レコードは、その性質に応じ公衆の要求を満たすことができる相当程度の部数の複製物が、第九十六条に規定する権利を有する者又はその許諾(第百三条において準用する第六十三条第一項の規定による利用の許諾をいう。第四章第二節及び第三節において同じ。)を得た者によつて作成され、頒布された場合(第九十七条の二第一項又は第九十七条の三第一項に規定する権利を有する者の権利を害しない場合に限る。)において、発行されたものとする。
要点著作権法 4 条の 2 は、相当数の複製物がレコード製作者またはその許諾を得た者により作成・頒布された場合にレコードが発行されたと定める。配信のみでは発行に当たらないことがある。
Q · 曲を Spotify にアップしたら法律上「発行」になるの?
配信のみだと「発行」に当たらないことがあります
著作権法 4 条の 2 の「発行」は、公衆の要求を満たせる相当数の複製物が、96 条の複製権を持つ者またはその許諾を得た者により作成・頒布された場合を指します。ストリーミングは複製物を相手に渡さない公衆送信なので、配信のみのリリースは発行に当たらない可能性があります。発行の有無は著作隣接権の保護期間(101 条)の起算点を左右するため、実務上は少数でもダウンロード販売や物理メディアを併売して発行日を確定させます。
自分の曲を Spotify にアップした。世界中の誰でも聴ける。これで「発行」済みだと思っていないか。著作権法 4条の2 はそう言っていない。レコード(音を固定したもの全般、CD だけでなく配信用音源も含む)が「発行された」と認められるには、公衆の要求を満たせる相当数の「複製物」が、レコード製作者(96条の複製権を持つ者)またはその許諾を得た者によって作成され、頒布される必要がある。ここで効くのが「複製物」という言葉だ。ストリーミングは公衆送信であって、聴き手の手元に複製物が渡るわけではない。ダウンロード販売や CD なら複製物の頒布だが、配信「のみ」のリリースは、この条文の「発行」に当たらない可能性がある。なぜこれが効いてくるか。著作隣接権の保護期間(101条)は「発行」時点を起算点とするからだ。発行が成立していなければ、保護の時計がいつ動き出すかが変わる。あなたの音源が法的に守られる長さに、直結する話だ。
著作権法 4 条の 2 は、レコードの発行を定義する規定である。公衆の要求を満たせる相当程度の部数の複製物が、第 96 条の複製権を有する者またはその許諾を得た者により作成・頒布された場合に、そのレコードは発行されたものとされる。ストリーミングのような公衆送信は複製物の頒布を伴わないため、この発行には当たらない。発行の有無は著作隣接権の保護期間の起算点となる。
発行は相当数の複製物の作成・頒布を指し、公衆送信や放送のみの公表とは区別されます。著作権法 4 条の 2 は発行を複製物の頒布という外形要件で定義しています。
発行された日の属する年の翌年から起算します(101 条)。発行されていない場合は、音を最初に固定した日の属する年の翌年から起算されます。
有形的に再製された物を指します。CD やダウンロード販売の音源は複製物ですが、ストリーミングは複製物を渡さない公衆送信なので複製物の頒布に当たりません。
複製物を公衆に譲渡・貸与することです。相当程度の部数が公衆の要求を満たせる形で流通して初めて 4 条の 2 の発行が成立します。
保護期間の起算点が固定時に寄るため、一度も複製物を頒布していない古い音源は固定から 70 年で保護が切れる可能性があります。
画一的な数値基準はなく、公衆の要求を満たせる程度かで判断されます。少数でも需要に応じられる頒布であれば発行と評価される余地があります。
音を最初に固定した者で、96 条の複製権などの著作隣接権を持ちます。発行の主体はこの権利者またはその許諾を得た者に限られます。
及びます。著作権法上の「レコード」は音を固定したもの全般(2 条 1 項 5 号)で、効果音・環境音・ナレーション音源にもレコード製作者の権利が生じます。
なるとは限りません。著作権法 4条の2 の「発行」は、相当数の「複製物」が作成され頒布された場合を指します。ストリーミングは複製物を相手に渡さない公衆送信なので、配信のみだと「発行」に当たらない可能性があります。業界裏話ヒント:著作隣接権の保護期間(101条)は発行起算が原則で、未発行ならレコードの音を最初に固定した時から起算されます。レーベルが新譜で必ずダウンロード販売や少数のフィジカルを併売するのは、宣伝だけでなく「発行日を確定させる」法的意味があるからです
違います。著作権法上の「レコード」は音を固定したもの全般(2条1項5号)で、CD、配信用音源、効果音、ナレーション音源まで含みます。蓄音機のレコード盤だけを指すわけではありません。業界裏話ヒント:この定義の広さゆえ、ゲームや動画に使う効果音・BGM の音源にもレコード製作者の権利(96条以下)が及びます。フリー素材だと思って使った音源にも誰かの権利が残っていることがある。出所不明の音源を商用で使う前に、必ずライセンスの出どころを確認する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律対象 | レコードの発行の定義(4 条の 2) | — |
| 発行の要件 | 相当数の複製物が 96 条の権利者等により作成・頒布 | — |
| 効果 | レコード(音の固定物)が発行済みと扱われる | — |
| 配信のみの扱い | 公衆送信は複製物頒布でなく発行に当たらない可能性 | — |
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