要点景品表示法35条は、適格消費者団体が優良誤認を疑う表示について事業者に根拠資料の開示を要請できると定める。事業者は営業秘密等を除き応じる努力義務を負う。
Q · 消費者団体から「広告の根拠を出せ」と要請が来たら、必ず出さないといけないの?
応じる努力義務はあるが直罰はない。ただし沈黙は差止請求で不利に働く
景品表示法35条により、適格消費者団体は優良誤認を疑う相当な理由があれば、事業者に表示の裏付け資料の開示を要請できます。事業者の側はこれに応じる「努力義務」を負うにとどまり、応じなくても直ちに罰則が科されるわけではありません。ただし営業秘密その他正当な理由がある場合は開示を留保できます。重要なのは、開示を拒んだ事実が、団体による差止請求(34条)の中で「合理的根拠がなかった」ことを推認させる材料になる点です。柔らかい要請の裏に、硬い帰結が控えています。
ダイエットサプリの「3ヶ月で-10kg」、化粧品の「シミが消える」、その根拠を本当に確かめたことがあるか。多くの人は怪しいと感じながらも、確かめる手段を持たないまま財布を開く。だが2024年10月から、内閣総理大臣の認定を受けた適格消費者団体は、その広告が優良誤認(実際より著しく優れていると消費者に誤認させる表示)に当たると疑う相当な理由があれば、事業者に「その表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を開示せよ」と要請できるようになった。ここで握っておくべき急所が二つある。第一に、これは事業者にとって努力義務であって、応じなくても直ちに違法ではない。第二に、にもかかわらず、拒否や沈黙は、団体が起こす差止請求の中で「合理的根拠がなかった」ことを強く推認させる材料になる。つまりあなたの側に、広告の根拠を白日の下に晒すレバーが一本、増えたのだ。
不当景品類及び不当表示防止法第35条は、適格消費者団体による資料開示要請を定める規定である。事業者の表示が優良誤認表示に該当すると疑う相当な理由がある場合に、団体は当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の開示を要請でき、事業者は営業秘密その他正当な理由がある場合を除き、これに応じる努力義務を負う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
適格消費者団体が、優良誤認を疑う広告について事業者に裏付け資料の開示を求める制度です。景品表示法35条が根拠で、2024年10月1日から運用されています。
令和5年改正で新設され、令和6年(2024年)10月1日から施行されました。適格消費者団体の差止請求制度を補強する一環として導入された比較的新しい規定です。
直接の罰則はありません。応じるのは努力義務にとどまります。ただし無視や沈黙は、団体が起こす差止請求(34条)で『合理的根拠がなかった』ことを推認させる材料になります。
商品やサービスの品質・内容について、実際より著しく優れていると消費者に誤認させる表示です。景品表示法5条1号で禁止され、35条の開示要請の対象となります。
消費者庁の公式サイトで認定団体の一覧が公開されています。内閣総理大臣の認定を受けた法人で、全国に複数あり、差止請求訴訟を提起する法的資格を持ちます。
開示要請(35条)は根拠資料の提出を促す努力義務ベースの段階、差止請求(34条)は表示の中止を裁判で求める訴訟です。要請は差止請求の前段階の情報収集に位置づけられます。
表示された効果・性能を客観的に裏付ける試験結果や調査データ等です。母数の乏しい自社アンケートや主観的感想は、合理的根拠とは認められにくいとされます。
措置命令(7条)は消費者庁による行政処分、資料開示要請(35条)は消費者団体による民間ルートです。団体は要請と並行して消費者庁に情報提供することが多く、二正面で事業者に圧力がかかります。
すぐには消えません。第35条の資料開示要請は事業者への努力義務にとどまり、応じなくても直罰はないからです。ただし開示を拒んだ事実は、団体が第34条の差止請求訴訟を起こす際の有力な材料になります。業界裏話ヒント:適格消費者団体は要請と並行して消費者庁にも情報提供することが多い。行政の措置命令と団体の差止請求、二正面から攻められると事業者の負担は跳ね上がる。一本の通報が二つのルートを起動させることがある
形式的には可能です。第35条第2項は営業秘密(不正競争防止法第2条第6項)その他正当な理由を、開示努力義務の除外事由としているからです。ただし『合理的根拠の有無』と『営業秘密の中身』は別物で、根拠の存在自体まで秘密にはできません。業界裏話ヒント:何でも営業秘密と主張する事業者は、後の差止訴訟で『根拠がないから隠している』と裁判官に見透かされやすい。出せる根拠があるなら、秘密部分を伏せてでも開示する方が心証は良くなる
内閣総理大臣の認定を受けた特定非営利活動法人などで、消費者契約法第13条に基づく厳格な要件を満たした団体です。差止請求訴訟を提起する法的資格を持ち、全国に複数あります。業界裏話ヒント:認定団体の一覧は消費者庁の公式サイトで公開されている。怪しい広告に泣き寝入りする前に、自分の地域や分野を扱う団体を調べて情報提供すると、個人では動かせない事業者を動かせることがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 主体・性質 | 35条:適格消費者団体による資料開示要請(民間・努力義務) | — |
| 事業者への強制力 | 応じる努力義務のみ、直罰なし | — |
| 前提となる表示 | 優良誤認表示(5条1号)に該当すると疑う相当な理由 | — |
| 不開示・不対応の帰結 | 差止請求で『合理的根拠なし』を推認させる材料 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。