商業登記法 第75条(清算結了の登記)
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清算結了の登記の申請書には、会社法第五百七条第三項の規定による決算報告の承認があつたことを証する書面を添付しなければならない。
この条文の基本情報
清算結了の登記とは何ですか?
定義清算結了の登記とは、商業登記法第75条に定められた規定で、「清算結了の登記の申請書には、会社法第五百七条第三項の規定による決算報告の承認があつたことを証する書面を添付しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第75条(清算結了の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第75条の条文原文は「清算結了の登記の申請書には、会社法第五百七条第三項の規定による決算報告の承認があつたことを証する書面を添付しなければならない。」で始まります。
- 商業登記法第75条は第五節 株式会社の登記に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第75条の前の条は商業登記法第74条です。
- 商業登記法第75条の次の条は商業登記法第76条です。
- 商業登記法第75条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第75条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第75条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/75
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法75条は、清算結了の登記の申請書に、会社法507条3項の決算報告を株主総会が承認したことを証する書面の添付を求める規定である。
Q · 清算結了の登記って、結局どの書類がないと通らないんですか?
決算報告を株主総会が承認したことを証する書面です
商業登記法75条により、清算結了の登記の申請書には、会社法507条3項に基づく決算報告の承認があったことを証する書面を添付しなければなりません。実務では株主総会議事録と決算報告書のセットに、株主リスト(商業登記規則61条3項)を加えた形になります。承認日が官報公告による債権申出期間2ヶ月(会社法499条1項)の満了前だと受理されず、承認日から2週間以内に登記しなければ清算人個人に100万円以下の過料(会社法976条1号)のリスクが生じます。
解説
会社をたたむ手続の、最後の一枚がここで指定されている。清算結了の登記(会社が法律上完全に消えたことを登記簿に刻む手続)を申請するとき、申請書に必ず付ける書面がある。会社法507条3項の決算報告(清算期間中にいくら回収し、いくら払い、残余財産をどう分けたかの最終報告書)を、株主総会が承認したと証明する書類だ。実務ではこれが株主総会議事録と決算報告書のセットになる。ここが登記官の最大のチェックポイントで、承認の日付が官報公告による債権申出期間(解散から最低2ヶ月、会社法499条1項)の満了前だと、書類が全部揃っていても登記は通らない。順番が命である。そして承認日から2週間以内に登記しなければ、清算人個人に100万円以下の過料(会社法976条1号)が飛ぶ。あなたが握るべきは書式ではなく、日付の並べ方だ。
法的な位置づけ
商業登記法75条は、清算結了の登記における添付書面を定める規定である。申請書には、会社法507条3項に基づく決算報告について株主総会の承認があったことを証する書面を添付しなければならない。登記官は実体的な清算内容ではなく、この承認の事実を書面で確認することにより、清算手続の終了を公示する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.解散決議と同日に官報公告を申し込む 株主総会で解散を決議し、同じ日に官報の債権申出公告を申し込む。会社法499条1項により債権申出期間は2ヶ月以上必要で、この掲載日が清算スケジュール全体の起算点になる。あわせて解散および清算人の登記を申請する
- 2.公告期間中に債権回収・債務弁済・財産換価を終える 2ヶ月の債権申出期間中に、売掛金の回収、買掛金・借入金の弁済、固定資産や在庫の換価を完了させる。税務署と自治体へ異動届出書を提出し、清算事業年度の申告準備も並行して進める
- 3.公告期間の満了後に残余財産を分配する 債権申出期間が満了してから残余財産を株主に分配する。分配時には源泉徴収(みなし配当)の要否を確認する。分配を終えていない段階で決算報告を作成すると、記載内容と実体がずれて補正の原因になる
- 4.決算報告を作成し株主総会で承認する 会社法507条1項および会社法施行規則150条に従って決算報告を作成し、株主総会を開いて承認を受ける。承認日は必ず公告期間の満了日より後に置く。議事録には出席株主、議決の結果、承認の対象を明記する
- 5.承認日から2週間以内に清算結了の登記を申請する 商業登記法75条の添付書面(承認があったことを証する書面)を添えて、本店所在地を管轄する法務局へ申請する。登録免許税は2,000円。会社法929条1号の2週間を過ぎると過料のリスクが生じるため、司法書士に依頼する場合も承認前に見積もりを固めておく
よくある質問 AI による整理
Q1清算結了の登記とは?
