河川法 第100条の2(一級河川、二級河川又は準用河川の指定に係る無償貸付け等)
クイックジャンプ
- 一級河川又は二級河川の指定があつた場合において、市町村が所有する当該一級河川又は二級河川の用に供される土地(一級河川、二級河川及び準用河川以外の河川(以下「普通河川」という。)の用に供するため第三項又は国有財産特別措置法(昭和二十七年法律第二百十九号)第五条第一項第五号の規定により市町村に譲与されたものに限る。)は、当該土地が当該一級河川又は二級河川の用に供されている間、国に無償で貸し付けられたものとみなす。
- 2.準用河川の指定があつた場合において、国が所有する当該準用河川の用に供される土地は、国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第二十一条及び第二十二条の規定にかかわらず、当該土地が当該準用河川の用に供されている間、当該準用河川を管理する市町村長の統轄する市町村に無償で貸し付けられたものとみなす。
- 3.国土交通大臣は、一級河川、二級河川又は準用河川の指定が廃止された場合において、市町村が当該一級河川、二級河川又は準用河川の用に供されていた国の所有する土地を引き続き普通河川の用に供しようとするときは、当該土地について、国有財産法第二十八条の規定にかかわらず、当該普通河川を管理する市町村長の統轄する市町村に譲与することができる。
この条文の基本情報
一級河川、二級河川又は準用河川の指定に係る無償貸付け等とは何ですか?
定義一級河川、二級河川又は準用河川の指定に係る無償貸付け等とは、河川法第100条の2に定められた規定で、「一級河川又は二級河川の指定があつた場合において、市町村が所有する当該一級河川又は二級河川の用に供される土地(一級河川、二級河川及び準用河川以外の河川(以下「普通…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第100条の2(一級河川、二級河川又は準用河川の指定に係る無償貸付け等)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第100条の2の条文原文は「一級河川又は二級河川の指定があつた場合において、市町村が所有する当該一級河川又は二級河川の用に供される土地(一級河川、二級河川及び準用河川以外の河川(以下「普通…」で始まります。
- 河川法第100条の2は第六章に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第100条の2の前の条は河川法第100条です。
- 河川法第100条の2の次の条は河川法第100条の3です。
- 河川法第100条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第100条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第100条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/100_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法100条の2は、市町村に譲与された水路敷が一級・二級河川に指定されると国に無償で貸し付けたものとみなし、準用河川では逆に国有地を市町村に無償で貸し付けたものとみなす。
Q · 水路が一級河川に指定されたら、その土地は国のものになるの?
いいえ。所有者は市町村のままで、国は無償の使用権を得るだけです
河川法100条の2第1項では、市町村に譲与された普通河川の土地が一級河川・二級河川に指定されると、河川として使われている間は国に無償で貸し付けたものとみなされます。所有権は市町村に残ります。反対に、準用河川に指定されると、国有地が市町村に無償で貸し付けられたものとみなされます(2項)。指定が廃止されて普通河川に戻る場合、国土交通大臣は国有地を市町村に譲与することができます(3項)。
解説
地図の上で川の「格」が変わっても、川底の土地の持ち主は自動的には変わらない。変わるのは「誰がその土地を使う権限を持つか」だけである。本条は、その権限の付け替えを契約書なしで済ませる仕組みだ。市町村が持つ普通河川の土地(国有財産特別措置法により国から譲与された水路敷が典型で、公図の「青線」もその一つ)が一級河川・二級河川に指定されると、その土地は国に無償で貸したものとみなされる(1項)。逆に、国の土地が準用河川に組み込まれると、市町村に無償で貸したものとみなされる(2項)。指定が廃止されて普通河川に戻るときは、国土交通大臣が国の土地を市町村に譲与できる(3項)。押さえるべき点は一つ、土地の所有者と河川の管理者が別々になりうることだ。川沿いの土地を買うとき、水路を埋めて駐車場にしたいとき、「所有者に払下げを頼む窓口」と「河川管理者に許可をもらう窓口」は別になる。片方にしか話を通していなければ、計画は途中で止まる。
法的な位置づけ
河川法第100条の2は、河川の種別が変わることで所有者と河川管理者が別々になった土地について、使用関係を調整する規定である。法律上当然に無償貸付があったものとみなし、指定が廃止された場合には国有地の譲与を認める。国有財産法の貸付期間・無償貸付・譲与の制限を外す特例として働く。
よくある質問 AI による整理
Q1準用河川とは何ですか?
