受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

商業登記法 第14条(当事者申請主義)

クイックジャンプ

登記は、法令に別段の定めがある場合を除くほか、当事者の申請又は官庁の嘱託がなければ、することができない。

この条文の基本情報

当事者申請主義とは何ですか?

定義当事者申請主義とは、商業登記法第14条に定められた規定で、「登記は、法令に別段の定めがある場合を除くほか、当事者の申請又は官庁の嘱託がなければ、することができない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 商業登記法第14条(当事者申請主義)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
  2. 商業登記法第14条の条文原文は「登記は、法令に別段の定めがある場合を除くほか、当事者の申請又は官庁の嘱託がなければ、することができない。」で始まります。
  3. 商業登記法第14条は第一節 通則に置かれています。
  4. 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
  5. 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 商業登記法第14条の前の条は商業登記法第13条です。
  7. 商業登記法第14条の次の条は商業登記法第15条です。
  8. 商業登記法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第14条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125
  • 本サイト収録商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/14

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点商業登記法14条は、登記は法令に別段の定めがある場合を除き、当事者の申請または官庁の嘱託がなければできないと定める。登記官が職権で登記することは原則できない。

Q · 会社の内容が変わったら、法務局が登記簿を自動で直してくれるんですか?

直りません。当事者の申請か官庁の嘱託が必要です

商業登記法14条により、登記は法令に別段の定めがある場合を除き、当事者の申請または官庁の嘱託がなければすることができません。登記官は台帳の管理者であって、会社の実態を調査して職権で書き換える立場にはありません。したがって役員変更や本店移転があっても、誰かが申請するまで登記簿は一文字も動きません。会社の登記事項の変更は原則2週間以内の申請義務があり(会社法915条1項)、怠れば代表者個人に過料が科されます(同976条1号)。

解説

取締役を辞めたのに、法人登記にはまだ自分の名前が残っている。この状態は放っておいても自動では消えない。商業登記法14条が定めているのは、登記は当事者の申請か官庁の嘱託がなければ動かない、という一本の原則だからだ。登記官は台帳の番人であって、あなたの会社の事情を調べ回って勝手に書き換えてはくれない。裏返せば、間違った登記が残り続ける不利益も、それを直す権限も、申請する側にある。役員を入れ替えたら2週間以内に申請しなければならず(会社法915条1項)、遅れれば過料の通知は会社ではなく代表者個人に届く(会社法976条1号、100万円以下)。逆に、あなたが一枚も書類を出さないまま登記簿が動く経路もある。裁判所書記官の嘱託がそれだ。この条文の後半七文字が、その裏口を開けている。

法的な位置づけ

商業登記法14条は商業登記における当事者申請主義を定める規定であり、登記は法令に別段の定めがある場合を除き、当事者の申請または官庁の嘱託によってのみ行われる旨を規定する。登記所は受動的な立場に置かれ、登記官が自ら実態を調査して職権で登記を実行することは、法令上の例外がない限り認められない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.変更事項と起算日を特定する 株主総会議事録、取締役会議事録、辞任届などから、どの登記事項がいつ変わったのかを特定する。会社法915条1項の2週間はこの日から起算されるため、起算日の認定を誤ると期限管理そのものが崩れる
  2. 2.添付書面を揃える 議事録、株主リスト、就任承諾書、印鑑証明書など、登記事項ごとに必要な添付書面を準備する。書面の不備は商業登記法24条の却下事由につながるため、申請前に一覧で潰しておく
  3. 3.管轄法務局へ2週間以内に申請する 本店所在地を管轄する法務局へ、書面またはオンラインで申請する。申請人は会社(代表者)であり、司法書士に委任する場合は委任状を添付する。ここで初めて登記簿が動く
  4. 4.会社が動かないときは催告して訴える 辞任したのに登記が残っている場合、まず会社に対し期限を切って変更登記の申請を書面で求める。応じなければ会社を被告として登記手続を求める訴えを提起する。本人単独の申請はできない
  5. 5.登記事項証明書で完了を確認する 申請から数日から2週間程度で登記が完了する。登記事項証明書を取得し、変更が正しく反映されているか、他に古い記載が残っていないかを併せて点検する

よくある質問 AI による整理

Q1当事者申請主義とは何ですか?

