商業登記法 第71条(解散の登記)
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- 解散の登記において登記すべき事項は、解散の旨並びにその事由及び年月日とする。
- 2.定款で定めた解散の事由の発生による解散の登記の申請書には、その事由の発生を証する書面を添付しなければならない。
- 3.代表清算人の申請に係る解散の登記の申請書には、その資格を証する書面を添付しなければならない。ただし、当該代表清算人が会社法第四百七十八条第一項第一号の規定により清算株式会社の清算人となつたもの(同法第四百八十三条第四項に規定する場合にあつては、同項の規定により清算株式会社の代表清算人となつたもの)であるときは、この限りでない。
この条文の基本情報
解散の登記とは何ですか?
定義解散の登記とは、商業登記法第71条に定められた規定で、「解散の登記において登記すべき事項は、解散の旨並びにその事由及び年月日とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第71条(解散の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第71条の条文原文は「解散の登記において登記すべき事項は、解散の旨並びにその事由及び年月日とする。」で始まります。
- 商業登記法第71条は第五節 株式会社の登記に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第71条の前の条は商業登記法第70条です。
- 商業登記法第71条の次の条は商業登記法第72条です。
- 商業登記法第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第71条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/71
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法71条は、解散の登記で「解散の旨・事由・年月日」の三点を登記事項と定める。定款事由なら事由発生を証する書面、代表清算人の申請なら資格証明書の添付を要する。
Q · 会社を解散したとき、登記簿には何が記録されるんですか?
解散の旨・解散事由・解散年月日の三点が登記されます
商業登記法71条1項により、解散の登記では「解散した旨」「その事由」「年月日」の三点が登記事項となります。株主総会決議か、定款所定の事由か、解散命令かといった経路の違いが登記簿に永久に記録され、閉鎖登記簿として保管されます。定款事由による解散では事由の発生を証する書面(2項)、代表清算人の申請では資格を証する書面(3項)の添付を要しますが、会社法478条1項1号の法定清算人であれば3項ただし書により資格証明書は不要です。
解説
会社をたたむ、その決断をした瞬間から登記の時計が動き出す。商業登記法71条は、解散したという事実だけでなく「なぜ解散したのか」「いつ解散したのか」まで登記簿に刻めと命じる条文だ。あなたが会社の代表者なら、この三点セット(解散の旨・事由・年月日)が第三者に永久に公開されることを知っておくべきだ。株主総会決議で畳んだのか、定款に書いた存続期間が満了したのか、はたまた裁判所の命令で解散させられたのか、それが登記簿を見た取引先・金融機関・調査会社に丸見えになる。さらに2項・3項は添付書面のルールを定める。定款事由での解散なら「その事由が発生したことを証する書面」、代表清算人が申請するなら「資格を証する書面」。ただし3項ただし書には抜け穴のような免除規定があり、法定清算人(会社法478条1項1号、つまり従前の取締役がそのまま清算人になるパターン)なら資格証明書は不要になる。この一行を知らずに余計な書類を集めて司法書士に払う報酬が積み上がる。
法的な位置づけ
商業登記法71条は解散の登記に関する規定であり、登記すべき事項を解散の旨・その事由・年月日と定める。あわせて定款所定の解散事由による申請書には事由の発生を証する書面を、代表清算人による申請書には資格を証する書面を添付すべき旨を規律し、法定清算人については添付を免除する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.解散事由を確定する 株主総会の特別決議・定款所定の事由の発生・合併・破産手続開始決定・解散命令のいずれで解散するかを確定する。事由により登記簿の記載も添付書面も変わるため、税理士・弁護士と方針を固めてから決議する
- 2.事由に対応する添付書面をそろえる 株主総会決議なら議事録、定款所定の事由なら定款とその事由の発生を証する書面(商業登記法71条2項)を用意する。事由の性質により法務局が求める書面のレベルに差があるため、管轄法務局の登記相談で事前確認する
- 3.清算人の就任ルートを確認し資格証明書の要否を判定する 清算人が会社法478条1項1号により従前の取締役から自動的に就任した法定清算人であれば、商業登記法71条3項ただし書で資格を証する書面は不要。定款の定めや株主総会決議、裁判所の選任による場合はそれぞれ定款・議事録・選任決定書が必要になる
- 4.解散の日から2週間以内に本店所在地で申請する 解散の登記と清算人の登記を同時に申請する。登録免許税は解散分と清算人分を合算して納付する。期限を過ぎると代表者個人に過料の制裁が及ぶ(会社法915条1項、976条1号)
- 5.清算手続を進め清算結了の登記まで到達する 官報での債権申出の公告(2か月以上、会社法499条1項)、財産の換価、残余財産の分配を経て、決算報告の承認後に清算結了の登記を申請する。ここで初めて法人格が消滅する
よくある質問 AI による整理
Q1解散の登記の登記事項とは何ですか?
