要点著作権法 65 条は、共有著作権について持分の譲渡・質入れに全員の同意(1 項)、著作権の行使に全員の合意(2 項)を要求し、正当な理由のない拒否を禁じる(3 項)と定める。
Q · 友人と二人で作った曲、自分の持分だけなら勝手に売ったり配信したりできる?
いいえ、持分譲渡も利用も共有者全員の同意・合意が要ります
著作権法 65 条により、共有著作権は各共有者が単独では動かせません。持分の譲渡や質入れには他の共有者全員の同意が必要で(1 項)、作品の利用(配信・商品化・ライセンス)には共有者全員の合意が必要です(2 項)。持分割合が多数でも全会一致でなければ利用できず、一人でも反対すれば凍結します。ただし 3 項により、各共有者は正当な理由がない限り同意や合意を拒めず、理由なき拒否は合意に代わる判決で押し切れる余地があります。
友人と二人で作詞作曲した楽曲、夫婦で立ち上げた YouTube チャンネルの動画、共同で開発したゲーム。これらに共通するのは、著作権が一人のものではなく「共有」になっているという事実だ。著作権法 65 条は、この共有著作権に三重の鎖をかける。第一に、あなたは自分の持分を、相手の同意なしには売ることも担保に入れることもできない(1 項)。第二に、その作品を利用するには、共有者全員の合意がいる(2 項)。つまり相手が一人でも首を縦に振らなければ、配信も、商品化も、第三者へのライセンスも、すべて凍結する。多くの人は「自分が作ったものは自分が自由にできる」と信じている。だが共同で作った瞬間、その自由は相手と分かち合うものに変わる。唯一の救いが 3 項だ。相手が「正当な理由」なく同意を拒むことは許されない。この一文が、デッドロックを裁判で破る鍵になる。
著作権法 65 条は共有著作権の管理・行使に関する規定であり、共同著作物の著作権その他共有に係る著作権について、持分の譲渡・質入れに他の共有者全員の同意を要し(1 項)、著作権の行使に共有者全員の合意を要する(2 項)ことを定める。民法上の共有原則よりも厳格な特則として機能し、正当な理由のない拒否を禁じる均衡規定(3 項)を伴う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
共同著作物の著作権や、相続・譲渡で複数人が持分を有する著作権のことです。著作権法 65 条により、持分処分にも利用にも他の共有者の同意・合意が必要になります。
各人の寄与を分離して個別利用できないものが共同著作物(著作権法 2 条 1 項 12 号)で 65 条の対象、分離利用できるものは結合著作物で 65 条の重い縛りはかかりません。
共同著作物の著作権は、最後に死亡した共同著作者の死後 70 年まで存続します(著作権法 51 条 2 項)。一人が先に亡くなっても期間は最後の一人を基準に計算します。
できます。著作権法 117 条により、各共有者は他の共有者の同意なく単独で差止請求や自己の持分に応じた損害賠償請求ができます。利用と違い、侵害対応は単独で可能です。
相続人全員の共有著作権になり、文庫化・映像化などの利用には相続人全員の合意が必要です。一人でも反対すると作品が世に出せず、絶版の隠れた原因になります。
定められます。65 条 4 項が準用する 64 条 3 項により、共有者は権利行使のための代表者を定めることができます。関係が良好なうちに決めておくのが有効です。
3 項により各共有者は正当な理由がない限り拒めません。理由なき拒否には、合意に代わる意思表示を命じる判決を裁判所に求め、押し切れる余地があります。
他の共有者全員の同意がなければ質権を設定できません(65 条 1 項)。単独の持分でも自由に担保化できない点が通常の財産権と大きく異なります。
原則として利用には共有者全員の合意が必要です(65 条 2 項)が、完全に詰むわけではありません。65 条 4 項が準用する 64 条 3 項により、あらかじめ代表者を定めておけば行使がスムーズになりますし、相手が正当な理由なく合意を妨げているなら 3 項で押し切れる余地があります。業界裏話ヒント:実は「相手が反対している」場合と「相手が所在不明・無反応」の場合は法的対応が全く違う。前者は 3 項の正当な理由を争い、後者は文化庁長官の裁定制度の活用余地を探る。まず相手の状態がどちらかを切り分けるのが、弁護士が最初にやることだ
持分の譲渡にも、他の共有者全員の同意が必要です(65 条 1 項)。普通の不動産共有なら自分の持分は単独で売れますが、共有著作権はそこまで縛られます。業界裏話ヒント:現実的な出口は二つ。一つは共有者全員で第三者へ一括譲渡して清算する方法、もう一つは持分を放棄する方法だ。多くの人は「自分の分くらい勝手に売れる」と思い込んで動き、買い手と契約寸前で他の共有者の同意が取れず破談になる。売却を考えた瞬間、まず共有者全員の同意取り付けから始めるのが鉄則
鍵は、各人の寄与を分離して個別に利用できるかどうかです。分離できないほど一体なら共同著作物(著作権法 2 条 1 項 12 号)で 65 条の対象、分離できるなら結合著作物になり 65 条の重い縛りはかかりません。業界裏話ヒント:アシスタントや外注に作業させた場合は、職務著作(著作権法 15 条)や事前の著作権譲渡契約で「単独著作」にしておける。誰が著作者になり権利が共有になるかは、完成後ではなく作業を始める前の契約で決まる。ここを曖昧にしたまま走り出すと、後から共有著作権の泥沼にはまる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 持分の単独処分 | 65 条 1 項:他の共有者全員の同意がなければ譲渡・質入れ不可 | — |
| 利用・行使の要件 | 65 条 2 項:共有者全員の合意(全会一致)が必要 | — |
| 拒否の制約 | 65 条 3 項:正当な理由がない限り同意・合意を拒めない | — |
| 侵害への対応 | 著作権法 117:各共有者が単独で差止・持分相当の賠償請求可 | — |
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