要点著作権法 123 条は著作権侵害罪を原則親告罪とし、権利者の告訴がなければ起訴できない。ただし営利目的の海賊版販売等は 2018 年改正で非親告罪となった。
Q · 著作権を侵害されても、自分が告訴しないと犯人は捕まらないの?
原則は告訴が必要。営利の海賊版だけは告訴なしで立件される
著作権法 123 条 1 項により、119 条から 122 条までの著作権侵害罪は原則として親告罪です。権利者の告訴がなければ検察は起訴できません。ただし 2 項では、有償著作物を原作のまま営利目的(または権利者の見込み利益を害する目的)で複製・譲渡・公衆送信する悪質な海賊版類型が非親告罪とされ、権利者が黙っていても警察が独自に立件できます。二次創作やパロディは今も親告罪のまま残されている点が実務上の分かれ目です。
著作権を侵害された。それだけでは、検察は一歩も動けない。著作権法 123 条 1 項が定める「親告罪」とは、権利者本人が「告訴」という処罰を求める意思表示をしない限り、起訴できない犯罪のことだ。海賊版を作られても、無断転載されても、権利者が黙っていれば刑事手続は止まったまま。これが、侵害された側の最大の交渉カードであり、侵害した側にとっての首の皮一枚でもある。ところが 2018 年、TPP に合わせた改正で例外の穴が空いた。有償の作品を「原作のまま」コピーして売る、つまり海賊版の販売や無断アップロードを営利目的(あるいは権利者の見込み利益を害する目的)で行う行為は、非親告罪になった。権利者が黙っていても、警察が独自に立件できる。最重要なのは、この非親告罪化が「原作のまま」に限定された点だ。二次創作、つまり同人誌やパロディは今も親告罪のまま残された。あなたが創作する側でも、される側でも、この一本の線引きが運命を分ける。
著作権法 123 条は著作権侵害罪の訴訟条件を定める規定であり、119 条から 122 条までの罪を原則として親告罪とし、権利者等の告訴を公訴提起の要件とする。2 項は有償著作物を原作のまま営利目的等で複製・譲渡・公衆送信する行為による 119 条 1 項の罪を非親告罪とし、告訴を不要とする例外を置く。
AI 輔助整理,以條文原文為準
被害者本人の告訴という処罰を求める意思表示がなければ、検察が起訴できない犯罪のことです。著作権侵害罪は原則としてこの親告罪にあたります(著作権法 123 条 1 項)。
親告罪の告訴は、犯人を知った日から 6 か月を経過するとできなくなります(刑事訴訟法 235 条 1 項)。証拠固めに時間をかけすぎると、刑事化の窓が閉じてしまいます。
有償著作物を原作のまま、営利目的または権利者の見込み利益を害する目的で複製・譲渡・公衆送信する海賊版類型です(123 条 2 項、2018 年 TPP 改正)。
なっていません。非親告罪化は「原作のまま」の複製に限定され、創作的に手を加えた同人誌・パロディは今も親告罪のままです。この線引きが運命を分けます。
改変を加えず作品をそっくり複製することを指します。海賊版の丸ごとコピーが該当し、創作性を加えた二次創作は「原作のまま」に当たらないため非親告罪の対象外です。
親告罪なら第一審判決前まで告訴を取り消せます(刑事訴訟法 237 条)。示談交渉では「告訴の取消」を和解条件に盛り込むのが定石です。
個別の無断転載は原則として親告罪で、権利者の告訴が必要です。ただし有償作品を原作のまま営利目的でアップロードする行為は非親告罪になりえます。
無名・変名の著作物については、その発行者が 123 条 4 項により告訴できます。ただし著作者が明示した意思に反する場合は告訴できません。
厳密には著作権侵害にあたる場合が多いです。ただし 123 条 1 項により親告罪なので、権利者が告訴しない限り刑事事件にはなりません。業界裏話ヒント:多くの出版社や作家は二次創作を『公式が黙認する文化』として扱い、二次創作ガイドラインを公表している作品もある。だが黙認は権利放棄ではないので、原作の評判を著しく害する内容や、公式と誤認させる売り方をすると、突然告訴へ切り替わるリスクがある
本当です。2018 年の TPP 関連改正(123 条 2 項)で、有償の作品を原作のまま営利目的(または見込み利益を害する目的)で複製・販売・アップロードする行為は非親告罪になりました。権利者の告訴がなくても警察が独自に捜査・立件できます。業界裏話ヒント:非親告罪化は『原作のまま』に限定され、二次創作やパロディは対象外。海賊版の丸ごとコピーは権利者の意思に関係なく立件されるが、創作的に手を加えた同人作品は今も親告罪のまま。この線引きを知らずに『どうせ親告罪だろう』と海賊版に手を出すと、警察に直撃される
行為の類型によります。二次創作のような親告罪なら、権利者と示談して告訴を取り下げてもらうか、告訴期間が過ぎれば刑事手続は進みません(123 条 1 項)。しかし営利目的の海賊版販売のような非親告罪(123 条 2 項)は、権利者と和解しても警察の捜査は止まりません。業界裏話ヒント:親告罪で一度された告訴は第一審判決前なら取り消せる(刑事訴訟法 237 条)。だから示談交渉では『告訴の取消』を和解条件に盛り込むのが定石。逆に非親告罪では、示談は量刑を下げる材料にしかならない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 告訴の要否 | 123 条 1 項(親告罪):権利者の告訴が起訴の要件 | — |
| 対象行為 | 個別の著作権侵害・二次創作を含む広い範囲 | — |
| 示談の効果 | 告訴取消・告訴期間経過で刑事手続が止まる | — |
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