河川法 第87条(経過措置)
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一級河川、二級河川、河川区域、河川保全区域、河川予定地、河川保全立体区域又は河川予定立体区域の指定の際現に権原に基づき、この法律の規定により許可若しくは登録を要する行為を行つている者又はこの法律の規定によりその設置について許可を要する工作物を設置している者は、従前と同様の条件により、当該行為又は工作物の設置についてこの法律の規定による許可又は登録を受けたものとみなす。第二十五条、第二十七条第一項、第五十五条第一項、第五十七条第一項、第五十八条の四第一項若しくは第五十八条の六第一項の政令又はこれを改廃する政令の施行の際現に権原に基づき、当該政令の施行に伴い新たに許可を要することとなる行為を行い、又は工作物を設置している者についても、同様とする。
この条文の基本情報
経過措置とは何ですか?
定義経過措置とは、河川法第87条に定められた規定で、「一級河川、二級河川、河川区域、河川保全区域、河川予定地、河川保全立体区域又は河川予定立体区域の指定の際現に権原に基づき、この法律の規定により許可若しくは登録を要…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第87条(経過措置)は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第87条の条文原文は「一級河川、二級河川、河川区域、河川保全区域、河川予定地、河川保全立体区域又は河川予定立体区域の指定の際現に権原に基づき、この法律の規定により許可若しくは登録を要…」で始まります。
- 河川法第87条は第六章に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第87条の前の条は河川法第86条です。
- 河川法第87条の次の条は河川法第88条です。
- 河川法第87条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第87条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第87条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/87
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法87条は、河川区域等の指定時に権原に基づき行為や工作物の設置をしていた者を、従前と同様の条件で許可済みとみなす規定。条件を超える変更には新たな許可が必要となる。
Q · 川が河川区域に指定されたら、前から使っている取水口や桟橋は違法になるの?
指定前から権原があれば、同じ条件の範囲で許可済みとみなされる
河川法87条により、河川区域や河川保全区域などの指定の際に、権原(所有権、賃借権、慣行水利など)に基づいて既に行為や工作物の設置をしていた者は、改めて申請しなくても許可または登録を受けたものとみなされます。ただし保護されるのは「従前と同様の条件」の範囲に限られ、取水量の増加や工作物の増築・改築は新たな許可の対象です。また、もともと権原なく無断で使っていた場合は保護されません。
解説
役所が川の上流から下流まで新しく線を引き、「ここから先は河川区域」と指定した翌日に、昨日まで普通に使っていた取水口や桟橋が突然「無許可」になるのか。答えはノーであり、その根拠が河川法87条である。指定の時点ですでに権原(所有権や賃借権、慣行の水利など、その行為を正当化する法的な根拠)に基づいて行為や工作物の設置をしていた者は、改めて申請しなくても許可または登録を受けたものとみなされる。政令の改正で新たに許可が必要になった行為も同じ扱いになる。ただし落とし穴が二つある。一つは「従前と同様の条件により」という文言で、守られるのは指定時点の規模と内容だけである。取水量を増やす、護岸を延ばすといった変更をすれば、その部分は新規の許可申請になる。もう一つは「権原に基づき」という限定で、もともと無断で使っていた者は救われない。あなたの既得権がどこまで及ぶかは、指定日に何をしていたかという一点で決まる。
法的な位置づけ
河川法87条は、河川や河川区域等の指定時、または許可対象を定める政令の施行・改廃時に、既に権原に基づいて許可・登録対象の行為や工作物の設置をしていた者を、従前と同様の条件の範囲で許可・登録済みとみなす経過措置規定である。保護の範囲は指定時点の規模と内容に限定される。
よくある質問 AI による整理
Q1河川法のみなし許可とは?
河川区域等の指定前から権原に基づいて行っていた行為や工作物の設置を、申請なしで許可を受けたものと扱う制度です。根拠は河川法87条です。
Q2慣行水利権 許可証 ない 違法?
直ちに違法ではありません。河川指定前から慣行として取水していれば、87条で許可を受けたものとみなされる可能性があります。水利台帳への記載を確認しましょう。
Q3河川区域 既存工作物 撤去 命令される?
指定前から権原に基づいて設置していた工作物は、同じ条件である限り許可済みとみなされます。無断設置や指定後の増築部分は監督処分の対象になり得ます。
Q4みなし許可 届出 必要?
必要です。河川法88条により、みなし許可を受けた者は河川管理者への届出義務を負います。期限や様式は国土交通省令で確認してください。
Q5河川保全区域 指定 いつ わかる?
河川管理者(国土交通大臣または都道府県知事等)の告示で公示されます。官報や都道府県公報、河川事務所の公表資料で告示日を確認できます。
Q6河川沿い 土地 購入 注意点は?
河川区域・河川保全区域の指定状況と、既存の桟橋や取水施設が指定前から権原に基づくものかを確認します。適法性が不明なら撤去リスクを価格交渉に反映しましょう。
Q7政令改正で新たに許可が必要になったら?
87条後段により、政令施行の際に権原に基づき既に行っていた行為や設置していた工作物は、従前と同様の条件で許可を受けたものとみなされます。
Q8無断で使っていた河川敷も保護される?
保護されません。87条は「権原に基づき」行っていた者に限定しており、正当な根拠なく占用していた場合はみなし許可の対象外です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1許可証が見つからないんですが、うちの取水口は違法なんですか?
必ずしもそうではない。河川区域の指定前から権原に基づいて取水していたのであれば、87条により許可を受けたものとみなされる。実務のポイント:慣行水利権の多くは許可証が存在しない。カギになるのは許可証ではなく、88条の届出記録と水利台帳である。役所の水利台帳に記載があるかを最初に照会するのが最短ルートである
Q2昔からある桟橋を建て替えるだけでも、新しく許可がいるんですか?
