要点法人税法142条の5は、外国銀行支店等が有する資本に相当するものに係る負債利子のうち恒久的施設帰属部分の損金算入を認める特例。明細書の添付と計算書類の保存が適用要件となる。
Q · 外国銀行の日本支店は、資本に紐づく負債の利子を損金にできるの?
対象二業態に限り、書類要件を満たせば損金にできます
法人税法142条の5により、外国銀行支店または第一種金融商品取引業を行う外国法人は、資本に相当するものに係る負債利子のうち恒久的施設に帰属する部分を損金に算入できます。ただし142条の4が原則として資本対応利子を損金不算入とするため、142条の5はその特例です。適用には確定申告書等への明細書添付と計算書類の保存が必要で、損金算入額は明細に記載した金額が上限。保存を欠いても第3項の「やむを得ない事情」で救済される余地が残ります。
外国銀行の日本支店、あるいは外資系証券会社の日本拠点。そこには本国から配賦された「資本に相当するもの」がある。原則を定める前条(142条の4)は、恒久的施設に帰せられるべき資本に対応する負債の利子を損金に算入させない。資本には利子を紐づけるな、という建前だ。ところが銀行と第一種金融商品取引業を行う外国法人だけは事情が違う。自己資本規制という別の縛りを国から課されているからだ。142条の5は、この二つの業態に限って、資本に相当するものに係る負債の利子のうち、恒久的施設に帰属する部分を損金に算入することを認める。ただし無条件ではない。確定申告書に明細書を添付し、計算書類を保存していること。これを一枚落とすだけで、認められるはずの損金が消える。あなたが守るべきは、計算の精度より書類の存在だ。
法人税法142条の5は、外国銀行支店または第一種金融商品取引業を行う外国法人が有する資本に相当するものに係る負債利子のうち、恒久的施設に帰属する部分の損金算入を認める特例規定である。資本対応利子の損金不算入を定める142条の4に対する例外として位置づけられ、確定申告書等への明細書添付および計算書類の保存を要件とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
外国銀行支店等が資本に相当するものに係る負債利子のうち恒久的施設帰属部分を損金にできる制度です。法人税法142条の5が根拠で、明細書添付と計算書類保存が条件となります。
銀行法47条の外国銀行支店に係る外国銀行と、金融商品取引法上の第一種金融商品取引業を行う外国法人に限られます。第二種業や貸付専業は対象外で入口が極めて狭い規定です。
OECD承認アプローチ(AOA)に沿い、本店から配賦された資本相当額を恒久的施設に帰属させて計算します。具体的な計算方法や負債の範囲は政令に委任されています。
損金算入額とその計算明細を記載した書類を確定申告書・修正申告書・更正請求書に添付し、計算書類を保存する必要があります。明細の記載額が損金算入の上限になります。
142条の4は資本対応負債利子を損金不算入とする原則、142条の5はその特例です。実務では142条の4で否認額を出し、142条の5で戻すという二段階の申告調整を行います。
計算書類の保存がない場合でも、税務署長がやむを得ない事情を認め、当該書類を提出すれば損金算入が認められる余地があります(142条の5第3項)。運用は厳格です。
OECD承認アプローチにより、恒久的施設を独立企業とみなして本店資本を配賦する考え方です。142条の5の負債利子計算はこのAOAの枠組みを前提としています。
第一種金融商品取引業を行う外国法人は142条の5の対象で、資本に相当するものに係る負債利子の帰属部分を損金にできます。第二種業のみの登録では対象外です。
できるのは、142条の5第1項の対象二業態(銀行法47条の外国銀行支店、または金融商品取引法の第一種金融商品取引業を行う外国法人)に限られます。しかも損金算入は第2項の明細書添付と書類保存が条件で、金額も明細に記載した額が上限です。業界裏話ヒント:計算が正しくても、この明細書の添付漏れだけで全額否認されうる。税務調査で最初に確認されるのは計算式ではなく、申告書にこの明細が付いているかどうか。理論より添付の事実が先に見られる。
いいえ、第3項に救済があります。税務署長が『やむを得ない事情』があると認め、かつ当該計算書類を提出すれば、保存がなかった金額についても第1項が適用されます。業界裏話ヒント:『やむを得ない事情』の運用は厳格で、単なる失念や社内引継ぎミスはまず通りません。認められやすいのは災害・システム障害など外的要因。だからこそ実務では第3項を当てにせず、申告時点で第2項を確実に満たすのが鉄則です。
順序が逆に見えますが、142条の4が原則で、恒久的施設に帰せられるべき資本に対応する負債利子を損金にしません。142条の5はその特例で、自己資本規制を受ける銀行・第一種金融商品取引業を行う外国法人に限り、資本に相当するものに係る負債利子の帰属部分を損金に戻します。業界裏話ヒント:この二条はセットで読まないと計算を誤る。実務では『まず142条の4で否認額を出し、142条の5で戻す』という二段階で申告調整する。片方だけ見ると必ずずれる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 利子の取扱い | 142条の5:資本相当額に係る負債利子の帰属部分を損金算入(特例) | — |
| 適用対象 | 外国銀行支店・第一種金融商品取引業を行う外国法人に限定 | — |
| 適用要件 | 明細書の添付 + 計算書類の保存(第2項) | — |
| 救済の有無 | 書類保存を欠いても第3項のやむを得ない事情で救済余地 | — |
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