登記は当事者が申請したときだけ行われるという原則です。商業登記法14条が根拠で、例外は官庁の嘱託と法令に別段の定めがある場合に限られます。

Q2登記の申請人は誰になりますか?

会社の登記は会社(代表者)が申請人です。役員個人や株主が自分の判断で単独申請することはできません。代理は司法書士に委任するのが一般的です。

Q3官庁の嘱託による登記とは何ですか?

裁判所書記官などが職務上、登記所に登記を求める手続です。破産手続開始決定の登記(破産法257条)が典型で、当事者の申請なしに登記簿が動きます。

Q4登記官は間違った登記を職権で直せますか?

原則できません。14条が職権登記を排除しているためです。錯誤や遺漏がある場合は更正の申請によるのが原則で、登記官の職権更正は法令が認めた範囲に限られます。

Q5役員変更登記はいつまでに申請しますか?

原則として変更が生じた日から2週間以内です(会社法915条1項)。効力は選任や辞任の時点で発生していますが、登記簿は申請するまで動きません。

Q6登記を放置するとどうなりますか?

代表者個人に100万円以下の過料が科される可能性があります(会社法976条1号)。12年間登記のない株式会社はみなし解散の対象にもなります(同472条)。

Q7会社が登記を申請してくれないときはどうすればいい?

会社を被告として登記手続を求める訴えを提起します。14条により辞任した本人が単独で抹消申請することはできないため、判決を得て会社に代わる手続を進めます。

Q8商業登記はオンラインで申請できますか?

できます。オンライン申請でも申請人は当事者であり、14条の構造は変わりません。電子証明書や添付書面の要件は商業登記規則等に従います。

この条文についての質問 AI による整理

Q1取締役を辞めたのに、まだ登記に名前が残ってるんですけど、法務局に言えば消してくれますか?

消してくれない。登記は当事者の申請がなければ動かず(商業登記法14条)、申請人は会社側だからだ。会社が応じなければ、会社を被告として登記手続を求める訴えを起こすことになる。実務のポイント:辞任届は必ず配達証明付き内容証明で送る。到達日が登記期限(会社法915条)の起算点になり、後から「会社は辞任を知らなかった」という反論を封じる証拠にもなる

Q2登記を3年くらい放置してるんですが、今から申請したら怒られますか?

申請自体はいつでも受理される。ただし遅れた事実は議事録の日付と登記日から一目で分かり、裁判所から代表者個人宛に過料の通知が来ることがある(会社法976条1号、100万円以下)。実務のポイント:過料は会社ではなく代表者個人が払い、損金にもならない。遅れが長いほど額が上がる運用があるため、放置を続けるほど高くつく

間違えやすい点 AI による整理

  • 登記が義務であること自体は多くの経営者が知っている。知られていないのは制裁の当たり先だ。登記懈怠の過料は会社ではなく代表者個人に科され、会社の損金にもならず、遅れが長いほど金額が上がる運用がある。義務を知っているのに期限を軽く見ている人ほど、個人の財布から数十万円を払うことになる
  • 「辞任したのに登記が残っている、どうすれば法務局に消してもらえるか」という問いの立て方そのものがずれている。法務局は消す主体ではない。14条により申請人は会社(代表者)であり、辞任した本人が単独で抹消を申請することはできない。会社が動かないときの正しい道は、会社を被告として登記手続を求める訴えを起こすことである
  • あなたから見れば登記は形式的な届出にすぎない。だが取引の相手方から見れば、登記されている以上は信じてよい情報である(会社法908条)。この落差が、辞任済みなのに登記が残っている元役員を第三者への責任へ引きずり込む。登記の残存を知りながら放置していた場合、会社法908条2項の類推で責任を負わされた判例がある
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割商業登記法14条:登記が動く契機を申請と嘱託に限定する原則会社法915条:変更登記を2週間以内に申請する義務
商業登記法15条:嘱託登記に申請の規定を準用
主体当事者(会社・代表者)または官庁会社(申請義務を負う側)
裁判所書記官等の官庁
期限本条自体に期限の定めはない変更が生じた日から2週間以内
嘱託する官庁の手続に従い、当事者の期限とは無関係
守らなかったときの効果登記簿が実態と乖離したまま残る代表者個人に100万円以下の過料(会社法976条1号)
当事者の意思にかかわらず登記が入る(破産法257条など)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国 商業登記法第9条・会社法第387条

台湾も登記は申請によることを原則とし、会社の登記事項の変更には期限と過料が定められている。主務官庁は経済部であり、日本のように登記所(法務局)が司法系統に属する構造とは異なる

韓国
대한민국 상법 제34조(韓国商法34条)

韓国商法は登記すべき事項を当事者の申請により営業所所在地の管轄法院の商業登記簿に登記すると定め、申請主義を日本と同じく採用する。手続の詳細は商業登記法に置かれる

ドイツ
HGB § 12、FamFG § 374 ff.

