所得税法 第116条(予定納税額に対する督促の特例)
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税務署長は、第百六条第一項(予定納税額等の通知)又は第百九条第一項(特別農業所得者に対する予定納税額等の通知)の規定による通知に係る書面を第百四条第一項(予定納税額の納付)又は第百七条第一項(特別農業所得者の予定納税額の納付)の規定により納付すべき予定納税額(前条の規定により納付すべきこととなつたものを除く。以下この条において同じ。)の納期限の一月前までに発しなかつた場合には、その通知に係る書面を発した日から起算して一月を経過した日後でなければ、これらの規定により納付すべき予定納税額について国税通則法第三十七条(督促)の規定による督促をすることができない。
この条文の基本情報
予定納税額に対する督促の特例とは何ですか?
定義予定納税額に対する督促の特例とは、所得税法第116条に定められた規定で、「税務署長は、第百六条第一項(予定納税額等の通知)又は第百九条第一項(特別農業所得者に対する予定納税額等の通知)の規定による通知に係る書面を第百四条第一項(予定納…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 所得税法第116条(予定納税額に対する督促の特例)は、日本の所得税法に含まれる条文です。
- 所得税法第116条の条文原文は「税務署長は、第百六条第一項(予定納税額等の通知)又は第百九条第一項(特別農業所得者に対する予定納税額等の通知)の規定による通知に係る書面を第百四条第一項(予定納…」で始まります。
- 所得税法第116条は第四款に置かれています。
- 所得税法の公布日は昭和40年3月31日です。
- 所得税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 所得税法第116条の前の条は所得税法第115条です。
- 所得税法第116条の次の条は所得税法第117条です。
- 所得税法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第116条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033 - 本サイト収録
所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/340AC0000000033/116
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点所得税法116条は、予定納税額の通知が納期限の1か月前までに発せられなかった場合、通知書を発した日から起算して1か月を経過するまでは国税通則法37条の督促をできないと定める。
Q · 予定納税の通知が遅れて届いたのに、督促されたらすぐ払わないとダメ?
通知が遅れた場合、督促は発送日から1か月足止めされる
所得税法116条により、税務署長が予定納税額の通知書を納期限の1か月前までに発しなかった場合、その書面を発した日から起算して1か月を経過した日後でなければ、国税通則法37条の督促をすることができません。通知が遅れたのは税務署側の落ち度であり、その不利益を督促の前倒しで納税者に負わせないための待機期間です。督促状を受け取ったら、まず通知書の発送日と納期限の距離を確認し、待機期間内の督促でないかをチェックする余地があります。
解説
去年フリーランスとして稼いだあなたに、今年の夏、税務署から予定納税額の通知書が送られてくる。前年の所得を基準に、まだ稼いでもいない今年の税金を先払いさせる制度だ。ところがその通知書が、納期限の1ヶ月前を過ぎてから発せられたとする。準備する時間が足りず、あなたは期限に間に合わなかった。やがて督促状が届き、差押えの二文字が頭をよぎる。ここで効いてくるのが116条だ。税務署が通知書を納期限の1ヶ月前までに発しなかった場合、その通知書を発した日から1ヶ月を経過するまで、税務署は督促できない。通知を遅らせたのは税務署の落ち度であり、そのツケをあなたへの前倒しの督促で払わせることを、法律が正面から禁じている。遅れて発せられた通知には、法定の待機期間がセットでついてくる。
法的な位置づけ
所得税法116条は予定納税額の督促に関する特例を定める規定であり、税務署長が予定納税額の通知書を納期限の1か月前までに発しなかった場合、その書面を発した日から起算して1か月を経過した日後でなければ、国税通則法37条による督促をすることができない旨を規定する。通知遅延時に納税者へ与える最低限の準備期間を法定する手続的保障である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.督促状と予定納税額の通知書を並べて日付を確認 督促状を受け取ったら、すぐ払わず、先に届いた予定納税額の通知書を取り出し、通知書の発送日付と予定納税額の納期限を並べて書き出す
- 2.1か月ルールに触れていないか距離を測る 通知書の発送日が納期限の1か月前より後で、かつ督促が発送日から1か月未満で出されていれば、所得税法116条の待機期間を飛び越えた督促の疑いがある
- 3.督促時期の適法性を書面で照会 延滞税を払う前に、所轄税務署の徴収担当へ、通知書の発送日と納期限を具体的に示して督促時期が116条に適合しているかを書面で照会する
- 4.並行して減額申請・納税の猶予を検討 収入が前年より大きく落ちているなら予定納税額の減額申請(所得税法111条)を、資金繰りが厳しければ納税の猶予(国税通則法46条)を差押え前に申請する
よくある質問 AI による整理
Q1予定納税の督促はいつからできますか?