一級河川・二級河川以外の河川のうち、市町村長が指定したものです(河川法100条)。二級河川に関する規定が準用され、市町村長が管理します。
Q2法定外公共物とは?
道路法や河川法などが適用されない里道(赤線)や水路(青線)のことです。国有財産特別措置法により、その多くが国から市町村へ譲与されています。
Q3青線の水路を払下げしてもらうには?
所有者である市町村に、用途廃止と払下げを申請します。機能が失われていることや隣接地所有者の同意などが求められるのが一般的で、手続は自治体ごとに異なります。
Q4水路を勝手に埋めたら違法?
河川区域内であれば、河川法24条の占用許可が必要です。無許可の占用は監督処分や罰則の対象になりえます。普通河川の場合は市町村の条例違反になる可能性があります。
Q5二級河川の占用許可はどこに申請する?
二級河川を管理するのは都道府県知事のため、申請先は都道府県の土木事務所などです。土地の所有者である市町村ではありません。
Q6河川区域かどうか調べる方法は?
河川管理者が作成する河川台帳(河川法12条)を閲覧します。区域図や指定の告示もあわせて確認すると、敷地との境界が分かります。
Q7普通河川は誰が管理する?
河川法の適用がないため、所有者である市町村が条例(法定外公共物管理条例など)に基づいて財産として管理するのが一般的です。
Q8河川台帳は誰でも閲覧できる?
閲覧できます。河川法12条により、河川管理者は閲覧を求められた場合、正当な理由がなければ拒むことができません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家の裏の水路って、結局だれの土地なんですか?
公図に青線で描かれた水路の多くは、国有財産特別措置法5条1項5号により市町村へ譲与された法定外公共物である。ただし準用河川などに指定されていれば、管理権限は河川管理者にあり、本条で使用関係が整理されている。実務のポイント:水路敷は無番地で登記がないことが多く、法務局で所有者を調べても名前が出てこない。役所には「法定外公共物の青線について」と聞くと、担当課に一本でつながりやすい
Q2二級河川って県が管理してるのに、なんで国に貸したことになるの?
本条1項の文言が「国に無償で貸し付けられたものとみなす」と定めているからである。管理するのは知事(河川法10条)でも、土地の使用権の帰属先は国として整理されている。実務のポイント:所有者である町にいくら話しても、二級河川内の土地の占用許可は出ない。許可申請先は都道府県の土木事務所などである。町の担当者自身がこの区分を把握していないこともあるため、条文番号を示して確認すると話が早い
Q3準用河川の指定が外れたら、国の土地は自動的に町のものになりますか?
