4 項の共用部分で、区分所有者は規約で専用使用権を与えられているだけです。所有しているわけではありません。避難ハッチや隔て板を塞ぐ設置物は、避難経路の確保という別の規制にも触れます。業界裏話ヒント:専用使用部分の修繕費は、通常の使用に伴うものは使用者負担、経年劣化は管理組合負担と分けるのが標準管理規約の考え方。台風で手すりが壊れたときの負担者は、この線引きで決まります
登記簿の表題部に「敷地権の表示」があるかを見ます。あれば専有部分と敷地利用権が一体で、切り離して売買できません(22 条)。なければ土地の登記簿を別に取り、所有権か借地権か、持分がいくらかを確認します。業界裏話ヒント:昭和 58 年の改正前に建てられた物件には、一体化されていないものが残っています。土地の持分が欠けた住戸が一つでも混じっていると、将来の建替えや敷地売却の決議で必ず紛糾する。買う前の一言で分かります
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| 規定の役割 | 2 条:専有部分・共用部分・敷地利用権など六つの基本概念を定義 | — |
| 共用部分の決まり方 | 4 項で「専有部分以外の建物の部分」を包括的に共用部分とする | — |
| 争いになる場面 | 漏水の修繕費の負担区分やリフォーム範囲の出発点 | — |
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