要点景品表示法第12条は課徴金の納付義務を定め、合併・事業譲渡・会社分割でもみなし規定により課徴金が承継先に引き継がれる。対象行為をやめた日から5年で命令できなくなる。
Q · 会社をたたんだり事業を売ったりすれば、景表法の課徴金から逃げられる?
逃げられない。合併先や事業を継いだ子会社が代わりに払う
景品表示法12条により、課徴金納付命令を受けた者には納付義務があります。会社が合併で消滅しても第3項のみなし規定で存続会社・新設会社に承継され、調査開始日以後に子会社へ事業譲渡・会社分割をして親会社を畳んでも第4項で承継子会社に課徴金が付いてきます。承継子会社が複数なら連帯納付です。唯一の出口は第7項の5年の除斥期間で、課徴金対象行為をやめた日から5年を過ぎると消費者庁長官(内閣総理大臣)はもう命令できません。
課徴金を命じられた会社が、罰を逃れようと合併で消えたり、問題の事業を子会社に丸ごと譲って親会社を畳んだりする。その逃げ道を、本条が塞ぐ。第3項・第4項は、合併後に存続する会社や、事業を引き継いだ子会社を『違反をした事業者』とみなし、課徴金をそのまま背負わせる。だからあなたが企業を買収するなら、これはあなた自身の問題だ。引き継いだ事業に課徴金がぴったり貼り付いてくるからだ。さらに効くのが第7項、課徴金対象行為をやめた日から5年を過ぎると、内閣総理大臣(実務上は消費者庁長官)はもう課徴金を命じられない。会社の看板を架け替えても、お金の責任は引き継ぐ側の底に張り付いたまま移動する。
景品表示法第12条は、課徴金納付命令を受けた事業者の納付義務、課徴金額の一万円未満の端数の切り捨て、合併・事業譲渡・会社分割による課徴金のみなし承継、および対象行為をやめた日から5年の除斥期間を定める規定である。第8条以下の課徴金算定規定と一体で機能し、制裁の実効性を組織再編による潜脱から守る役割を担う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
原則として対象期間(最長3年分)の売上額の3%です。令和5年改正で繰り返し違反には1.5倍の割増課徴金(実質4.5%)が導入されました。主力商品ほど額が跳ね上がります。
第12条2項により、算定した課徴金額に一万円未満の端数があるときは切り捨てます。例えば3,217万6千円なら3,217万円ちょうどになります。
商品やサービスの品質・効果を実際より著しく優良だと誤認させる表示です(景表法5条1号)。「飲むだけで痩せる」「塗るだけでシミが消える」式の根拠なき効能表示が典型で、課徴金の対象になります。
措置命令(7条)は再発防止や周知徹底を命じる行政処分、課徴金(8条・12条)は金銭的不利益処分です。措置命令には5年の除斥期間が及ばない点も異なります。
第10条に基づき所定の返金措置を実施すると、課徴金が減額または不命令になる余地があります。命令前の早期検討が有効です。
引き継ぎます。事業譲渡や会社分割で事業を承継すると、第4項のみなし規定で承継側に課徴金が付いてきます。デューデリで対象会社の広告表現と『違反をやめた日』の確認が必須です。
第4項で承継した特定事業承継子会社等が二以上ある場合、それぞれが他の承継子会社と連帯して課徴金を納付する義務を負う仕組みです。一社が全額を求められる可能性があります。
なり得ます。メルカリやBASE等で『業界最安値保証』『医師も推奨』と根拠なく表示して継続的に販売すれば、個人でも景表法上の『事業者』として課徴金の対象になります。
違います。課徴金は消費者庁が命じる行政上の金銭的措置(第8条、第12条)で、刑事罰金とは別物です。景表法の不当表示そのものに刑事罰金はなく、措置命令(第7条)違反で初めて罰則が出ます。業界裏話ヒント:課徴金は原則『売上額の3%』、対象は最長3年分。主力商品ほど額が跳ね上がり、罰金より桁違いに痛いと知らない経営者が多い。
済みません。本条第3項・第4項のみなし規定が、合併後に存続する会社や、事業を引き継いだ子会社を『違反をした事業者』とみなして課徴金を負わせます。会社の器を変えても責任は移動します。業界裏話ヒント:第4項が捕まえるのは『調査開始日以後』の事業譲渡・分割。消費者庁が動き出す前に再編を終えていたかで結論が変わる。M&Aのデューデリでこの一点を見るかどうかが買い手の運命を分ける。
第7項のとおり、課徴金対象行為をやめた日から5年を過ぎると課徴金は命じられません。ただし起算点は『やめた日』であって、表示を続けている間は時計が進みません。業界裏話ヒント:課徴金には5年の壁があっても、措置命令には同じ時効はない。さらに社名公表によるレピュテーション毀損は時効と無関係に残る。『5年逃げ切れば無傷』は誤解です。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処分の性質 | 第12条:課徴金の納付義務・端数処理・承継・除斥期間 | — |
| 金銭的不利益 | あり(承継先・連帯納付を含めた納付義務) | — |
| 5年の除斥期間 | 及ぶ(第7項:やめた日から5年) | — |
| 組織再編での承継 | みなし規定で承継先に引き継がれる | — |
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