自動的には移らない。2項のみなし貸付けは準用河川として使われている間に限られ、指定廃止後に普通河川として使い続けるには、3項により国土交通大臣が譲与する手続が必要である。条文は「譲与することができる」で、義務ではない。実務のポイント:国有財産法28条の制限を外す特例なので、通常の払下げよりも手続上のハードルは低い。廃止の議論が始まった段階で、国側の窓口と協議を並行させるのが実務上の定石である
間違えやすい点 AI による整理
- 一級河川に指定されれば土地も国のものになる、と考えがちだが、法律から見れば所有者は市町村のまま変わらない。国が得るのは「川として使われている間の無償の使用権」だけである。所有権の移転と使用権の移転を混同すると、払下げの申請先を間違え、手続が数か月単位で遅れる
- 「二級河川は県の川なのだから、県に貸したことになるはずだ」という問いは、前提から外れている。二級河川を管理するのは都道府県知事だが、本条1項が定める借主は国である。管理者と土地の使用権の帰属先が一致しない構造を前提にしないと、条文は読めない
- 「無償」という点は知られていても、その期間の長さは知られていない。2項は国有財産法21条(貸付期間)と22条(無償貸付)の制限を外しており、準用河川として使われている限り貸付けは続く。更新手続のない、事実上期限のない貸付けである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 河川法100条の2:国と市町村の間での土地の使用関係 | 河川法24条:河川区域内の土地を私人などが占用する場合の許可 国有財産法22条:国有財産を無償で貸し付ける場合の一般要件 |
| 成立の方式 | 河川指定によって法律上当然にみなされる(契約は不要) | 河川管理者に申請し、許可処分を受ける 個別の貸付契約と要件審査が必要 |
| 期間 | 河川として使われている間(更新手続なし) | 許可で定める期間 国有財産法21条の貸付期間の制限に服する |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では行水区域の土地の私有を禁じ、政府機関の間では公有地の撥用によって使用関係を調整する。日本のように法律上当然に貸付けをみなす仕組みではなく、行政手続による撥用が中心である。
ドイツでは河川の所有関係を州法が定め、河川の等級に応じて州や市町村に帰属させる例が多い。所有と管理の分離を前提に調整する点は日本と共通している。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 買おうとしている土地の真ん中を、公図の青い線が横切っていたらどうなる? その水路敷の所有者は、おそらく売主ではなく市町村だ。さらにその水路が準用河川や二級河川に組み込まれていれば、使用の許可権限は河川管理者にある。不動産会社の重要事項説明で「水路あり」の一言で済まされても、家の配置計画は根本から変わりうる
- あなたは自宅裏の細い水路を、誰も使っていないからと砂利で埋めて車を置いていた。ある日、役所から「河川区域内の無許可占用」と指摘された。土地は町のもの、許可権限は県。どこに頭を下げるべきか分からないまま、原状回復を求める文書だけが届く
- 準用河川の指定廃止は来月の告示予定だ。国の土地を町に譲与してもらう協議は、まだ始まっていない。
- 友人が農地を相続し、敷地を流れる水路を埋めて宅地にしたいと相談してきた。水路の所有者、河川の種別、管理者を三つに分けて調べるよう伝えるだけで、友人の空振りの役所めぐりは半分に減る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 法務局で公図と登記を確認する。水路敷は無番地で登記がないことが多く、その場合は市町村の管財担当に「法定外公共物か」を問い合わせる2. 河川の種別(一級・二級・準用・普通)を河川管理者に確認する3. 土地を取得したい場合は所有者に用途廃止・払下げを、使いたい場合は河川管理者に占用許可を、窓口を分けて申請する4. 売買前であれば、重要事項説明の記載不足を指摘し、特約や価格に反映させる
訴えられた側:1. 指摘された場所が河川区域内か、普通河川かを確認する。前者は河川法24条の占用許可、後者は市町村の条例が根拠になる2. 無許可の占用は監督処分(河川法75条)や罰則(同法102条、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金。最新の改正状況をご確認ください)の対象になりうるため、まず事後の許可申請や原状回復の計画を示して協議する3. 長期間にわたって機能を失った水路であれば、用途廃止と払下げによる正式な取得の道を探る
時効(請求できる期限):本条自体に時効や申請期限はない。みなし貸付けは「河川の用に供されている間」続き、指定廃止などで河川としての使用が終われば効力を失う。金銭債権が問題になる場面では一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。3項の譲与は指定廃止のときが実務上の協議開始の目安になる
学説
実務上の理解:本条は所有権を移さずに使用関係だけを法律上当然に設定することで、河川の格付けが変わる際の管理の空白を防いでいる。所有者による財産管理と、河川管理者による公物管理の二元構造が前提とされる。
- 河川法 第4条一級河川の指定、1項発動の前提
- 河川法 第5条二級河川の指定、1項発動の前提
- 河川法 第100条準用河川の指定と準用、2項の前提
- 河川法 第24条河川区域内の土地の占用許可
- 河川法 第12条河川台帳の調製と閲覧
- 国有財産法 第22条無償貸付の要件、2項が適用を排除
- 国有財産法 第28条譲与の制限、3項が適用を排除
- 国有財産特別措置法 第5条法定外公共物の市町村への譲与根拠
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める