レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有する。
要点著作権法 96 条は、レコード製作者に原盤を複製する独占的権利を認める。曲の著作権が切れていても、その録音音源を無断で複製すれば本条の侵害となる。
Q · 著作権が切れた昔の名曲なら、その CD 音源を自由にコピーしていいの?
曲が自由でも、その録音音源のコピーには原盤権の許諾が必要です
著作権法 96 条により、レコード製作者はそのレコード(原盤)を複製する権利を専有します。楽曲の著作権(作詞・作曲)とは別系統の著作隣接権であり、曲そのものが自由になっていても、特定の録音を無断でコピーすれば本条の侵害となります。CD からの取り込み、サンプリング、市販音源の BGM 利用は、いずれも原盤権者の許諾が別途必要です。保護期間はレコードの発行後 70 年(101 条)で、1970 年代以降の音源はまだ保護下にあります。
ベートーヴェンの楽曲はとっくに著作権が切れて、誰でも自由に使える。だが、あるオーケストラが演奏して録音した「その音源」をコピーすれば、著作権法 96 条に引っかかる。なぜか。曲そのものの著作権(作詞家・作曲家の権利)と、その演奏を録音した「原盤」の権利は、まったく別物だからだ。96 条は、音を最初にレコードに固定した者、つまりレコード製作者に、そのレコードを複製する独占的な権利を与える。これは作詞家・作曲家が持つ著作権とは別系統の、著作隣接権と呼ばれる権利だ。つまり一つの音源を使うには、最低でも二つの権利、楽曲の著作権と原盤の権利を、別々にクリアしなければならない。サンプリングで一秒だけ拝借しても、結婚式の動画に市販 CD を流しても、この二層構造があなたの足元に横たわっている。上の層だけ見て安心した人が、下の層を踏み抜く。
著作権法 96 条は、レコード製作者の複製権を定める規定であり、音を最初に固定した者に対し、そのレコード(原盤)を複製する排他的権利を専有させる。楽曲そのものを保護する著作権とは別個の著作隣接権に属し、録音という投資成果を保護対象とする点に特徴がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
レコード製作者が持つ、録音した原盤を複製する独占的権利です。著作権法 96 条が根拠で、作詞・作曲の著作権とは別系統の著作隣接権に属します。
音を最初にレコードに固定した者、つまりレコード製作者です(著作権法 2 条 1 項 6 号)。大手レコード会社に限らず、自主制作した個人ミュージシャン自身が原盤権者になります。
レコードの発行後 70 年です(著作権法 101 条、2018 年に 50 年から延長)。1970 年代以降の音源はまだ保護下にあり、無断複製できません。
著作権は作詞家・作曲家が持つ楽曲そのものの権利、原盤権はその演奏を録音した音源を保護する著作隣接権です。一つの音源を使うには両方をクリアする必要があります。
差止め・損害賠償請求(著作権法 112 条・114 条)の対象となり、悪質な場合は刑事罰の対象にもなります(同 119 条)。無許諾の複製は 1 秒でもリスクです。
必要です。楽曲の著作権処理に加え、その録音を作ったレコード製作者の原盤権の許諾も別途要ります。動画・イベントでの利用は特に注意が必要です。
実演家・レコード製作者・放送事業者など、著作物を伝達する者に与えられる権利です。原盤権はレコード製作者の著作隣接権の一つで、著作権法 89 条以下が定めます。
原盤権者(レコード会社や自主制作者)に個別交渉し、サンプリング・クリアランス等で使用許諾を得ます。料金は使い方次第で数万円から数百万円まで開きます。
それが落とし穴です。レコード製作者の権利は発行後 70 年保護されます(著作権法 101 条、2018 年に 50 年から延長)。1970 年代以降の音源はまだ現役で保護下にあります。しかも曲の著作権が切れていても、録音を作った原盤の権利は別途生きていることが多い。業界裏話ヒント:保護期間を計算するとき、作曲家の死亡年だけ見て安心する人が多いが、確認すべきはその録音がいつ発行されたか。同じ名曲でも、戦前の古い録音は自由でも、1980 年代の再録音盤はアウト、という分かれ方をする
その方法なら原盤権はクリアできます。あなた自身が新しい録音を作るので、あなたがその録音のレコード製作者になります。ただし曲の著作権(作詞・作曲)は別途残るので、JASRAC 等への手続きが必要です。業界裏話ヒント:歌ってみた・演奏してみたが市販音源の利用より安全なのはこの理屈です。市販音源やカラオケ音源をそのまま使うと原盤権の侵害になるが、伴奏も自分で演奏・打ち込みすれば原盤の問題は消える。残るのは楽曲の著作権処理だけになる
原則ダメです。日本の著作権法には、ごく短ければ侵害にならないという明確な量的基準がなく、レコード製作者の複製権(96 条)は録音の一部の複製にも及びます。どこまでが侵害かは実務上、解釈が分かれていますが、許諾なしは原則リスクです。業界裏話ヒント:米国のフェアユースやデミニミスの感覚で日本でも大丈夫だと思い込むと危険です。日本にはフェアユース規定がなく、サンプリングは原盤権者への個別交渉、いわゆるサンプリング・クリアランスで処理するのが業界の常識。料金は使い方次第で数万円から数百万円まで開く
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権利者 | レコード製作者(音を最初に固定した者) | — |
| 権利内容 | 原盤を複製する権利(96 条) | — |
| 典型的な侵害場面 | CD 音源のコピー・サンプリング | — |
| 保護期間 | 発行後 70 年(101 条) | — |
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