清算手続がすべて終わり会社の法人格が消滅したことを登記簿に記録する手続です。商業登記法75条により、決算報告の承認を証する書面の添付が必要になります。
Q2清算結了の登記に必要な書類は?
申請書のほか、決算報告を承認した株主総会議事録、決算報告書、株主リスト(商業登記規則61条3項)が基本セットです。承認日が公告期間の満了後であることも確認されます。
Q3清算結了の登記はいつまでにするの?
決算報告の承認の日から2週間以内に本店所在地で申請します(会社法929条1号)。遅れると清算人個人に100万円以下の過料(同法976条1号)が科されることがあります。
Q4決算報告の承認は誰がするの?
株式会社では株主総会です。清算人が会社法507条1項に基づき決算報告を作成し、同条3項により株主総会の承認を受けます。清算人が押印しただけでは要件を満たしません。
Q5清算結了の登記の費用はいくら?
登録免許税は申請1件につき2,000円です。司法書士に依頼する場合は別途報酬がかかり、清算全体では官報公告費用や解散・清算人選任の登記費用も必要になります。
Q6清算結了の登記をしないとどうなる?
登記簿が閉鎖されず会社が残り続けます。清算人には100万円以下の過料の制裁があり、清算中も事業年度ごとの税務申告義務や法人住民税均等割の負担が続きます。
Q7みなし解散された会社も清算結了できる?
できます。会社法472条による職権解散でも登記簿は消えないため、清算人を選任し、官報公告と決算報告の承認を経て清算結了の登記を申請する必要があります。
Q8清算結了の登記は自分でできる?
本人申請は可能です。ただし承認日と公告期間満了日の前後関係を誤ると補正や却下となり、2週間の期限を落とすリスクがあるため、日程設計を先に固めてください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1解散の登記はもう済ませたのに、まだ会社が残ってると言われました。何が足りないんですか?
解散は清算の開始にすぎず、法人格は清算結了まで存続する。最後に必要なのが本条の添付書面、つまり会社法507条3項の決算報告を株主総会が承認したことを証する書面である。実務のポイント:官報公告の2ヶ月(会社法499条1項)が満了する前の日付で承認しても、登記官はその一点で受け付けない。実務上の起算点は決議日ではなく公告の掲載日だ
Q2清算結了の登記さえ通れば、もう債権者から請求されませんよね?
通らない。登記は実体の公示にすぎず、弁済されていない債務や見落とされた財産があれば清算は結了せず、清算法人として存続する扱いになる。実務のポイント:清算人は帳簿資料を10年保存する義務を負い(会社法508条)、後から財産が判明すれば利害関係人の申立てで裁判所が清算人を選任し手続が再開する。「登記が通った=逃げ切り」ではない
間違えやすい点 AI による整理
- 「いつ登記すれば会社は消えるのか」という問いの立て方が、そもそも逆である。登記は消滅の原因ではなく結果の公示。会社が消えるのは実体としての清算が終わり決算報告が承認された瞬間で、登記はそれを外部に見せる作業にすぎない。裏を返せば、実体が終わっていなければ登記が通っても会社は消えない
- 解散の登記で一区切りと思われがちだが、深刻なのはその後の維持コストのほうだ。清算中も事業年度ごとに税務申告が必要で、法人住民税の均等割も原則として発生し続ける。清算結了を1年先延ばしにする代償は、書類作成の手間ではなく、もう一期分の申告費用と税である
- 清算人が決算報告書に押印すれば足りると考えられているが、本条が求めるのは「承認があつたことを証する書面」。承認の主体は株主総会であり、議事録に加えて株主リスト(商業登記規則61条3項)も添付する。株主が一人の会社でも、総会を開いた記録は残す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 商業登記法75条:清算結了の登記に固有の添付書面(決算報告の承認を証する書面)を定める特則 | 商業登記法46条:決議を要する登記一般について議事録の添付を求める原則規定 商業登記法24条:添付書面の不備がある申請を却下する効果を定める規定 |
| 審査の対象 | 株主総会による決算報告の承認があったという事実(形式審査) | 決議機関・決議事項・定足数が議事録上確認できるか 申請の方式および添付書面の有無・整合性 |
| 実務でのつまずき | 承認日が官報公告の債権申出期間2ヶ月の満了前になっている | 議事録に株主リスト(商業登記規則61条3項)を添え忘れる 補正で足りず却下されると、2週間の登記期間を落とす |