通知が納期限の1か月前までに発せられていれば通常どおり可能です。遅れた場合は所得税法116条により、発送日から1か月を経過した日後でなければ督促できません。
Q2予定納税の督促の特例とは何ですか?
所得税法116条の規定で、通知書を納期限の1か月前までに発しなかったとき、督促を発送日から1か月間停止させるルールです。税務署の遅延責任を納税者に転嫁させないための特例です。
Q3予定納税の通知書の発送日はどこで確認できますか?
通知書に記載された日付と封筒の消印で確認します。116条の1か月ルールを主張するには発送日が鍵になるため、消印付きの封筒は捨てずに保存してください。
Q4予定納税を払えないと差押えされますか?
督促後10日を経過しても完納しないと滞納処分(差押え)に進み得ます(国税徴収法47条)。ただし納税の猶予(国税通則法46条)を申請すれば回避の余地があります。
Q5予定納税の第1期・第2期の納期限はいつですか?
原則として第1期が7月31日、第2期が11月30日です(最新の改正状況をご確認ください)。この納期限の1か月前が116条の起点になります。
Q6予定納税額を減らす方法はありますか?
その年の所得見積もりが前年を下回る見込みなら、予定納税額の減額申請(所得税法111条)ができます。承認されれば本税自体を圧縮できます。
Q7予定納税の督促状が来たら何を最初に確認すべきですか?
金額ではなく、同封または先に届いた通知書の発送日と納期限の距離を確認します。発送が納期限の1か月前を切っていれば116条の待機期間を検証できます。
Q8会社員でも予定納税の対象になりますか?
前年に副業やスポット案件で所得が跳ねた給与所得者にも通知が届くことがあります。予定納税は個人事業主だけの制度ではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1予定納税の通知が遅れて届いたのは税務署のせいなのに、なんで私が延滞税まで払うんですか?
116条は、税務署が通知書を納期限の1ヶ月前までに発しなかった場合、通知書を発した日から1ヶ月を経過するまで督促できないと定めています。遅延のツケを督促の前倒しで納税者に負わせることを禁じた規定です。督促できる時期がずれれば延滞税の扱いにも影響しうるので、通知書の発送日付は必ず確認を。実務のポイント:予定納税の通知遅延は税務署側もあまり表沙汰にしたくない事務処理であり、こちらから発送日と納期限の距離を具体的に指摘すると対応が変わることがある。黙っていると1ヶ月ルールは自動では働いたように扱われない。
Q2去年たまたま儲かっただけで今年は赤字なのに、予定納税なんて払えません。どうすれば?
