不当景品類及び不当表示防止法 第44条(公示送達)
クイックジャンプ
- 内閣総理大臣は、次に掲げる場合には、公示送達をすることができる。
- 一送達を受けるべき者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合
- 二前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百七条第一項の規定により送達をすることができない場合
- 三外国においてすべき送達について、前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定によることができず、又はこれによつても送達をすることができないと認めるべき場合
- 四前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
- 2.公示送達は、送達すべき書類を送達を受けるべき者にいつでも交付すべき旨を内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、その旨が記載された書面を消費者庁の掲示場に掲示し、又はその旨を消費者庁の事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものを閲覧することができる状態に置く措置をとることにより行う。
- 3.公示送達は、前項の規定による措置をとつた日から二週間を経過することによつて、その効力を生ずる。
- 4.外国においてすべき送達についてした公示送達にあつては、前項の期間は、六週間とする。
この条文の基本情報
公示送達とは何ですか?
定義公示送達とは、不当景品類及び不当表示防止法第44条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、次に掲げる場合には、公示送達をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不当景品類及び不当表示防止法第44条(公示送達)は、日本の不当景品類及び不当表示防止法に含まれる条文です。
- 不当景品類及び不当表示防止法第44条の条文原文は「内閣総理大臣は、次に掲げる場合には、公示送達をすることができる。」で始まります。
- 不当景品類及び不当表示防止法第44条は第五章 雑則に置かれています。
- 不当景品類及び不当表示防止法の公布日は昭和37年5月15日です。
- 不当景品類及び不当表示防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不当景品類及び不当表示防止法第44条の前の条は不当景品類及び不当表示防止法第43条です。
- 不当景品類及び不当表示防止法第44条の次の条は不当景品類及び不当表示防止法第45条です。
- 不当景品類及び不当表示防止法第44条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)第44条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000134 - 本サイト収録
不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)第44条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000134/44
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点景品表示法44条は、消費者庁が名宛人の所在不明などの場合に措置命令等を公示送達できると定める。掲示等の措置から2週間(外国向け6週間)の経過で送達の効力が生じる。
Q · 引っ越して連絡先を消せば、景品表示法の措置命令から逃げられますか?
逃げられません。公示送達で2週間後に効力が生じます
景品表示法44条により、住所不明・郵便不達・外国送達の失敗などの場合、消費者庁は措置命令や課徴金納付命令を公示送達できます。掲示等の措置をとった日から2週間(外国向けは6週間)が経過すると、名宛人が現物を見ていなくても命令は法的に効力を生じます。受け取り拒否や所在隠しは命令の成立を防がず、弁明の機会と争うための期限を自ら削るだけになります。
解説
通販サイトに「効果は業界No.1」と根拠なく書いた、化粧品の効能を盛って広告した。消費者庁が景品表示法違反で措置命令を出そうとする。ここであなたが引っ越して連絡先が分からなくなった、あるいは郵便の受け取りを拒み続けたらどうなるか。逃げ切れると考えているなら、それこそが44条の落とし穴だ。住所不明、郵便不達、外国送達の失敗、こうした場合に消費者庁は「公示送達」ができる。命令書をいつでも閲覧できる状態に置き、その旨を掲示場や庁内の画面に表示する。そして掲示から2週間(外国向けは6週間)経てば、あなたが現物を一度も見ていなくても、命令は法的に「届いた」ことになる。恐ろしいのはその先だ。命令を取り消したいなら取消訴訟は原則6ヶ月(行政事件訴訟法14条)、その時計は公示送達の効力発生日から動き出す。受け取っていないのに、争える期限だけが静かに減っていく。
法的な位置づけ
景品表示法44条は公示送達を定める規定であり、送達を受けるべき者の住所等が知れない場合や、通常の送達方法では命令書を届けられない場合に、消費者庁が掲示等の措置によって送達を擬制する手続を規律する。掲示等の措置をとった日から2週間(外国向け6週間)の経過で効力が生じ、行政処分の告知が完了したものとみなされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公示送達の有無と効力発生日を特定する 消費者庁から命令が出た疑いに気づいたら、消費者庁の掲示場の掲示および公式サイト・電子計算機の表示を確認し、掲示等の措置をとった日を特定する。国内向けは2週間後、外国向けは6週間後が効力発生日となる
- 2.争える期限を効力発生日から逆算する 効力発生日を起点に、取消訴訟6ヶ月(行政事件訴訟法14条)と審査請求3ヶ月(行政不服審査法18条)の残り日数を計算し、カレンダーに記入する。実際の受領日ではなく効力発生日が起算点である点を必ず確認する
- 3.行政事件に強い弁護士へ相談する 期限内であれば直ちに弁護士へ相談し、命令の根拠(広告表示と合理的根拠資料)を精査して争点を立てる。期限超過の場合も、正当な理由による出訴期間の例外を主張できないか検討する
- 4.今後は正規の連絡先を届け出る 調査段階では所在を隠さず正規の住所・連絡先を届け出て、直接送達を受ける。弁明の機会や確約手続を活用し、命令そのものの回避を目指す。逃げるほど公示送達で不利になる構造を理解する
よくある質問 AI による整理
Q1公示送達とは何ですか?