ドイツも Handelsregister への記載は Anmeldung(申請)を前提とし、公証人の認証を経た電子申請が必須である。登記裁判所が関与する点で、日本の登記所主体の構造とは手続の担い手が異なる

アメリカ
Model Business Corporation Act § 1.20、Delaware General Corporation Law § 103

米国は州務長官への書類提出(filing)によって効力が生じる構造であり、登記簿という統一台帳の観念は弱い。提出主体が当事者である点は共通するが、年次報告書の未提出は登録抹消(administrative dissolution)に直結する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、株主総会で新しい取締役を選んだのに、そのまま2週間が過ぎたらどうなる? 選任の効力は総会の時点で発生しているが、登記簿は一文字も変わらない。誰も申請していないからだ。期限切れの瞬間から過料の対象になり、通知は会社宛ではなく代表者個人の自宅ポストに届く
  • あなたは5年前に取締役を辞めた。だが登記簿にはまだ名前がある。その会社が取引先への支払いを止め、相手方の弁護士が登記簿であなたの名前を見つけ、責任追及の書面を送ってきた
  • 融資審査で銀行が登記簿謄本を取ったところ、本店所在地が2回前の住所のままだった。実態と登記のズレは、審査担当者にとって管理が甘い会社という signal になる。決算書の中身より先に、この一枚で心証が決まることがある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 辞任届の控えと会社への到達記録(配達証明付き内容証明)を確保する。到達日が登記期限の起算点になる2. 会社の代表者に対し、期限を切って変更登記の申請を書面で求める3. 会社が動かないときは、会社を被告として登記手続を求める訴えを提起する。14条により、あなたが単独で申請することはできない4. 登記が残っている間に第三者から責任を追及される場合に備え、辞任の事実と催促の経緯を時系列で保存しておく

訴えられた側:1. 過料通知が届いたら、どの登記がいつから遅れたのかを議事録と登記簿で特定する2. 過料の裁判には不服申立ての道があり、期間は通知書に記載された日数(おおむね1週間)で切れる。まず通知書の記載を確認する3. 遅れた事情(病気、代表者交代の混乱、専門家への委任の行き違い)を疎明資料付きで示す4. 何より先に、遅れている登記そのものを申請して完了させる。是正済みという事実が最も強い情状になる

時効(請求できる期限):本条自体に期限はない。ただし申請義務の期限は個別に定まり、会社の登記事項の変更は原則として2週間以内(会社法915条1項)。登記懈怠の過料に消滅時効の明文はなく、12年間登記のない株式会社は会社法472条のみなし解散の対象になる。官庁の嘱託による登記は、当事者の期限とは無関係に入る

学説

通説:14条の申請主義は、登記所の中立性と受動性を制度的に担保するための原則であり、登記官の形式的審査権と一体をなす。登記簿の真実性は、申請義務と期限、懈怠への過料、嘱託登記およびみなし解散という外側の仕組みによって補完されると理解されている

実務上の理解:申請人は会社(代表者)であり、役員個人や株主が単独で登記を申請または抹消することはできない。辞任者が登記の是正を求める場合は、会社を被告とする登記手続請求訴訟によるほかないというのが登記実務の一貫した扱いである

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和38年(1963年) 新設:商法に置かれていた商業登記の手続規定を分離し、商業登記法を制定。14条において当事者申請主義を手続法上の第一原則として明文化した
  2. 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う関係法律の整備により、商業登記法の条文が全面的に見直された。会社の登記義務の実体的根拠は会社法907条以下に置かれ、手続は本法が担う役割分担が明確になった
  3. 3.令和元年(2019年) 改正:会社法改正に伴う整備法により、支店所在地における登記の廃止など商業登記法の規定が改正された。申請主義の原則そのものは維持されている(施行時期および内容の詳細は要確認)

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

商業登記法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 通則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›