商業登記法71条1項により、解散した旨・解散の事由・解散の年月日の三点です。株主総会決議か定款事由かといった経路の違いが事由欄に記録されます。
Q2解散の登記はいつまでにするのですか?
解散の日から2週間以内に本店所在地で申請します(会社法915条1項)。懈怠すると代表者個人に100万円以下の過料(同法976条1号)が科されます。
Q3代表清算人の資格を証する書面は必ず必要ですか?
必要ではありません。会社法478条1項1号により従前の取締役が清算人となる法定清算人の場合、商業登記法71条3項ただし書で添付不要です。
Q4定款で定めた解散事由の発生を証する書面とは?
存続期間満了なら定款と期間経過が分かる資料、特定事業の終了なら取締役の証明書等です。管轄法務局で事前に確認すると補正の往復を避けられます。
Q5みなし解散とは何ですか?
12年間登記の変更をしない株式会社について、登記官が職権で解散の登記をする制度です(会社法472条)。事由欄にその旨が記録されます。
Q6みなし解散された会社は元に戻せますか?
解散の登記から3年以内であれば、株主総会の特別決議により会社を継続できます(会社法473条)。継続の登記も併せて申請します。
Q7解散の登記をすると会社は消滅しますか?
消滅しません。会社は清算の目的の範囲内で存続し(会社法476条)、法人格が消えるのは清算結了の登記がされた時点です。
Q8解散の登記と清算人の登記は別ですか?
別の登記事項ですが、実務では同時に申請します。清算人の登記の添付書面は商業登記法73条が規律しています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1解散の登記をしたら、もう会社は無くなったってことですか?
違う。解散は清算手続の入口であり、会社は清算の目的の範囲内で存続する(会社法476条)。法人格が消滅するのは清算結了の登記がされた時点だ。実務のポイント:解散登記だけして清算結了登記をしていない「幽霊会社」は全国に大量にある。この状態の会社は法人格が残っているので、後から債権者に訴えられる余地も、逆に会社名義の資産が残っている可能性もある。相手方が解散済みでも「もう請求できない」と諦めるのは早い
Q2代表清算人の資格を証する書面って、具体的に何を出せばいいんですか?
清算人の就任ルートで決まる。定款の定めや株主総会決議で選任された場合はその定款・議事録、裁判所の選任なら選任決定書だ。ただし従前の取締役がそのまま清算人になる法定清算人(会社法478条1項1号)なら、3項ただし書で添付不要となる。実務のポイント:この免除規定を知らずに「一応出しておけば安心」と余分な書類を作る事務所は少なくない。定款に清算人の定めがあるかどうかを最初に確認するだけで、集める書類の量が変わる
Q3定款に書いた解散事由が起きたとき、その『証する書面』って何を作るんですか?
事由の性質による。存続期間の満了なら定款と期間経過の事実で足りることが多いが、「特定の事業の終了時に解散する」といった事由なら、その事実を証明する取締役の証明書や関連書類が求められる(2項)。実務のポイント:実務上、法務局によって求める書面のレベルに差がある。事前に管轄法務局の登記相談で「この事由ではどの書面が必要か」を確認しておくと、補正で往復する時間を丸ごと節約できる
間違えやすい点 AI による整理
- 「解散したら会社は消える」と多くの人が思っているが、解散は消滅ではない。解散は清算手続の開始であり、会社は清算の目的の範囲内でなお存続する(会社法476条)。法人格が消えるのは清算結了の登記がされたときだ。解散登記だけして放置された会社は、法人格を持ったまま何年も登記簿に残り続ける
- 解散事由が登記されることは知っていても、その深刻度を見誤っている人が多い。事由欄は「なぜ畳んだか」の永久記録であり、閉鎖登記簿として法務局に保管される(原則20年以上)。将来あなたが別会社で融資・入札・許認可を申請するとき、審査側は過去の関与会社の解散事由まで見る。決議解散と裁判所の解散命令(会社法824条)では、読まれ方が天と地ほど違う
- 「代表清算人の資格証明書は必ず要る」と信じて書類を集めに走る人がいるが、問いの立て方が間違っている。正しい問いは「その清算人はどのルートで就任したか」だ。定款の定めも株主総会決議もなく、従前の取締役が自動的に清算人になる法定清算人(会社法478条1項1号)なら、3項ただし書で資格証明書は不要。登記簿上の取締役の記載自体が資格の証明になっているからだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 登記の対象 | 商業登記法71条:解散の旨・事由・年月日 | 商業登記法73条:清算人・代表清算人の就任 商業登記法75条:清算結了(法人格の消滅) |
| 手続上の位置 | 清算手続の入口、会社は存続 | 清算事務の担い手の公示 清算手続の出口、法人格消滅 |
| 主な添付書面 | 事由発生を証する書面(2項)、資格を証する書面(3項、法定清算人は不要) | 清算人の選任を証する書面、就任承諾書 決算報告の承認に係る株主総会議事録 |
