河川法 第66条(兼用工作物の費用)
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河川管理施設が他の工作物の効用を兼ねる場合においては、当該河川管理施設の管理に要する費用の負担については、河川管理者(第五十九条及び第六十条第二項前段の規定により当該費用を負担する者が、国であるときは国土交通大臣、都道府県であるときは当該都道府県を統轄する都道府県知事とする。以下次条、第六十八条、第七十条及び第七十条の二において同じ。)と当該他の工作物の管理者とが協議して定めるものとする。
この条文の基本情報
兼用工作物の費用とは何ですか?
定義兼用工作物の費用とは、河川法第66条に定められた規定で、「河川管理施設が他の工作物の効用を兼ねる場合においては、当該河川管理施設の管理に要する費用の負担については、河川管理者(第五十九条及び第六十条第二項前段の規定によ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第66条(兼用工作物の費用)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第66条の条文原文は「河川管理施設が他の工作物の効用を兼ねる場合においては、当該河川管理施設の管理に要する費用の負担については、河川管理者(第五十九条及び第六十条第二項前段の規定によ…」で始まります。
- 河川法第66条は第三章 河川に関する費用に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第66条の前の条は河川法第65条の4です。
- 河川法第66条の次の条は河川法第67条です。
- 河川法第66条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第66条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第66条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/66
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法66条は、河川管理施設が道路など他の工作物の効用を兼ねる場合、管理費用の負担を河川管理者と他の工作物の管理者の協議で定めるとする。負担割合は法定されていない。
Q · 堤防の上を走る道路の修繕費は、国・県と道路管理者のどちらが払うの?
法律に割合はなく、管理者同士の協議で決まる
河川法66条は、河川管理施設が道路など他の工作物の効用を兼ねる場合(兼用工作物)、管理費用の負担を河川管理者と他の工作物の管理者が協議して定めるとしています。協議の当事者は、費用負担者が国なら国土交通大臣、都道府県なら知事です。条文に負担割合の数字はなく、効用の程度や構造上の寄与、過去の協議例を踏まえた合意で決まります。
解説
堤防のてっぺんを車が走っている光景は、地方ではよくある。あれは「河川管理施設」と「道路」が一つの構造物を共有している状態で、本条のいう、河川管理施設が他の工作物の効用を兼ねる場合にあたる。実務では兼用工作物と呼ばれる。では、その舗装がひび割れ、同時に堤防の補強も必要になったら、請求書はどこへ回るのか。答えは条文に書かれていない。河川法66条が定めているのは「河川管理者と他の工作物の管理者が協議して定める」という手順だけで、負担割合の数字はどこにもない。金額を決めるのは法律ではなく交渉の場である。協議の当事者は、国が費用を負担する河川なら国土交通大臣、都道府県が負担する河川ならその知事と明記されている。あなたが道路、鉄道、用水施設の側の担当者なら、協議書の一行一行が、その後何十年も続く維持費の配分を固定することになる。最初の協議を前例踏襲で済ませた側が、ずっと払い続ける。
法的な位置づけ
河川法66条は兼用工作物の費用負担を定める規定であり、河川管理施設が他の工作物の効用を兼ねる場合に、当該河川管理施設の管理費用の負担を、河川管理者と他の工作物の管理者との協議により定める旨を規定する。河川管理者は、59条・60条2項前段により費用を負担する者が国であれば国土交通大臣、都道府県であれば都道府県知事とされる。
手順
- 1.協議の当事者と費用負担の原則を確認 河川法59条・60条で当該河川の本来の費用負担者を確認し、協議相手が国土交通大臣(地方整備局等)か都道府県知事かを特定する。併せて17条の管理方法協議の有無も確認する
- 2.兼用部分を図面上で区分 構造物のうち、自分の工作物の効用に関わる部分と河川管理専用の部分を図面上で線引きし、費用項目ごとに帰属を整理する。改築や大規模修繕の場合は設計段階で行う
- 3.按分根拠の資料を揃える 利用量、構造上の寄与度、過去の協議書、類似施設の協議例を集め、按分の根拠を自分の言葉で説明できるよう整える。前任者の協議書の前提が現状と合っているかも検証する
- 4.協議書として文書化し再協議条項を入れる 合意内容を協議書にまとめ、負担割合と根拠を明記する。「改築又は利用状況に著しい変化があった場合は再協議する」旨の条項を必ず入れ、協議経過も記録に残す
よくある質問 AI による整理
Q1兼用工作物とは何ですか?
