要点著作権法 26 条は、映画の著作物を複製物により頒布する権利を著作者に専有させる規定。ただし譲渡については最高裁が消尽を認め、正規品の中古販売は適法とされる。
Q · 映画の DVD やゲームソフトは、作者が流通のたびに権利を主張できるの?
映画の複製物を頒布する著作者の権利です
著作権法 26 条は、映画の著作物について、著作者が複製物により頒布(譲渡・貸与)する権利を専有すると定めます。映画以外の著作物は譲渡権(26 条の 2)が一度の販売で消尽しますが、映画の著作物は 26 条により流通の各段階に権利が及ぶ構造です。ただし最高裁は平成 14 年、家庭用ゲームソフトの譲渡について頒布権の消尽を認め、正規品の中古販売は適法としました。一方で貸与は消尽しないため、無許諾レンタルは依然として権利侵害となりえます。
中古ゲームをメルカリで売る、レンタル店が DVD を貸す、この当たり前の行為が、かつて著作権侵害かどうか最高裁まで争われた。その震源地がこの 26 条、頒布権だ。普通の本や CD は一度正規に売られれば作者の権利は「消尽」し、あなたは自由に転売できる(譲渡権、26 条の 2)。ところが映画の著作物だけは、26 条が特別に「複製物により頒布する権利」を作者に与えている。映画フィルムが配給制度で各館を循環した時代の名残だ。問題は、家庭用ゲームソフトがこの映画の著作物に当たるとされたこと。中古ゲーム販売は頒布権侵害かが争われ、最高裁は平成 14 年、ゲームソフトの頒布権は最初の適法な販売で消尽すると判断した。あなたが中古ゲームを堂々と売れるのは、この一つの判決のおかげである。
頒布権とは、著作権法 26 条が映画の著作物について著作者に認める、複製物により頒布(譲渡・貸与)する権利をいう。映画以外の著作物の譲渡権(26 条の 2)や貸与権(26 条の 3)とは異なり、流通の各段階に権利が及ぶ点に特徴がある。もっとも譲渡については判例上、最初の適法な販売により権利が消尽するとされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
映画の著作物を複製物により頒布(譲渡・貸与)する著作者の権利です。著作権法 26 条が定め、映画以外の著作物の譲渡権・貸与権とは別枠で規律されます。
著作物の複製物が適法に最初に販売されると、その物の再譲渡には権利が及ばなくなる原則です。だから正規品の中古転売は権利者の許諾なしにできます。
頒布権(26 条)は映画の著作物専用で譲渡と貸与の両方を含みます。譲渡権(26 条の 2)は映画以外の著作物の譲渡だけを対象とし、消尽が明文化されています。
映画フィルムが配給制度で各館を循環した時代、作者が流通の各段階で対価を回収できるよう厚く保護した名残です。家庭用ゲームソフトも映画の著作物に含まれえます。
最高裁は平成 14 年、家庭用ゲームソフトの譲渡について、最初の適法な販売で頒布権が消尽すると判断しました。ただし貸与は消尽しません。
消尽は正規の最初の販売にしか働かないため、海賊版や無断複製品の頒布は侵害です。頒布目的の所持自体も 113 条のみなし侵害となり、刑事責任も生じえます。
変わります。最高裁が消尽を認めたのは譲渡(販売)であって貸与ではありません。無許諾の業としての貸与は依然として頒布権侵害となりえます。
正規の最初の販売を経た真正品であれば譲渡は適法となりえますが、海賊版なら頒布権侵害です。仕入れ元の正規ルート証明を確保することが重要です。
業として無断で貸し出すと頒布(貸与)の権利が及び、原則違法です。中古販売は最高裁が消尽を認めましたが(最判平成 14.4.25)、貸与は消尽しません。レンタル用は権利者と別途許諾契約を結ぶのが業界の常識です。業界裏話ヒント:セル用とレンタル用は卸ルート自体が分かれており、レンタル店は専門卸を通じて許諾込みの商品を仕入れる。量販店のセル DVD をそのまま貸すのは、その仕組みの外側で権利者が黙認しているだけのグレーゾーン
合法です。最高裁は平成 14 年、家庭用ゲームソフトを映画の著作物としつつ、その頒布権は最初の適法な販売で消尽すると判断しました(26 条、26 条の 2)。正規品である限り何度転売しても侵害になりません。業界裏話ヒント:消尽が働くのは『正規に最初に売られた現物』だけ。データを吸い出してコピーした物や海賊版を混ぜて売ると消尽は一切働かず、113 条のみなし侵害や刑事責任まで一気に飛ぶ
頒布権の問題ではありません。頒布は『譲渡・貸与』を指し、上映は別の上映権(22 条の 2)の問題です。非営利・無料・無報酬なら 38 条 1 項の例外で適法になりえます。業界裏話ヒント:『頒布』『上映』『公衆送信』は著作権法上まったく別の支分権。トラブルのとき、相手が何の権利を主張しているかを最初に特定しないと、的外れな反論をして墓穴を掘る
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象著作物 | 26 条 頒布権:映画の著作物のみ | — |
| 対象行為 | 頒布(譲渡+貸与の両方) | — |
| 消尽の可否 | 譲渡は判例上消尽(最判平成 14.4.25)、貸与は消尽せず | — |
| 典型トラブル | 中古ゲーム転売・映像レンタル・配給 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。