予定納税額の減額申請(所得税法111条)ができます。その年の所得見積もりが前年を下回る見込みなら、申請して承認されれば予定納税額そのものを減らせます。第1期・第2期それぞれに申請期限があります(7月15日、11月15日、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:減額申請は、まだ稼いでいない年の税金を先払いさせられる予定納税の数少ない逃げ道だが、期限を過ぎると使えない。通知が届いた瞬間に今年の見込みを立てて判断するのが、督促や差押えまで話を進めないコツ。
間違えやすい点 AI による整理
- 督促状が来たら即座に払うしかない、と思い込んでいる。だが通知書の発送が納期限の1ヶ月前に間に合っていなければ、督促自体が法定の待機期間より前に出された無効なものである可能性がある。払う前に日付を突き合わせる余地がある。
- 予定納税は前年ベースだと知っている人でも、その督促のタイミングにまで法的なルールが敷かれていることは知らない。通知が遅れた場合の1ヶ月ルールを知らないまま、遅延をすべて自分の落ち度と思い込み、延滞税まで払ってしまう。知っている事実の深刻度を取りこぼしている典型だ。
- 「予定納税を払えなかったらどうすればいい」と問う前に、そもそもその督促が有効な時期に発せられたのかを問うべきだ。通知書の発送日次第では、税務署が督促できる時期はまだ来ていない。問いの立て方そのものが一段ずれている。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 116条:通知遅延時に督促を発送日から1か月停止する特例 | 104条:予定納税額そのものの納付義務 111条:予定納税額の減額の承認の申請 |
| 作動する場面 | 通知書が納期限の1か月前までに発せられなかったとき | 第1期・第2期の納期限が到来したとき その年の所得が前年を下回る見込みのとき |
| 納税者への効果 | 督促が最大1か月止まり、対応の時間が確保される | 納付義務が発生し滞納なら督促・滞納処分の対象 承認されれば本税額そのものが減る |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も年度途中に暫繳(provisional payment)を課す点で予定納税と同種。ただし通知遅延時の督促待機のような明文の特例は日本ほど整備されていない
韓国の中間預納も前年実績を基準に予納させる仕組みで日本と類似。督促は국세징수법が規律する
ドイツは四半期ごとの所得税前払(Vorauszahlung)を課税庁が決定通知する。徴収手続は AO(租税通則法)が別途規律
米国は自己申告ベースの予定納税で、過少納付には加算税。日本のような『通知遅延→督促待機』構造ではなく納税者側の見積責任が中心
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 前年に一発当てて所得が跳ね上がった翌年、収入が激減しているのに予定納税の請求だけは前年ベースで来る。もし通知が納期限ぎりぎりに発せられて払えなかったら? 116条により、税務署は通知書を発した日から1ヶ月間は督促できない。その空白の間に、減額申請や資金繰りの手を打てる。
- 督促状が届いた。同封の予定納税額の通知書の日付は、納期限のわずか3週間前。この督促は法定の1ヶ月インターバルを飛び越えて出された疑いがある。効力を争える窓は、延滞税が膨らむ前の今しかない。
- 個人事業主のあなたが引っ越した直後、税務署からの通知が旧住所を経由し大幅に遅れて手元に来た。納期限を過ぎてから受け取り、支払いのタイミングを失う。だが発送日が納期限の1ヶ月前を切っていれば、その後の督促には法定のインターバルが強制される。封筒の消印は捨てずに取っておくこと。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 督促状と、先に届いた予定納税額の通知書を並べ、通知書の発送日と予定納税額の納期限を確認する2. 発送が納期限の1ヶ月前より後で、かつ督促が発送日から1ヶ月未満で出ていれば、116条違反の疑いがある3. 延滞税を払う前に、所轄税務署の徴収担当に督促時期の適法性を書面で照会する4. 資金繰りが厳しければ、予定納税額の減額申請(所得税法111条)や納税の猶予(国税通則法46条)も並行して検討する
訴えられた側:1. 予定納税を払えず滞納者として扱われている場合も、まず督促が116条の待機期間を守って発せられたか確認する2. 督促が適法でも、差押えの前に納税の猶予や換価の猶予(国税通則法46条)を申請すれば、口座凍結を回避できる余地がある3. 収入が前年より大きく落ちているなら予定納税額の減額申請(所得税法111条)で本税自体を圧縮する4. 分納の相談は督促状が来た直後、差押え前の段階が最も通りやすい
時効(請求できる期限):予定納税の納期限は原則として第1期が7月31日、第2期が11月30日(最新の改正状況をご確認ください)。116条により、通知書を納期限の1ヶ月前までに発しなかった場合、督促は通知書を発した日から起算して1ヶ月を経過した日後でなければできない。督促状を発した日から10日を経過した日までに完納しないと、滞納処分(差押え)に進みうる(国税徴収法47条)。
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