要点著作権法 47 条の 4 は、電子計算機での利用に付随する複製(キャッシュ・中継・検索準備・保守修理・復旧等)を必要な限度で許す。著作権者の利益を不当に害する場合は適用されない。
Q · ブラウザのキャッシュやサーバーのバックアップって、他人の著作物を複製してるけど違法じゃないの?
原則合法。付随的な複製を必要な限度で許す規定があります
著作権法 47 条の 4 により、キャッシュ、CDN の中継、検索サービスの準備処理、機器の保守・修理・交換時のデータ退避、サーバーの復旧用複製など、コンピュータ利用に付随する複製は、必要と認められる限度で適法です。複製であること自体は事実ですが、複製イコール侵害ではなく、本条という権利制限規定の枠内なら許されます。ただし但書により、著作物の種類・用途・利用態様に照らして著作権者の利益を不当に害する場合は適用されません。名目ではなく実態で判断されます。
スマホで写真を SNS にアップロードした瞬間、その画像はあなたの端末から相手の端末まで、無数のサーバーを経由する。途中のサーバーは画像を一時的にコピーして中継する。理屈の上では、これは著作物の複製であり、本来なら著作権侵害になりかねない。47条の4は、この目に見えない技術的コピーを合法化する条文だ。コンピュータでの利用を円滑または効率的に行うために付随して生じる複製、たとえばブラウザのキャッシュ、CDN のミラーリング、検索サービスの準備処理、機器の修理時のデータ退避、サーバーのバックアップ、これらすべてを必要と認められる限度で許す。ただし但書がある。著作物の種類・用途・利用態様に照らして著作権者の利益を不当に害する場合は適用されない。つまりこの条文は、デジタル社会を動かす技術の大半に、静かに法的な土台を与えている。あなたが普段使うあらゆる IT サービスは、この一条がなければ法的に成立しない。
著作権法 47 条の 4 は、電子計算機における著作物の利用を円滑又は効率的に行うために付随して生じる複製その他の利用を、必要と認められる限度で許容する柔軟な権利制限規定である。ブラウザのキャッシュ、送信の中継、検索サービスの準備処理、機器の保守・修理・交換時のデータ退避、送信用複製物の復旧を対象とし、著作権者の利益を不当に害する場合を除外する。
電子計算機での利用に付随する複製を必要な限度で認める柔軟な権利制限規定です。キャッシュ、CDN 中継、検索準備、機器の保守・修理、サーバー復旧などが対象で、2018 年改正で統合されました。
なりません。47条の4第1項2号が、送信を効率的に行うための中継複製を明示的に許しています。ただし実質的な再配信に転用すれば、但書により保護を失います。
利用方法を限定列挙せず『その他これらと同様に』という包括的な書きぶりで、技術の進展に対応できるようにした権利制限規定です。47条の4・30条の4・47条の5 が代表例です。
問題ありません。47条の4第2項1号が、保守・修理のための一時的なデータ退避を許しています。条件は、修理後に元の機器へ戻すことです。
複製ですが、47条の4第2項2号が『同様の機能を有する機器との交換』のためのデータ移行を許しています。適法な付随利用にあたります。
47条の4第1項4号が、情報提供の準備に必要な記録媒体への記録・翻案を許しています。検索サービスの準備段階での蓄積・翻案が対象です。
著作物の種類・用途・利用態様に照らして著作権者の利益を不当に害する場合です。キャッシュと称して実質再配信する、保存データを別目的に転用する等が典型です。
47条の4 はコンピュータ利用に付随する複製の特例、30条の4 は著作物を享受しない利用(AI 学習・技術開発等)の特例です。いずれも 2018 年改正の柔軟規定です。
侵害になりません。47条の4第1項1号が、コンピュータ処理を円滑・効率的に行うための一時的な記録を明示的に許しており、ブラウザのキャッシュはまさにこれに該当します。業界裏話ヒント:問題になるのはキャッシュと名乗りながら実質的にコンテンツを保存・再配信するケース。名目がキャッシュでも、但書の著作権者の利益を不当に害するに引っかかれば保護されない。技術用語ではなく実態で判断される点を、知っている人だけが設計に反映している
原則は47条の4第2項3号で、滅失・毀損に備えた復旧用の複製として許されます。ただし必要と認められる限度が条件です。業界裏話ヒント:何世代も無制限に保存し、それを過去データの分析や別サービスに転用し始めると、付随利用の枠を超えて但書に触れる可能性が出てきます。バックアップは復旧目的に限るという運用ルールを文書化しておくと、いざ警告が来たときの防御力が段違いに上がる。これを整備している中小企業は驚くほど少ない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 制度趣旨 | 47条の4:コンピュータ利用に付随する複製の円滑化 | — |
| 典型的な適用場面 | キャッシュ・CDN 中継・検索準備・保守修理・機器交換・サーバー復旧 | — |
| 共通の但書 | 著作権者の利益を不当に害する場合は不適用 | — |
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