送達を受けるべき者の所在が不明な場合などに、掲示等の措置で書類を届けたものと擬制する手続です。景品表示法44条では消費者庁が措置命令等について行えます。
Q2措置命令が相手に届かない場合どうなりますか?
44条1項の事由に該当すれば消費者庁は公示送達ができます。掲示等の措置から2週間(外国向け6週間)で命令の効力が生じ、相手が見ていなくても届いたものとして扱われます。
Q3公示送達の効力はいつ発生しますか?
掲示等の措置をとった日から2週間の経過で効力が生じます(44条3項)。外国においてすべき送達についてした公示送達では6週間です(同4項)。
Q4景品表示法の措置命令に不服がある場合どうすればいいですか?
審査請求(行政不服審査法18条で3ヶ月)または取消訴訟(行政事件訴訟法14条で6ヶ月)が可能です。公示送達では効力発生日が起算点になる点に注意が必要です。
Q5課徴金納付命令も公示送達できますか?
できます。44条の公示送達は措置命令だけでなく、景品表示法8条の課徴金納付命令にも適用されます。所在不明でも命令は確定し得ます。
Q6公示送達された命令の取消訴訟はいつまでに起こせますか?
処分があったことを知った日から6ヶ月、かつ処分の日から1年です(行政事件訴訟法14条)。公示送達では効力発生日が起算点となるため、現物未受領でも期限は進みます。
Q7消費者庁の公示送達はどこで確認できますか?
消費者庁の掲示場の掲示、または事務所に設置された電子計算機の映像面の表示で確認できます。閲覧できる状態に置かれているので、所在に心当たりがあれば早期確認が重要です。
Q8受け取り拒否をすれば措置命令を防げますか?
防げません。受け取り拒否や郵便不達はかえって44条1項の公示送達ルートを開き、弁明の機会を失わせます。命令の成立は止められず、争う時間だけが削られます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1引っ越して郵便を受け取らなければ、消費者庁の命令はなかったことにできますか?
できません。住所不明や郵便不達の場合、消費者庁は44条1項により公示送達ができ、掲示から2週間で命令が法的に効力を生じます。受け取り拒否は時間稼ぎにならず、弁明の機会を失うだけです。実務のポイント:実務では、調査開始後に所在不明になった事業者ほど、公示送達で命令が確定し、後の取消訴訟の出訴期間まで知らぬ間に進む。逃げるより正規の窓口を届け出た方が、結局は争う時間を確保できる
Q2海外の通販業者が日本人向けに誇大広告をしている場合、日本の消費者庁は何もできないのですか?
手は出せます。外国にいる相手への送達は44条1項3号4号と、前条で準用する民事訴訟法108条のルートがあり、それでも届かなければ公示送達で対応できます。この場合の効力発生は6週間です(44条4項)。実務のポイント:越境ECだから安全という思い込みは危険。相手国の管轄官庁への嘱託後6ヶ月で公示送達に切り替わる仕組みがあり、日本市場で売る以上、日本の規制から完全には逃げられない
間違えやすい点 AI による整理
- 「郵便を受け取らなければ命令は成立しない」と思い込んでいる人が多いが、44条はその発想を真っ向から否定する。住所不明や郵便不達の場合、公示送達によって掲示から2週間で命令は法的に効力を生じる。受け取り拒否は成立を防がず、争う準備の時間を削るだけだ
- 公示送達という制度の存在は知っていても、その本当の怖さを知らない人がほとんどだ。怖いのは命令が成立することではなく、取消訴訟6ヶ月の出訴期間(行政事件訴訟法14条)の時計が、あなたが現物を見ていなくても効力発生日から動き出す点にある。気づいたときには争える窓が閉じている
- あなたから見れば「届いていないのだから、まだ対応しなくていい」。だが法律から見れば「掲示の措置から2週間が経過した時点で、すでに届いた」。この認識の落差こそが、名宛人を最も追い詰める。現物の有無で安心している間に、法的時間は容赦なく進んでいる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 44条:公示送達(所在不明等の場合の送達擬制) | 43条:民訴を準用する送達の一般規定 7条・8条:公示送達の対象となる処分(措置命令・課徴金納付命令) |
| 適用前提 | 住所不明・郵便不達・外国送達の失敗等(44条1項各号) | 通常の方法で送達できる場合 景品表示法違反の認定があること |
| 効力発生のタイミング | 掲示等の措置から2週間(外国向け6週間)の経過 | 現実の受領または交付の時 送達の完了により命令が効力を生じる |
