要点景品表示法34条は、適格消費者団体が、優良誤認・有利誤認表示を行いまたは行うおそれのある事業者に対し、その表示の停止や予防を裁判上請求できる差止請求権を定める。
Q · 誇大広告で損したとき、その広告を止めさせることはできますか?
個人はできないが、認定された適格消費者団体が代わりに広告差止を請求できる
景品表示法34条により、内閣総理大臣が認定した適格消費者団体は、事業者の優良誤認表示・有利誤認表示について、その停止や予防を裁判上請求できます。個人には差止請求権がなく、消費者団体だけに認められた権利です。さらに被害が広がる前の「行うおそれ」の段階でも行使でき、行政の措置命令を待たずに違法表示を止められます。あなた個人の金銭被害は、別途、消費者契約法の取消や民法709条の不法行為で請求することになります。
「業界売上No.1」「他社より絶対にお得」。スーパーやネット通販で毎日浴びているこの手の文句のうち、実際より著しく優れて見せる表示(優良誤認)や、著しく有利に見せる表示(有利誤認)は、景品表示法が禁じる違法表示だ。だが個人で損をしても、被害が数百円から数千円では弁護士費用が回収額を上回り、ほとんどの人は泣き寝入りする。そこで効いてくるのがこの条文だ。国が認定した適格消費者団体(消費者契約法の要件を満たした消費者団体)が、あなたの代わりに事業者へ「その広告をやめろ」と裁判で請求できる。しかも被害が出きる前、行うおそれの段階でも止められる。さらに、消費生活協力員などが掴んだ違法表示の情報を団体へ流すルートまで法律で用意されている。あなた一人では動かせない相手を、消費者を束ねて止める仕組みがここにある。
景品表示法34条は適格消費者団体による差止請求権を定める規定であり、事業者が不特定多数の一般消費者に対し優良誤認表示または有利誤認表示を現に行い、または行うおそれがあるとき、適格消費者団体が当該表示の停止・予防に必要な措置を裁判上請求できる旨を規定する。あわせて消費生活協力団体等からの情報提供と、その情報の目的外利用禁止を定める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
商品やサービスの品質・内容について、実際のものや他社のものより著しく優良であると誤認させる表示です。景品表示法34条1項1号が差止対象として規定しています。
価格その他の取引条件について、実際より、または他社より著しく有利だと誤認させる表示です。「今だけ半額」を常時表示するなどが典型で、34条1項2号の対象です。
消費者契約法2条4項の要件を満たし、内閣総理大臣の認定を受けた消費者団体です。消費者に代わって不当な勧誘や表示の差止請求を行えます。
措置命令は消費者庁が行う行政処分(7条)、差止請求は適格消費者団体が裁判所に求める民事手続(34条)です。両者は別ルートで並行しえます。
2023年からステルスマーケティングが景品表示法の規制対象になりました。広告と明かさない表示が優良誤認・有利誤認につながれば、差止請求の射程に入りえます。
特定の消滅時効はありません。事業者が違法表示を現に行い、または行うおそれがある限り請求でき、行為が完全に終了し再発のおそれが消えれば請求の利益が失われます。
各団体の専用窓口や、消費生活センター(電話188)経由で情報提供できます。広告画面のスクショ・URL・日付など証拠を添えると差止請求の端緒になりやすいです。
課徴金は不当表示をした事業者に国が金銭を課す行政制裁(8条)です。差止請求は表示そのものを止める民事手続で、いずれも消費者個人への返金ではありません。
個人の金銭被害なら、消費者契約法の取消や民法709条の不法行為で自分の損害を請求できます。ただし「その広告を止める」差止請求は、景表法34条で適格消費者団体だけに認められた権利で、個人はできません。業界裏話ヒント:個人の少額被害は弁護士費用倒れになりがちで、実は適格消費者団体への情報提供が、広告を根元から止める最も費用対効果の高い一手になることが多い
情報を受け取った団体は、その情報を差止請求権の適切な行使以外の目的で利用・提供することを禁じられています(景表法34条3項)。目的外で勝手に事業者へ渡すことはできません。業界裏話ヒント:差止請求は「広告という事実」を争うもので、誰が通報したかより表示の根拠の有無が争点。通報者個人が矢面に立たされにくい構造になっている点が、個人訴訟との大きな違いです
戻りません。景表法34条の差止請求は「違法な広告をやめさせる」制度で、金銭の回復は対象外です。お金を取り戻すには、消費者裁判手続特例法に基づき特定適格消費者団体が行う被害回復の手続など、別ルートが必要です。業界裏話ヒント:差止と被害回復は別制度・別団体。「団体に通報すれば金が返る」と誤解して動くと当てが外れる。目的が返金なら、最初から被害回復制度や個別請求を見据えて証拠を残すべきです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 誰が動かすか | 34条:適格消費者団体(民事・裁判上の請求) | — |
| 目的・効果 | 違法表示の停止・予防(差止) | — |
| 発動の時点 | 現に行いまたは行うおそれの段階(予防的に発動可) | — |
| 消費者個人への返金 | なし(返金は別制度) | — |
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