事業主が同一人である二以上の事業(有期事業以外の事業に限る。)であつて、厚生労働省令で定める要件に該当するものに関し、当該事業主が当該二以上の事業について成立している保険関係の全部又は一部を一の保険関係とすることにつき申請をし、厚生労働大臣の認可があつたときは、この法律の規定の適用については、当該認可に係る二以上の事業に使用されるすべての労働者は、これらの事業のうち厚生労働大臣が指定するいずれか一の事業に使用される労働者とみなす。この場合においては、厚生労働大臣が指定する一の事業以外の事業に係る保険関係は、消滅する。
要点徴収法 9 条は、事業主が同一人である二以上の継続事業の保険関係を、厚生労働大臣の認可により一つに統合できると定める。指定事業以外の保険関係は消滅する。
Q · 支店ごとにバラバラの労働保険、ひとつにまとめられるんですか?
認可が下りればまとめられますが、労災料率も一本化されます
徴収法 9 条により、事業主が同一人である二以上の継続事業について、厚生労働省令の要件を満たし厚生労働大臣の認可を受ければ、保険関係の全部または一部を一つに統合できます。統合後は全労働者が指定事業に使用される労働者とみなされ、申告・納付は指定事業に一本化されます。ただし後段により指定事業以外の保険関係は消滅し、メリット制の評価単位も統合されるため、労災保険率は有利にも不利にも動きます。
支店を三つ持つ会社の総務担当者が、毎年六月に同じ悲鳴を上げる。年度更新の申告書が三通、労働保険番号も三つ、賃金総額の集計も三系統。その手間、実は法律が公式に消してくれる仕組みを用意している。徴収法 9 条の「継続事業の一括」がそれだ。事業主が同一人であること、有期事業でないこと、厚生労働省令が定める要件(保険関係の種類が同一であること等)を満たすこと。この三条件を揃えて申請し、厚生労働大臣の認可が下りれば、複数の事業所で働く労働者全員が、指定された一つの事業所の労働者と「みなされ」る。ここで見落としてはならないのは後段だ。指定された一つ以外の保険関係は消滅する。つまり手続きが減るだけの話ではなく、労働保険の法律関係そのものが統合され、メリット制のもとでの労災保険率も一本化される。支店ごとの労災事故が別々に評価されていた状態から、会社全体で一つの成績表に変わる。事故の多い支店を抱えている会社にとっては、負担が増える方向にも動きうる制度である。
徴収法 9 条は継続事業の一括を定める規定であり、事業主が同一人である二以上の事業(有期事業以外の事業に限る)について、厚生労働省令の要件を満たし厚生労働大臣の認可があったときは、当該事業に使用されるすべての労働者を指定事業に使用される労働者とみなし、指定事業以外の事業に係る保険関係を消滅させる効果を定める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
同一の事業主が持つ二以上の継続事業について、厚生労働大臣の認可を受けて保険関係を一つにまとめる制度です。徴収法 9 条が根拠で、有期事業は対象外です。
事業主が同一人であること、有期事業以外の事業であること、保険関係の種類が同一であること等の厚生労働省令が定める要件を満たすことです。要件を欠けば認可されません。
指定事業を管轄する労働基準監督署または都道府県労働局を経由して申請します。実務では事務処理能力のある本社を指定事業とするのが定石です。
申請日ではなく認可の効力が生じた日からです。認可までは従来どおり各事業所で申告・納付を続ける必要があり、この期間を飛ばすと申告漏れになります。
一括後に保険関係を一本化する受け皿として厚生労働大臣が指定する一つの事業です。すべての労働者が指定事業に使用される労働者とみなされます。
指定事業以外の保険関係は消滅するため、その事業所の労働保険番号は申告・納付の単位として使えなくなり、指定事業の番号に集約されます。
新設事業所は自動的に一括に含まれるわけではなく、所定の届出が必要です。届出を怠ると保険料の過不足が積み上がり、後の確定精算で是正を求められます。
一括は認可に基づくため、取りやめる場合も行政への手続きが必要です。事業主が同一人でなくなった場合は要件を欠き、各事業所で保険関係を成立させ直すことになります。
申請するかどうかは事業主の任意である。ただし成立するには厚生労働大臣の認可が必要で、省令の要件を満たさなければ認可されない。逆に、要件を満たしていても申請しなければ一括にはならない。業界裏話ヒント:社会保険労務士は一括のメリットを事務簡素化の面から説明することが多いが、メリット制の収支率が統合される点まで踏み込んで試算する人は少ない。相談するときは「一括後の労災保険率の見込み」を明示的に聞くこと。聞かれれば計算するが、聞かれなければ触れない論点である
9 条は「保険関係の全部又は一部を一の保険関係とすることにつき申請をし」と定めており、一部だけの一括も条文上認められている。事故率の高い事業所を外す、地域ごとにまとめるといった設計が可能である。業界裏話ヒント:申請書のひな形が全事業所を並べる形式になっているため、担当者は全部一括が原則だと思い込みやすい。一部一括という選択肢を最初から検討する会社は少数派で、これを知っているだけで料率設計の自由度が変わる
保険料の申告・納付は指定事業に一本化されるが、労災保険給付の請求は、災害が発生した事業場を管轄する労働基準監督署に対して行うのが実務である。労災の調査や事業主証明も現場ベースで動く。業界裏話ヒント:一括したから労災の書類も全部本社経由だと思い込み、給付請求が遅れる会社がある。保険料の窓口と給付の窓口は別だと最初に整理しておくと、事故発生時に一日単位で対応が速くなる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる事業 | 徴収法 9 条:有期事業以外の事業(継続事業) | — |
| 一括の成立要件 | 事業主が同一人 + 省令要件 + 厚生労働大臣の認可(申請主義) | — |
| 統合の効果 | 全労働者が指定事業の労働者とみなされ、他の保険関係は消滅 | — |
| 実務上の主な論点 | 指定事業の選定、一部一括の範囲設計、認可日の管理 | — |
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