河川管理施設が道路・鉄道・用水施設など他の工作物の効用を兼ねている構造物の実務上の呼び名です。堤防の天端が道路になっている例が典型です。
Q2河川法66条の協議の当事者は誰ですか?
河川管理者と他の工作物の管理者です。河川管理者は、費用負担者が国なら国土交通大臣、都道府県ならその都道府県知事とされています。
Q3兼用工作物の費用負担割合は法律で決まっていますか?
決まっていません。66条は協議で定めるとするだけで、割合は効用の程度・構造上の寄与・過去の協議例などを踏まえた合意で決まります。
Q4河川法66条と17条の違いは?
17条は兼用工作物の工事・維持・操作といった管理の方法の協議、66条はその管理に要する費用の負担の協議を定めています。実務ではセットで整理されます。
Q5堤防道路の補修はどこに頼めばいい?
兼用部分は管理分担が協議で決められているため、道路管理者と河川事務所の双方に照会し、どの部分を誰が管理しているかを書面で確認するのが近道です。
Q6河川の工事費を鉄道会社が払うことはある?
あります。鉄道施設と河川管理施設が一体で効用を兼ねる場合、66条の協議により鉄道事業者側も管理費用の一部負担を求められる立場になります。
Q7兼用工作物の協議書はいつ見直せる?
条文上、再協議は禁じられていません。改築や利用実態の変化を機に協議を申し入れられますが、見直し条項がないと相手方は現状維持を主張しやすくなります。
Q8堤防道路の事故は誰に損害賠償請求できる?
国家賠償法2条で管理者に、同法3条で費用負担者にも請求できます。兼用工作物では66条の協議結果が、費用負担者として誰を相手にできるかに影響します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1協議がまとまらなかったら、結局どうなるんですか?
66条の文言には、協議が整わない場合に誰が決めるかは書かれていない。実務では上級機関を交えて調整したり、暫定の割合で工事を進めて後日精算したりすることがある。実務のポイント:決裂しそうなときは、類似施設の過去の協議例を「先例」として示すと相手が乗りやすい。先例を手元に揃えている側が、交渉の主導権を握る
Q2堤防の上の道でケガしたら、県と国のどっちを訴えればいいの?
道路の欠陥が原因なら、国家賠償法2条により管理者に賠償を請求できる。さらに同法3条により、費用を負担する者も責任を負う。兼用工作物では66条の協議で費用負担者が決まっているので、管理者と負担者の両方が相手方の候補になる。実務のポイント:管理者が分からなければ、道路管理者と河川事務所の両方に照会し、管理区分の回答を書面でもらっておく
Q3前任者が決めた負担割合って、今から変えられるんですか?
