要点商業登記法46条は、登記すべき事項につき株主全員の同意には同意書、株主総会や取締役会の決議には議事録の添付を義務づける。みなし決議の場合は議事録に代わる書面が必要。
Q · 役員変更や増資の登記をするとき、結局どの書類を添付すればいいの?
決議機関ごとに同意書か議事録を添付します
商業登記法46条が添付書面の通則です。株主全員・種類株主全員の同意や取締役・清算人の一致を要する事項は、その同意または一致があったことを証する書面(1項)。株主総会・種類株主総会・取締役会・清算人会の決議を要する事項は、その議事録(2項)。会社法319条1項・370条により決議があったものとみなされる場合は、議事録に代えて該当性を証する書面、すなわち提案書と同意書(3項)。監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社で取締役会の委任に基づく決定があったときは、取締役会議事録に加えて決定を証する書面が必要です(4項・5項)。書式より先に定款と機関設計を確認するのが正しい順番です。
会社の役員を一人入れ替えるだけで、法務局に出す紙は四種類を下らない。商業登記法46条は、その紙の束が何であるべきかを決めている通則である。株主全員の同意が必要な事項なら同意書、株主総会や取締役会の決議が必要な事項なら議事録。ここまでは想像がつく。だが3項から先が本番だ。会社法319条を使えば株主総会を開かずに全株主の書面同意だけで決議したものとみなされ、そのときは議事録ではなく提案書と同意書を添付する。一方、取締役会の書面決議(会社法370条)は定款に定めがある会社しか使えない。定款を見ずに「うちも書面でいけるはず」と進めた登記は、その場で補正か却下になる。46条があなたに要求しているのは書式の暗記ではない。会社のどの機関が、どの手続で意思を決めたのかを、紙一枚で証明しろということである。
商業登記法46条は、登記の申請書に添付すべき、会社内部の意思決定を証する書面を類型別に定める通則規定である。株主全員の同意や取締役の一致には同意書、株主総会・取締役会・清算人会の決議には議事録、会社法319条1項・370条によるみなし決議には議事録に代えて該当性を証する書面の添付を求める。登記官の形式審査を支える基礎規定にあたる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登記の申請書に添付すべき、会社内部の意思決定を証する書面を定める通則規定です。同意書、議事録、みなし決議の証明書面、委任決定の証明書面を類型別に規定しています。
会社法319条1項のみなし決議の場合、議事録に代えて提案書と全株主の同意書を添付します(46条3項)。同意書の日付が提案書より前だと補正の対象になります。
できません。会社法370条の書面決議は定款に定めのある会社に限られます。定款の定めがないまま書面決議で進めた登記は、決議自体が不成立で却下されます。
商業登記法46条の議事録等に加え、同法54条の特則により就任承諾書、本人確認証明書、印鑑証明書などが必要です。機関設計により組み合わせが変わります。
却下の場合、登録免許税は原則として還付されません。取下げであれば再使用証明を受けて次の申請に流用できるため、直せない不備は早めに取下げる判断が有利です。
会社法399条の13第5項・6項の委任に基づく取締役の決定で登記事項が動いた場合、委任した取締役会の議事録に加え、決定があったことを証する書面が必要です(46条4項)。
変更が生じた日から2週間以内です(会社法915条1項)。懈怠は100万円以下の過料で、会社ではなく代表取締役個人に科されます。添付書面の不備で却下されても起算点は動きません。
取締役が複数いる取締役会非設置会社では、取締役の一致があったことを証する書面(46条1項)を添付します。取締役が一人なら取締役の決定書を作成します。
登記自体は通ります。登記官には形式審査権しかなく、議事録の内容が真実かどうかは調べないためです。ただし虚偽の議事録による登記は公正証書原本不実記載等罪(刑法157条1項)に当たりえます。業界裏話ヒント:本当の危険は刑事罰より民事にあります。決議取消しの訴えは3か月で消える(会社法831条1項)のに対し、決議不存在確認の訴え(同830条1項)には提訴期間の制限がない。10年後に持ち出されても登記は覆ります
取締役会を置かない会社で取締役が一人なら、議事録ではなく「取締役の決定書」を添付します。46条1項の「ある取締役の一致」は、取締役が複数いる取締役会非設置会社の場面を指しています。業界裏話ヒント:一人会社ほど書面を残さない傾向がありますが、後の融資審査や税務調査で役員報酬の決定手続を問われたとき、決定書がないとお手盛りと見られます。登記のためというより、将来の第三者のために作っておく書面です
代表取締役の選定に関する取締役会議事録は、原則として出席した取締役・監査役全員の実印と印鑑証明書が必要です(商業登記規則61条)。ただし変更前の代表取締役が登記所届出印を押している場合には、他の出席者の印鑑証明書は不要になります。業界裏話ヒント:この例外を知らずに社外取締役全員へ印鑑証明書を依頼し、一週間を空費する例が非常に多い。前任の代表者が協力してくれるかどうかが分かれ目です(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の位置づけ | 商業登記法46条:全登記に共通する添付書面の通則 | — |
| 求められる書面 | 同意書・議事録・みなし決議の証明書面・委任決定の証明書面 | — |
| 適用場面 | 登記事項に会社の意思決定が介在するすべての場面 | — |
| 欠けたときの効果 | 添付書面の欠缺として申請却下(商業登記法24条) | — |
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