| 典型的な期限 | 解散の日から2週間(会社法915条1項) | 就任の日から2週間 決算報告承認の日から2週間 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も解散事由の発生後に主管機関への登記(廃止登記)を要し、解散後も清算の範囲で法人格が存続する点で日本と同型。ただし清算の監督は法院が担う色彩が強い
韓国も解散の事由と年月日を登記事項とし、清算人の登記を併せて行う。日本の商業登記法を継受した構造で、条文の並びも近い
ドイツも解散(Auflösung)を商業登記所へ届け出て登記する。清算人(Liquidator)の登記を伴う点も同じで、登記による公示が取引安全に資するという発想は共通する
米国では州務長官への Certificate of Dissolution の提出により解散する届出型で、日本のような「事由」の詳細な公示は必ずしも行われない。解散後の存続期間(wind-up period)を法定する点が特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父から継いだ町工場を、赤字が続いたので株主総会で解散決議した。登記簿には「令和○年○月○日株主総会の決議により解散」と刻まれる。数年後、あなたが新会社を立ち上げて銀行融資を申し込んだとき、審査担当者は閉鎖登記簿まで遡って「なぜ前の会社を畳んだか」を読む。決議解散か、破産か、休眠会社のみなし解散か、その三文字の違いが与信判断を変える
- 定款に「設立後30年をもって解散する」と書いてあるベンチャーがある。創業者が忘れていても、30年目の応当日に会社は法律上解散する。登記申請には「定款」と「その事由発生を証する書面」の添付が要る(2項)。事由発生を証する書面って何? 実務では定款そのもの+期間経過が明らかな資料で足りる場合が多いが、事由の性質によっては取締役の証明書を求められる
- もし、共同経営者と喧嘩別れして「解散だ」と口論になったとしたら? 口頭の合意では解散しない。株主総会の特別決議(会社法309条2項11号、議決権の3分の2以上)が要る。決議の日が解散の日であり、それが登記簿の年月日欄に入る。日付を後からずらすことはできない
- 解散決議から2週間。これが本店所在地での登記申請期限(会社法915条1項)。過ぎれば代表者個人に100万円以下の過料(会社法976条1号)。会社は畳むのに、罰は個人の財布から出る
- 取引先の登記簿を取ったら「解散」の記載があった。事由欄に「休眠会社のみなし解散(会社法472条)」とある。これは登記官が職権で入れたもので、12年間登記を放置した結果だ。この会社と取引を続けるべきか、あなたは今夜判断しなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自社が解散する場合、まず解散事由を確定させる(株主総会決議・定款所定の事由・合併・破産・解散命令のいずれか)。事由によって添付書面が変わる2. 決議解散なら株主総会議事録、定款事由なら定款+事由発生を証する書面(2項)を用意3. 清算人が法定清算人(会社法478条1項1号)なら3項ただし書で資格証明書は不要、それ以外の選任ルートなら議事録等の資格証明書が必要4. 解散の日から2週間以内に本店所在地で登記申請(会社法915条1項)、同時に清算人の登記も行う
訴えられた側:1. 休眠会社のみなし解散の通知が届いた場合、事業を継続しているなら「まだ事業を廃止していない」旨の届出を期限内(官報公告から2か月以内)に提出すれば解散を回避できる2. 既にみなし解散の登記がされてしまった場合でも、解散の登記から3年以内なら株主総会の特別決議で会社を継続できる(会社法473条) 3. 登記懈怠の過料通知が裁判所から届いたら、期限内に異議申立て(過料の裁判に対する即時抗告)が可能。放置した事情に酌むべき点があれば減額されることもある
時効(請求できる期限):解散の日から2週間以内に本店所在地で解散登記を申請(会社法915条1項)。懈怠は100万円以下の過料(会社法976条1号)。みなし解散後の会社継続は解散登記から3年以内(会社法473条)。清算結了までの債権申出期間は2か月以上(会社法499条1項)
学説
通説(登記実務・商業登記法学):解散の登記は解散の事実を公示する報告的登記であり、登記により解散の効力が生じるものではない。株主総会の決議その他の解散事由の発生時に解散の効力が生じ、登記はその事実を第三者に公示して取引の安全を図る機能を担う
通説:71条3項ただし書は、法定清算人の資格が既存の取締役の登記記録から明らかであることを理由とする証明の重複回避規定であり、清算人の就任経路が定款の定めまたは株主総会決議による場合には原則どおり資格証明書の添付を要すると解される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商業登記に関する規定を商法および非訟事件手続法から分離し、単行法である商業登記法として制定。解散の登記に関する規律も本法に整理された
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う整備。清算人に関する引用条文が会社法の条番号に置き換えられ、法定清算人に係るただし書の参照先が会社法478条1項1号となった
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