| 違反・不備の結果 | 登記が通らず法人格が登記簿上も存続、清算人に過料のリスク | 補正指示により登記完了が後ろ倒しになる 却下後は再申請となり、登録免許税の再納付が必要になりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では清算完結時に清算人が収支表・損益表等を作成し監察人の審査を経て股東會の承認を受け、承認後15日以内に法院へ聲報する。株主総会承認を要する点は日本と同型だが、届出先が裁判所である点が構造的に異なる
韓国も清算人が決算報告書を作成し株主総会の承認を受ける構造で、承認後に청산종결등기を申請する。日本商法の継受を経ているため要件構成が最も近い
ドイツでは清算終了と最終計算(Schlussrechnung)の後、清算人が商業登記所へ清算の終了を届け出て会社が抹消(Löschung)される。株主総会承認そのものを添付書面の中核に据える日本とは重心が異なる
米国では州務長官への Articles of Dissolution 提出により解散が成立し、その後に清算(winding up)が進む。登記所での添付書面審査より、州法上の債権者通知手続と取締役の責任で担保する設計
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 株主総会で決算報告を承認したのが3月10日。司法書士の見積もりを3社から取って比べているうちに3月25日になっていたら、どうなる? 登記期限の2週間はすでに切れている。過料の通知は半年後、裁判所から代表清算人個人の自宅に届く。会社の口座はもう解約済み。払うのはあなたの財布だ
- 取引先が清算結了の登記を入れていた。あなたの未回収の売掛金50万円は、登記簿上は消えた会社への請求になる。だが清算は登記ではなく実体で判断される、弁済されていない債務が残るなら裁判所に清算人選任を申し立てて取り立てる道がある
- 社長だった父が亡くなり、休眠会社を相続人として引き継いだ。12年放置で法務局の職権によるみなし解散の登記(会社法472条)が入っていても、登記簿は消えていない。あなたが清算人として決算報告を作り、相続した株式で株主総会を開いて承認するまで、この会社の登記簿は永久に閉じない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 解散決議と同日に官報公告を申し込む(会社法499条1項、債権申出期間2ヶ月) 2. 期間中に債権回収・債務弁済・財産換価を終え、税務署と自治体へ異動届3. 期間満了後に残余財産を分配4. 決算報告(会社法施行規則150条)を作成し株主総会で承認5. 承認日から2週間以内に、議事録・決算報告・株主リストを添えて本店所在地の法務局へ申請する
訴えられた側:登記が通った後に債権者が現れた、あるいは財産の漏れが判明したなら、清算は結了していない扱いになりうる。利害関係人の申立てにより裁判所が清算人を選任し、手続が再開する。まず帳簿資料(会社法508条、清算結了後10年保存)を確認し、弁済可能なら任意交渉で処理、債務超過が見えるなら特別清算や破産への切替を弁護士と検討する。登記の更正や取下げで済む話ではない
時効(請求できる期限):決算報告の承認の日から2週間以内に本店所在地で登記(会社法929条1号)。怠れば清算人個人に100万円以下の過料(会社法976条1号)。前提として、解散から官報公告による債権申出期間2ヶ月(会社法499条1項)が満了していなければ、承認も登記も通らない。清算人の帳簿資料保存義務は清算結了後10年(会社法508条)
学説
通説:清算結了の登記は宣言的・公示的効力を持つにとどまり、創設的効力はない。決算報告の承認により実体としての清算が終了して初めて法人格が消滅し、登記はその事実を対外的に公示する手続と解される
登記実務の取扱い:登記官の審査は形式審査に限られ、清算内容の当否には立ち入らない。そのため商業登記法75条の添付書面は「承認の存在」を書面上確認できることが要であり、承認日と債権申出期間の前後関係が実質的な唯一のゲートとして機能する
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備(要検証) 旧商法下の清算結了登記に関する添付書面規定が、会社法507条3項の決算報告承認を引用する形へ整理されたと解されるが、改正回数・条番号の変遷は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商業登記法(昭和38年法律第125号)の制定により、商法の登記手続規定が独立の法律へ整理され、清算結了の登記に関する添付書面の規定が置かれた
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法制定に伴う整備により、添付書面の根拠が旧商法の引用から会社法507条3項の決算報告承認の引用へ改められたと解される(条番号の変遷は人的検証が必要)
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