この法律(第三十三条第二項及び第四項を除く。)の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章及び第三章の規定は、適用しない。
要点労働保険徴収法 37 条は、同法による処分に行政手続法第二章・第三章を適用しない。認定決定や追徴金に事前の聴聞はなく、争えるのは審査請求と取消訴訟である。
Q · 労働保険料の認定決定や追徴金って、事前に言い分を聞いてもらえないの?
事前の聴聞や弁明はなく、事後の審査請求で争います
労働保険徴収法 37 条により、同法による処分には行政手続法第二章・第三章が適用されません。処分の前に聴聞や弁明の機会が与えられず、処分理由を書面で示す義務もありません。ただし争えなくなるわけではなく、行政不服審査法に基づく審査請求(処分があったことを知った日の翌日から 3 か月)と、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟(6 か月)は別建てで使えます。例外として労働保険事務組合の認可及びその取消し(33 条 2 項・4 項)には行政手続法が適用され、聴聞が行われます。
「労働保険料認定決定通知書」。この一枚が届いたとき、多くの事業主が最初に思うのは「反論の機会くらいあるだろう」である。ない。徴収法 37 条が、行政手続法の第二章(申請に対する処分)と第三章(不利益処分)を丸ごと適用除外にしている。追徴金を課される前の聴聞も、弁明の機会の付与も、処分理由を書面で示す義務も、法律上は存在しない。国がこの保険料を税金と同じ扱いにしたからだ(行政手続法 3 条 1 項 6 号は国税・地方税の賦課徴収を除外しており、労働保険料はその隣に自前の除外規定を置いた)。ただし外れたのは第二章と第三章だけである。第四章の行政指導、第四章の二の処分等の求めは生きている。不服申立ての道も行政不服審査法が別建てで用意している。「手続保障がない」のではなく「事前手続がゼロで、すべてが事後手続に振られている」というのが正確な理解であり、この差が、通知書を受け取った日からのあなたの動き方を決める。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律第 37 条は、同法による処分に対する行政手続法の適用除外を定める規定である。第 33 条第 2 項及び第 4 項に基づく労働保険事務組合の認可及びその取消しを除き、同法の規定による処分には行政手続法第二章及び第三章が適用されず、事前手続を経ずに処分が行われる。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律による処分について、行政手続法第二章(申請に対する処分)と第三章(不利益処分)を適用しないと定める適用除外規定です。事務組合の認可関係だけが除外の対象外です。
行政手続法が定める審査基準の公表、標準処理期間、聴聞、弁明の機会の付与、理由の提示といった手続を、特定分野の処分には適用しないとすることです。国税・地方税の賦課徴収と同じ発想が労働保険料にも置かれています。
事前の弁明はできないため、処分後に行政不服審査法に基づく審査請求を行い、それでも解決しなければ行政事件訴訟法に基づく取消訴訟を提起します。まずは通知書末尾の教示欄で請求先を確認してください。
処分があったことを知った日の翌日から 3 か月以内、かつ処分の日の翌日から 1 年以内です(行政不服審査法 18 条)。事前手続がない分、通知書の受領日がすべての起算点になるため封筒と消印を保管してください。
認定決定によって保険料を徴収する場合、原則としてその保険料額の 10 パーセントが追徴金として課されます(徴収法 21 条)。認定決定前に自主的に申告・納付すれば課されない余地があります。
労働保険料等の徴収権および還付請求権の消滅時効は 2 年です(徴収法 41 条)。遡って認定決定される範囲もこの期間が上限となるため、通知書の対象年度が 2 年を超えていないか確認してください。
違法とは限りません。理由の提示を義務づける行政手続法 14 条は 37 条により適用されないためです。理由を知りたい場合は保有個人情報開示請求や調査時の自社控えで算定根拠を自力で集める必要があります。
除外されません。外れたのは第二章と第三章だけで、行政指導を定める第四章は生きています。口頭の指導については書面の交付を求められ(行政手続法 35 条 3 項)、その書面が後の反証材料になります。
聞かれません。聴聞も弁明の機会の付与も、徴収法 37 条が行政手続法第三章ごと適用除外にしています。業界裏話ヒント:追徴金は認定決定によって保険料を徴収する場合に課されるものです(徴収法 21 条)。裏を返せば、調査通知が来た段階で自主的に確定保険料を申告・納付してしまえば、10 パーセントが乗らずに済む余地がある。調査官が来てから認定決定が出るまでの数週間が、実は唯一の交渉窓です
違います。除外されたのは行政手続法の第二章と第三章だけで、行政不服審査法による審査請求も、行政事件訴訟法による取消訴訟も別建てで使えます。業界裏話ヒント:処分庁が教示(行政不服審査法 82 条)をしなかった場合、同法 83 条により処分庁に不服申立書を提出できる救済ルートがあります。通知書に教示欄が見当たらないときは、それ自体があなたに有利な事情になりうる
いいえ。37 条は「第三十三条第二項及び第四項を除く」と明記しており、事務組合の認可とその取消しには行政手続法が適用されます。許認可等を取り消す不利益処分なので聴聞が必要です(行政手続法 13 条 1 項 1 号イ)。業界裏話ヒント:委託している事業主にとっては、組合の認可取消しが自社の申告・納付体制に直撃します。聴聞は組合が当事者ですが、委託事業主が実情の資料を組合経由で提出する余地はある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 事前手続の有無 | 徴収法 37 条:認定決定・追徴金など同法上の処分に聴聞も弁明の機会もなし | — |
| 理由の説明を求める法的てこ | 理由提示義務なし。開示請求や自社控えで算定根拠を自力収集 | — |
| 争う回路 | 審査請求(行審法 18 条・3 か月)と取消訴訟(行訴法 14 条・6 か月)に一本化 | — |
| 設計思想 | 大量・反復的な金銭賦課の処理速度を優先し、手続保障を事後へ全面移動 | — |
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