66条は一度きりの合意しか認めないとは書いておらず、改築や利用実態の変化をきっかけに改めて協議することは条文上禁じられていない。ただ、協議書に見直し条項がないと、相手方は現状維持を主張しやすい。実務のポイント:新しく協議書を作るときは「改築又は利用状況に著しい変化があった場合は再協議する」旨を必ず入れる。この一文が、何十年後かの担当者を助ける
間違えやすい点 AI による整理
- 「河川の施設なのだから、費用は全部国か県が持つ」と思われがちだが、他の工作物の効用を兼ねている限り、59条・60条の原則だけでは決まらず、66条の協議に持ち込まれる。道路管理者や鉄道事業者の側も、負担を求められる立場にある
- 「法律上の正しい負担割合はいくらか」という問いの立て方そのものがずれている。66条は割合を定めず協議に委ねているので、正解は条文の中にはない。効用の程度、構造上どれだけ寄与しているか、過去の協議例、双方の予算事情を積み上げた合意の中にしか答えはない
- 住民から見れば堤防も道路も「役所のもの」で一括りだが、法律上は管理者と費用負担者がそれぞれ別に存在しうる。事故や苦情のとき請求先を一つに決めつけると、たらい回しにされて時間を失い、国家賠償で相手方にできたはずの費用負担者を見落とすこともある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 河川法66条:兼用工作物の管理に要する費用の負担 | 河川法17条:兼用工作物の工事・維持・操作の管理方法 河川法67条:他の工事・行為に起因する河川工事等の費用 |
| 決め方 | 河川管理者と他の工作物の管理者の協議 | 河川管理者と他の工作物の管理者の協議 必要を生じた限度で原因者に負担させることができる |
| 負担の発想 | 効用を共有する者同士で分け合う(共用型) | 費用ではなく管理の役割分担を定める 必要を生じさせた者が払う(原因者負担型) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも河川構造物と道路等の共用は見られるが、日本の66条のように費用負担を協議に委ねる明文規定との対応関係は個別に確認が必要
ドイツは連邦道路と水域の交差について費用負担のルールを法定しており、協議に全面的に委ねる日本型とは発想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 県道として使われている堤防の天端で舗装が陥没し、調べると堤体そのものの補強も必要だと分かった。この工事費はどう割れるのか? 66条は協議で定めるとしか書いていないので、舗装部分と堤体部分をどこで線引きするかは、道路管理者と河川管理者の打合せ次第で変わる
- あなたは鉄道会社の施設担当で、自社の橋梁と一体の構造として兼用工作物扱いされている河川管理施設について、河川管理者から改築費用の負担協議を申し入れられた。過去の協議書を出してみると、按分の根拠が数十年前の利用実態のままになっている。その前提を見直す材料を次回協議までに揃えられるかどうかで、今後の負担額が決まる
- 来年度の予算要求の締切まであと三週間。兼用部分の負担額について、相手方とまだ合意できていない。数字が空欄のままでは要求書を出せない。
- 町内会の集まりで「堤防道路の補修を県に頼んだら河川事務所へ、河川事務所に頼んだら県へと回された」と相談された。兼用工作物では管理の分担と費用負担が協議で決められているため、まずどの部分を誰が管理しているのかを書面で確認するのが近道になる
取るべき行動
被害を受けた側:負担を過大に求められていると感じる他の工作物の管理者向け。1. 求められている費用の内訳を項目別に出してもらう2. 自分の工作物の効用に関わる部分と、河川管理専用の部分を図面上で区分する3. 過去の協議書と類似施設の協議例を集め、按分根拠の妥当性を検証する4. 合意は協議書として文書化し、改築や利用状況の大きな変化があれば再協議する旨の条項を入れる
訴えられた側:負担協議を申し入れる河川管理者側、または相手から根拠を問われた側向け。1. 59条・60条で本来の費用負担者を確認し、協議の当事者が国土交通大臣か知事かを明確にする2. 相手の工作物の効用の程度を示す資料(利用量、構造上の寄与)を準備する3. 一方的な通知ではなく、協議の経過を記録に残す4. 管理方法の協議(17条)と費用の協議をセットで整理し、国家賠償法上の責任の所在も意識する
時効(請求できる期限):本条の協議そのものに法定の期限はない。特定の時効もないが、合意に基づく負担金の請求権については、国の債権なら会計法30条、地方公共団体の債権なら地方自治法236条の5年の消滅時効が問題となりうる(協議の法的性質によって実務上、解釈が分かれる。最新の改正状況をご確認ください)。兼用部分の欠陥による事故の国家賠償請求には、国家賠償法4条を通じて民法724条・724条の2が適用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、不法行為の時から20年
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:現行河川法(昭和39年法律第167号)の制定により、兼用工作物の管理費用を河川管理者と他の工作物の管理者の協議で定める規定として置かれた
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、協議当事者としての「建設大臣」が「国土交通大臣」に改められた
- 河川法 第17条兼用工作物の管理方法の協議
- 河川法 第59条国が管理する河川の費用負担原則
- 河川法 第60条都道府県の費用負担、協議当事者の特定基準
- 河川法 第67条他の工事等に起因する費用の原因者負担
- 河川法 第68条附帯工事に要する費用の負担(現行効力を要確認)
- 道路法 第55条道路側から見た兼用工作物の費用協議
- 国家賠償法 第3条費用負担者の賠償責任、協議結果が責任主体に波及
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