要点法人税法 143 条は、外国法人の国内源泉所得に 23.2% の法人税を課す。資本金 1 億円以下なら年 800 万円まで 19% だが、大法人に完全支配される外国法人は軽減税率を使えない。
Q · 海外の会社が日本で稼いだら、法人税は何%かかるの?
原則 23.2%、資本金 1 億円以下なら年 800 万円まで 19%
法人税法 143 条 1 項により、外国法人の国内源泉所得には 23.2% の法人税が課されます。ただし 2 項で、事業年度終了時の資本金または出資金が 1 億円以下の普通法人等は、年 800 万円以下の所得部分に 19% の軽減税率が適用されます。租税特別措置法の中小企業者等の特例が使えれば 15% まで下がる場合もあります。注意点は 5 項で、大法人による完全支配関係がある外国法人は、自社の資本金が 1 億円以下でも軽減税率を使えません。
海外の企業が日本に支店や倉庫、サーバーを置いて稼いだ。その瞬間、日本で生まれた利益(国内源泉所得)に日本の法人税がのしかかる。その税率を決めるのが143条だ。原則は23.2%。だが見逃されがちなのが2項。資本金1億円以下の外国法人なら、年800万円までの所得は19%に下がる。日本の中小企業と同じ軽減税率が、外国法人にも開かれている。さらに租税特別措置法を重ねれば15%まで落ちうる。ところが5項が罠を仕掛ける。資本金5億円以上の大法人に100%支配されている外国子会社は、たとえ自分の資本金が1億円以下でも軽減税率を使えない。会社を小さく分割して軽減税率を取りにいく節税を、法律は先回りして塞いでいる。あなたが外資系の日本法人を設計するなら、自社の資本金だけでなく親会社の規模が税率を左右する。
法人税法 143 条は、外国法人に対する各事業年度の所得に対する法人税の税率を定める規定である。第 1 項は国内源泉所得の区分ごとに 23.2% の基本税率を課し、第 2 項は資本金 1 億円以下の普通法人等の年 800 万円以下の所得に 19% の軽減税率を認める。第 5 項は大法人による完全支配関係がある外国法人を軽減税率の対象から除外する。
法人税法 143 条 1 項により原則 23.2% です。資本金 1 億円以下の普通法人等は、年 800 万円以下の所得部分について 19% の軽減税率が適用されます。
日本国内に源泉がある所得のことで、法人税法 138 条が定義します。恒久的施設帰属所得、国内にある資産の運用・譲渡による所得、不動産の貸付けによる所得などが含まれます。
一の法人が他の法人の発行済株式等の全部を直接または間接に保有する関係をいいます。143 条 5 項では、大法人がこの関係を持つ外国法人から軽減税率を外します。
143 条 3 項により月割りになります。800 万円を 12 で除し事業年度の月数を乗じた金額が上限です。4 項で 1 月未満の端数は 1 月に切り上げます。
法人税法 74 条により、原則として事業年度終了の日の翌日から 2 か月以内です。一定の要件を満たせば申告期限の延長特例を申請できます。
国税通則法 23 条の更正の請求により、法定申告期限から 5 年以内であれば過大に納付した税額の還付を求められます。過去分の申告書と資本金の証拠を揃えてください。
143 条 5 項が引く大法人は、資本金の額または出資金の額が 5 億円以上の法人などを指します。親会社がこの規模だと子会社の軽減税率が否認されます。
なります。143 条 2 項は普通法人のうち資本金 1 億円以下のものと並んで、人格のない社団等も年 800 万円以下の所得に 19% を適用する対象としています。
本当だ。法人税法143条2項は、資本金1億円以下の外国法人(普通法人)にも、年800万円までの所得に19%の軽減税率を認めている。内国法人の66条2項と同じ扱いだ。さらに租税特別措置法42条の3の2で15%まで下がる場合がある(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:外資系日本法人の申告で、この軽減枠を取り忘れているケースは実際に多い。顧問税理士が国際税務に不慣れだと、外国法人だからと機械的に23.2%で計算していることがある。過去分は更正の請求で取り戻せる可能性がある
使えるとは限らない。143条5項が例外を定めていて、資本金5億円以上の大法人に完全支配(100%支配)されている外国法人は、自分の資本金が1億円以下でも軽減税率が否認される。相互会社に準ずるもの、受託法人も同様だ。業界裏話ヒント:大企業グループが節税目的で会社を細かく分割し、それぞれ資本金1億円以下にして軽減税率を取る手法を、この5項が封じている。M&Aで大手の傘下に入った翌事業年度から実効税率が上がるため、買収スキームを組むとき税務チームが真っ先に確認する点だ
課税される所得の範囲が変わる。141条でPE(恒久的施設)帰属所得を持つ外国法人とそうでない外国法人を区分し、それぞれの国内源泉所得に143条の税率を適用する。PEがなくても一定の国内源泉所得(不動産所得等)は課税される。業界裏話ヒント:2016年(平成28年)から日本はOECDのAOA(帰属主義)に移行し、PEを一つの独立企業とみなして所得を計算する方式に変わった。古い解説書はまだ総合主義で書かれていることがあり、PEの所得計算を誤ると税務調査で狙われる(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用対象 | 143 条:外国法人の国内源泉所得 | — |
| 基本税率 | 23.2%(国内源泉所得の区分ごとに乗じる) | — |
| 中小軽減 | 資本金 1 億円以下等は年 800 万円まで 19% | — |
| 軽減の除外 | 5 項:大法人の完全支配下、相互会社準ずるもの、受託法人 | — |
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