87条が保護するのは「従前と同様の条件」の工作物であり、改築は原則として26条の新規許可の対象になる。実務のポイント:同じ規模で建て替えるつもりでも、材質や基礎の形が変われば別の工作物として扱われやすい。設計の段階で河川管理者と事前協議しておくと、許可までの期間が大幅に短くなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「昔からやっているのだから、何をしても許される」と思われがちだが、87条が認めるのは「従前と同様の条件」の範囲に限られる。取水量や工作物の規模を少しずつ広げてきた場合、広げた部分は保護の外にある。長年の既得権だと思っていたものの一部が、実は無許可の状態だったということは珍しくない
- みなし許可の話は昭和の大昔に終わったと思っている人は、前提を誤っている。河川区域や河川保全区域の指定、政令改正は今も行われており、そのたびに87条が働く。指定変更の告示が出た地域では、今まさに誰かの行為がみなし許可に切り替わっている
- 事業者の目には「許可を持っている」かどうかの問題に見えるが、法律が見ているのは「指定時点で権原があったか」である。この落差は大きい。許可証が手元にないこと自体は不利ではない。不利になるのは、指定前の権原と利用の実態を証明できないことである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 河川法87条:指定・政令施行時の既存行為を許可済みとみなす経過措置 | 河川法88条:みなし許可を受けた者の届出義務 河川法26条:工作物の新築・改築・除却の許可 |
| 手続の要否 | 申請不要(法律上当然に許可・登録扱い) | 河川管理者への届出が必要 事前に許可申請が必要 |
| 対象範囲 | 指定時点で権原に基づく行為・工作物、従前と同様の条件の範囲 | 87条でみなし許可を受けた者 河川区域内で新たに行う工作物の新築・改築等 |
| 違反時の帰結 | 条件を超えた部分は無許可扱いとなり、監督処分(75条)の対象になり得る | 届出を怠ると罰則等の対象となり得る(現行規定を要確認) 無許可の工作物は原状回復命令等の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は水利法による水権登記と河川管理辦法による使用許可を軸とし、既存の用水慣行の扱いは個別規定で調整される。条文単位の対応は要確認
韓国の河川法も河川区域内の占用を許可制とする点で日本と類似する。既存利用の経過措置の具体的内容は要確認
ドイツ水管理法は「古い権利と古い権限」として、法施行前に適法に成立した水利用を一定の範囲で存続させる。既得権保護の発想は日本の87条と近い
フランスでは規制導入前に適法に設置された施設を許可済みとみなす仕組みと、旧制度に由来する droits fondés en titre がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 祖父の代から田んぼに水を引いてきた用水路の取水口がある。県から突然「河川法上の許可はありますか」と問い合わせが来た。許可証などどこにもない。しかし二級河川に指定される前から慣行として取水していたのであれば、87条によって許可を受けたものとみなされている可能性が高い。慣行水利権と呼ばれるものの正体がこれである
- 川沿いに工場を構えるあなたの会社が、30年前から使ってきた排水設備を増設しようとしている。総務部は「昔からあるから大丈夫」と言うが、87条が守るのは指定時点と同じ条件の部分だけである。増設分を無許可で進めれば、河川管理者から原状回復を命じられかねない
- 相続した土地に古い船着き場があった。河川保全区域の指定前からあったのか、指定後に先代が勝手に造ったのか。その一点で、適法な既存工作物か撤去対象かが分かれる
- もし河川管理者から監督処分の通知が届き、取消訴訟の期限まで残り1か月しかなかったら、どうするか。最初にやるべきは、区域指定の告示日と、その日より前から権原に基づいて使っていたことを示す古い契約書や航空写真、組合の記録を探し出すことである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 河川管理者から無許可だと指摘されたら、まず対象区域の指定告示日を確認する2. その日より前から権原に基づいて利用していたことを示す資料(登記、賃貸借契約、水利組合の記録、古い航空写真)を集める3. 規模や態様が指定時点から変わっていないかを自分で点検する4. 監督処分を受けた場合は、審査請求と取消訴訟の期限を同時に確認し、弁護士または行政書士に相談する
訴えられた側:河川管理者や隣接利用者から既得権の範囲を争われた場合の考え方である。1. 87条で守られるのは指定時点と同じ条件の部分だけだと理解し、増設部分は切り分ける2. 88条の届出を済ませているかを確認し、未了であれば速やかに対応する3. 変更が必要なら、新規の許可申請(23条、24条、26条など)を自分から行い、是正の意思を示す4. 指定前の権原を立証できない部分は、争うより新規許可で適法化した方が費用も期間も抑えられることが多い
時効(請求できる期限):87条自体に時効はない。みなし許可を受けた者は88条で河川管理者への届出義務を負う(期限は国土交通省令を確認)。監督処分(75条)を争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 昭和39年(1964年) 現行河川法の制定時に経過措置として置かれた。その後、立体区域制度や流水占用の登録制度の導入に合わせて対象が拡張されたとみられるが、改正年と内容は人による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:現行河川法の制定に伴い、河川等の指定時に既存の権原に基づく行為・工作物を許可済みとみなす経過措置として置かれた
- 河川法 第88条みなし許可を受けた者の届出義務
- 河川法 第23条流水の占用許可、慣行水利の本来の許可類型
- 河川法 第26条工作物新築等の許可、改築時に再び必要
- 河川法 第55条河川保全区域内の行為制限
- 河川法 第75条許可違反等に対する監督処分
- 河川法施行法 第20条旧河川法下の許可等の承継(現行効力を要確認)
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