要点著作権法 4 条は、著作物が公衆に提示され又は送信可能化された時点で「公表」とみなすと定める。公表は本人以外の許諾利用者や作品の所有者の展示でも成立する。
Q · ネットにアップしただけで、まだ誰も見ていなくても『公表』になるの?
はい。送信可能化した時点で公表とみなされます
著作権法 4 条 2 項により、著作物を送信可能化(サーバーにアップして外部からアクセスできる状態にすること)した時点で、たとえ誰もアクセスしていなくても「公表された」とみなされます。公表は本人の行為に限らず、許諾を得た利用者・出版権者・作品を買った人の展示(4 条 4 項)でも成立します。一度公表が成立すると、公表権(18 条)は行使済みとなり、32 条の引用の対象にもなります。
「公開」と「公表」は一字違いで法的世界がまるで違う。あなたがイラストをクラウドの下書きフォルダに上げ、まだ誰にも見せていないつもりでも、それがサーバー経由で外部からアクセス可能な状態(送信可能化)になっていれば、著作権法 4 条はそれを「公表された」とみなす。誰一人クリックしていなくても、だ。公表が一度成立すると連鎖が始まる。あなたの公表権(18 条、作品をいつ世に出すかを決める人格的権利)は使い切られ、その作品は 32 条の引用の対象になり、他人が許諾なしに一部を切り取って使える状態へ変わる。さらに厄介なのは、4 条が「あなた本人の行為」だけを公表とは限定していない点だ。あなたが許諾した相手、出版権を得た者、絵を買った人が展示した場合まで、あなたの意思とは無関係に公表が成立する。創作物のコントロールは、あなたが思うより早く、あなたの手を離れる。
著作権法 4 条にいう公表とは、著作物が発行され、又は権利者若しくはその許諾を得た者等により上演・演奏・上映・公衆送信・口述・展示の方法で公衆に提示された状態をいう。第 2 項は送信可能化された場合を、第 4 項は美術・写真の著作物が原作品の所有者により展示された場合を、それぞれ公表とみなす。
著作物が発行され、又は権利者や許諾を得た者により上演・公衆送信・展示等で公衆に提示された状態をいいます。著作権法 4 条が定義し、送信可能化された場合もみなし公表となります。
サーバー等にアップロードし、公衆からのアクセスに応じて自動的に送信し得る状態に置くことです。実際に誰かがアクセスしていなくても、4 条 2 項により公表とみなされます。
発行は複製物が相当部数頒布された状態、公表はより広く上演・公衆送信・展示・送信可能化まで含む上位概念です。4 条は公表を、45 条以下は展示等を規律します。
公表は 4 条が定める客観的な『状態』、公表権は 18 条が定める『いつ公表するか決める人格権』です。公表が成立すると公表権は行使済みとなり消滅します。
なります。SNS への投稿は送信可能化に当たり、4 条 2 項により公表とみなされます。誰もいいねやクリックをしていなくても、公開状態に置いた時点で成立します。
URL を知れば誰でもアクセスできる共有リンク等は、送信可能化=公表に該当しうる余地があります。真に本人しかアクセスできない状態でなければ、公表とみなされる可能性があります。
自由ではありません。公表済みであることは 32 条の引用など権利制限規定の入口にすぎず、公正な慣行・正当な範囲・出所明示などの要件を満たす必要があります。
されます。4 条 3 項により、二次的著作物である翻訳物が公衆提示・送信可能化された場合、その原著作物も公表されたものとみなされます。
戻せません。送信可能化(サーバーにアップして外部からアクセス可能な状態にすること)が成立した時点で、4 条 2 項により公表とみなされます。後から非公開にしても、過去に公表された事実は消えません。業界裏話ヒント:これが効いてくるのは公表権(18 条)です。公表権は『初めて世に出すか、いつ出すか』を決める人格権で、一度公表すると使い切られます。だからプロのクリエイターは、限定公開やテスト公開すら慎重にやる。最初の一回が法的に重い
原則として言えません。美術・写真の著作物は、原作品の所有者等が 45 条 1 項に基づき展示でき、4 条 4 項によりその展示で『公表された』ことになります。あなたが手放したのは所有権ですが、展示の自由も相手に移ります。業界裏話ヒント:これを防ぎたいなら、売買契約の段階で『展示には著作者の同意を要する』等の特約を入れておく。契約書一行で、手放した後のコントロールを一部残せる。口頭取引が多い美術の世界では、ここを詰める人が少ない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 4 条:公表という『状態』の定義・みなし規定 | — |
| 誰の行為で動くか | 本人・許諾利用者・出版権者・原作品所有者の展示 | — |
| 公表との関係 | 公表の入口(成立要件)を客観的に画定 | — |
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