著作者は、その美術の著作物又はまだ発行されていない写真の著作物をこれらの原作品により公に展示する権利を専有する。
要点著作権法 25 条は、著作者が美術の著作物とまだ発行されていない写真の著作物を、その原作品により公に展示する権利を専有すると定める。原作品の所有者は 45 条により原則展示できる。
Q · 絵や写真を買ったら、それを公に展示する権利も一緒に手に入るの?
原作品の展示権は著作者にあるが、所有者は 45 条で原則展示できる
著作権法 25 条は、美術の著作物とまだ発行されていない写真の著作物について、その原作品により公に展示する権利を著作者に専有させます。つまり物の所有権が移っても、公展示の支配権は原則として作者に残ります。ただし 45 条 1 項により、原作品の所有者(またはその同意を得た者)は原則としてその作品を公に展示できます。例外は屋外の場所への恒常設置で、この場合は 45 条 2 項により著作者の許諾が必要です。なお複製物の展示やネット掲載は 25 条の対象外で、複製権(21 条)・公衆送信権(23 条)の問題になります。
あなたが画家から油絵を一枚買った。リビングに飾る。これは当然の権利に見えるが、実は著作権法 25 条がいったん「公に展示する権利は著作者が専有する」と宣言している、その上で別の条文があなたを救っている。25 条が守るのは「美術の著作物」と「まだ発行されていない写真」を、その原作品によって公に展示する権利だ。つまりオリジナルの絵、彫刻、まだ世に出していない写真原板。ここで多くの人が誤解する。「買ったんだから自由に飾れる」は半分正しく半分危ない。原作品の所有者には 45 条が展示の権利を認めるが、その例外として屋外に恒常設置する場合は著作者の許可が要る。さらに、複製物を飾る行為やネット配信は 25 条の射程外で、複製権や公衆送信権という別の土俵になる。あなたが手にした絵は、物としてはあなたのもの、見せ方の一部はなお作者の領域に残る。この二重構造を知っているかどうかで、ギャラリー運営も SNS 投稿も判断が変わる。
著作権法 25 条の展示権とは、美術の著作物およびまだ発行されていない写真の著作物について、その原作品により公に展示する権利を著作者に専有させる支分権をいう。対象は原作品に限られ、複製物の展示や発行済みの写真は含まれない。物の所有権とは別個の権利として、原則として著作者に帰属する。
著作権法 25 条が定める支分権で、美術の著作物とまだ発行されていない写真の著作物を、その原作品により公に展示する権利を著作者に専有させるものです。複製物や発行済み写真は対象外です。
「オリジナルの絵や未発表写真を公に見せる権利は、まず作者のもの」という規定です。ただし 45 条でその作品を買った所有者は原則展示でき、屋外の恒常設置だけ作者の許可が要ります。
原作品の所有者なら 45 条 1 項で原則許可は不要です。ただし屋外に恒常的に設置する場合は 45 条 2 項により著作者の許諾が必要になります。
はい。原作品の所有者でも、街路や公園など屋外の場所に恒常的に設置する場合は 45 条 2 項の例外に当たり、著作者の許諾が必要です。
著作者にあります。25 条は「まだ発行されていない」写真を対象とし、原板を渡しても展示の許諾までは移りません。無断展示は公表権(18 条)侵害にもなり得ます。
112 条に基づき展示の差止め・撤去を請求され、故意・過失があれば 114 条・民法 709 条により損害賠償の対象になります。刑事罰の規定もあります。
いいえ。25 条の展示権は「原作品」の展示に限られます。複製物の展示や印刷・掲示は複製権(21 条)、ネット掲載は公衆送信権(23 条)の問題になります。
対象外です。25 条は「まだ発行されていない写真の著作物」に限定しており、すでに発行された写真の原作品を展示しても 25 条の展示権は及びません。
原則として大丈夫です。あなたが原作品の所有者なら、著作権法 45 条 1 項により公に展示できます。集客目的でも展示そのものは適法です。ただし屋外に恒常設置する場合は 45 条 2 項で著作者の許可が必要になります。業界裏話ヒント:問題になりやすいのは『展示』ではなく『複製』のほうです。店のチラシやインスタにその絵の画像を載せた瞬間、複製権(21 条)・公衆送信権(23 条)という別の権利の問題になり、展示が適法でもこちらは別途許諾が要る。飾るのは自由、撮って配るのは別、と切り分けて覚える
いいえ、一度貸しただけで全権利を渡したことにはなりません。未発行の写真の展示権はあなたが専有し(25 条)、無断公表は公表権(18 条)侵害です。貸与は『その回の展示の許諾』にすぎず、以後の展示や複製まで許したことにはなりません。業界裏話ヒント:トラブルの多くは『どこまで許諾したか』が曖昧なまま貸すことから起きる。プロは貸与時に『展示は本展のみ、撮影・転載・二次展示は不可』と一行入れる。口約束だと、相手が善意でも次の展示を止める根拠が弱くなる
それは展示権ではなく公衆送信権(23 条)・複製権(21 条)の問題だからです。25 条の展示権は原作品を物理的に公に見せる権利で、ネット掲載はカバーしません。美術館が所蔵していても、ネット公開の権利を当然に持つわけではない。業界裏話ヒント:作品が古く著作権が切れていれば(保護期間満了)、画像掲載は基本的に自由になる。ただし美術館が撮影画像に独自の利用規約をかけている場合があり、著作権切れでも契約上の制約が残ることがある。著作権の有無と、施設の規約は別問題として両方確認する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権利の主体 | 25 条:著作者(原作品の公展示を専有) | — |
| 対象著作物・範囲 | 美術の著作物 + まだ発行されていない写真の原作品 | — |
| 行為の限界・例外 | 45 条以下の制限規定で所有者の利用に道を開く | — |
| 混同しやすい別の土俵 | 原作品の物理的展示のみ(25 条) | — |
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