要点労働施策総合推進法 33 条は、厚生労働大臣が事業主に助言・指導・勧告できると定め、パワハラ措置義務違反で勧告に従わない事業主は企業名を公表されうる。
Q · パワハラ対策をしない会社は、社名を公表されることがあるんですか?
勧告に従わない会社は厚労大臣に社名を公表されうる
労働施策総合推進法 33 条 1 項により、厚生労働大臣は事業主に助言・指導・勧告ができます。同条 2 項は、30 条の 2 第 1 項・第 2 項(パワハラ防止の措置義務、相談者への不利益取扱いの禁止)に違反した事業主が勧告に従わなかった場合、その旨を公表できると定めます。公表対象は「パワハラが起きたこと」ではなく「措置義務違反かつ勧告不服従」です。刑事罰の定めはなく、権限は 36 条により都道府県労働局長へ委任されています。
厚生労働大臣には、パワハラ対策を怠った会社の名前を世に出す権限がある。労働施策総合推進法33条2項がそれだ。順序は三段階。まず助言、次に指導、それでも動かなければ勧告。勧告を受けて従わなかった事業主は、社名を公表されうる。ここで多くの人が見落とすのは、公表の対象が「パワハラが起きたこと」ではなく「30条の2の措置義務に違反し、かつ勧告に従わなかったこと」だという点だ。相談窓口を実効的に置いたか、事実確認をしたか、相談者を不利益に扱わなかったか。会社が問われるのは体制であって、個々の加害者の悪質性ではない。そしてもう一つ。あなたが労働局に相談したことを理由に配置転換されたなら、それ自体が30条の2第2項違反として、同じ公表ルートに乗る。
労働施策総合推進法 33 条は、同法の施行に必要な範囲で厚生労働大臣に助言・指導・勧告の権限を与え、第 2 項において、30 条の 2 第 1 項及び第 2 項に違反した事業主が勧告に従わない場合の企業名公表を定める規定である。刑罰ではなく行政指導と社会的評価を通じて履行を確保する仕組みであり、その権限は 36 条により都道府県労働局長へ委任される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働施策総合推進法 33 条 2 項に基づき、パワハラ防止の措置義務に違反した事業主が勧告に従わなかった場合、厚生労働大臣がその旨を公表できる制度です。刑罰ではなく行政上の措置です。
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が窓口です。33 条 1 項の助言・指導のほか、30 条の 5 の紛争解決援助、30 条の 6 の調停も同じ窓口で扱われます。
条文上の権限者は厚生労働大臣ですが、36 条により都道府県労働局長へ委任されています。実務上は各労働局の担当官が事業主に連絡・来庁要請を行います。
30 条の 2 と厚生労働省告示(令和 2 年第 5 号)の指針により、方針の明確化と周知、相談窓口の設置と実効的運用、事実関係の迅速な確認、被害者への配慮と再発防止、プライバシー保護が求められます。
公表自体に罰金はありませんが、採用応募、取引先のサプライヤー審査、公共調達の資格審査、雇用関係助成金の支給要件などに長期間影響します。検索結果に残る点も実害となります。
対象です。措置義務は令和 2 年 6 月 1 日施行、中小企業は令和 4 年 4 月 1 日から義務化されました。現在は企業規模を問わず 33 条の助言・指導・勧告・公表の射程に入ります。
指導で是正しなければ勧告へ進み、勧告にも従わない場合に 33 条 2 項の公表対象となります。段階構造なので、指導段階で是正すれば公表には至りません。
できます。労働局への相談や事業主への助言・指導は在職の有無に左右されません。ただし社内メールや人事資料へのアクセスは退職日で失われるため、証拠の保存は在職中に済ませてください。
取れない。33条は行政上の助言・指導・勧告と社名公表を定めるだけで、労働者に金銭が入る規定ではない。金銭請求は民法709条や715条、安全配慮義務違反(民法415条)で別に組み立てる。業界裏話ヒント:それでも行政ルートを先に通す弁護士は多い。会社が指導や勧告を受けた記録は、後の民事で措置義務違反を示す強力な間接証拠になるからだ
この種の公表制度は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律30条など同型の規定を含めても、実施例は極めて少ない。ほとんどは勧告に至る前の指導段階で会社が是正する。業界裏話ヒント:公表実績が少ないことは制度が無力な証拠ではなく、逆だ。労働局は公表を切り札として温存し、その存在自体で是正を引き出している。会社の法務担当者ほどこの構造を理解している
相談したことを理由とする解雇その他不利益な取扱いは30条の2第2項が明確に禁じており、紛争解決の援助や調停を求めた場合も30条の5第2項、30条の6第2項で同様に保護される。そしてこの違反自体が33条2項の公表対象だ。業界裏話ヒント:労働局は相談者の氏名を伏せて事業所全体への指導という形を取ることができる。相談の入口で「匿名扱いを希望する」と伝えるかどうかで、その後の社内での立場が変わる
33条2項は「公表することができる」という裁量規定であり、自動的に実行されるわけではない。悪質性、是正の見込み、労働者への影響を総合して判断される。業界裏話ヒント:公表判断で最も重く見られるのは、パワハラ行為そのものより、相談者への報復や事実確認の放棄といった会社の対応姿勢だ。担当役員が「本人にも問題があった」と説明を始めた時点で、案件の重さが一段上がる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 33 条:助言・指導・勧告と、勧告不服従時の企業名公表 | — |
| 誰に向けた規定か | 厚生労働大臣(36 条で都道府県労働局長へ委任)の権限規定 | — |
| 発動の前提 | 2 項は 30 条の 2 違反かつ勧告不服従の両方が必要 | — |
| 労働者が受け取るもの | 金銭給付はなく、会社への行政的圧力と公表という間接的効果 | — |
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