| 名宛人への影響 | 現物未受領でも告知擬制、出訴期間が進行 | 受領により内容を現実に認識 命令に従う義務・争う権利が発生 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も所在不明等の場合に公示送達を認める。行政処分は行政程序法、民事は民事訴訟法が規律する点で日本と構造が近い
韓国は行政手続法に公示送達を明文化。掲示等の措置から一定期間の経過で効力が生じる点で日本と類似する
ドイツは行政送達法に公示送達を規定。掲示・公示から所定期間の経過で送達効力が生じる原型的な制度
米国はデュープロセス上、公示送達は合理的に可能な他の告知手段がない場合に限り許容される。所在判明者への公示のみは不十分とした
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが小さな通販会社をたたんで連絡先を消した後に、消費者庁が違反を認定したらどうなる? 会社がなくなっても、住所不明として公示送達で課徴金納付命令が確定する。掲示から2週間後、あなたは「知らなかった」では済まされない立場になる
- あなたが事業者として誇大広告を指摘され、調査の通知を受け取り拒否で押し通そうとしている。引き延ばせると思っているなら逆効果だ。受け取り拒否は44条1項の公示送達ルートを開くだけで、弁明の機会を自ら手放すことになる
- 海外から日本人向けに健康食品を売る業者が、根拠のない効能をうたっている。日本に拠点も住所もない。だが44条1項3号4号と準用される民事訴訟法108条のルートで送達が試みられ、それでも届かなければ6週間の公示送達で命令が効力を持つ
- 友人が「消費者庁から何か出てるらしい」と噂で聞いて慌てて相談してきた。残された時間は、現物が届いてからではなく、公示の掲示日から数えて2週間。あと数日で出訴期間の起算点を逃すかもしれない、そういう緊迫した話だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公示送達された疑いに気づいたら、消費者庁の掲示・公式サイトの公示送達掲載を確認し、措置をとった日と効力発生日を特定する2. 効力発生日を起点に、取消訴訟6ヶ月(行政事件訴訟法14条)と審査請求3ヶ月(行政不服審査法18条)の残り日数を計算する3. 期限内なら直ちに行政事件に強い弁護士へ。命令の根拠(広告表示と裏付け資料)を精査し争点を立てる4. 期限を過ぎていても、正当な理由による出訴期間の例外を主張できないか検討する
訴えられた側:1. 消費者庁の調査が始まったら、所在を隠さず正規の連絡先を届け出る。逃げれば公示送達で弁明の機会を失う2. 措置命令前の弁明の機会や確約手続を活用し、命令そのものの回避を目指す3. 表示の合理的根拠資料を整理して提出する4. 命令が出た場合も、効力発生日から争える期限を即座に把握し確保する
時効(請求できる期限):公示送達の効力は、掲示等の措置をとった日から2週間(外国においてすべき送達は6週間)の経過で発生する(本条3項・4項)。命令への取消訴訟は処分があったことを知った日から6ヶ月かつ処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3ヶ月(行政不服審査法18条)。いずれも起算点は実際の受領日ではなく公示送達の効力発生日(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:公示送達は告知の擬制であり、現実の受領を要しない。所在不明等の限定要件、閲覧可能状態の確保、猶予期間の設定により、行政処分の実効性確保と名宛人の手続保障との均衡が図られていると解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和37年(1962年) 新設:不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)制定。当初は公正取引委員会の所管として独占禁止法の特例法的な性格で運用された
- 2.平成21年(2009年) 改正:消費者庁の発足に伴い、景品表示法の所管が公正取引委員会から消費者庁へ移管。措置命令等の主体が消費者庁となった
- 不当景品類及び不当表示防止法 第43条民事訴訟法を準用する送達の一般規定、本条の前提
- 不当景品類及び不当表示防止法 第7条措置命令、公示送達の対象となる処分
- 不当景品類及び不当表示防止法 第8条課徴金納付命令、公示送達の対象となる処分
- 民事訴訟法 第110条公示送達の要件、本条が範とする原型規定
- 行政事件訴訟法 第14条出訴期間、効力発生日が起算点となる
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間、効力発生日が起算点となる
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める