要点著作権法 8 条は、日本国民が製作したレコード、国内で最初に固定された音、または条約上日本が保護義務を負うレコードに限り、原盤としての著作隣接権が及ぶと定める。
Q · 古い外国のレコードって、日本の著作権法で保護されてるの?勝手にサンプリングして大丈夫?
製作者が日本人か国内録音か条約加盟国なら保護される
著作権法 8 条により、レコード(原盤)は、日本国民が製作したもの、音が最初に国内で固定されたもの、または条約上日本が保護義務を負うもののいずれかに限って保護されます。日本はローマ条約・WPPT・レコード保護条約に加盟しているため、加盟国の音源はほぼ保護対象です。ここで重要なのは、楽曲そのものの著作権と、その録音(原盤)の権利は別個に存在する点です。曲がパブリックドメインでも、原盤が 8 条の保護対象なら別途許諾が必要になります。
DJ が 1950 年代の海外録音をサンプリングして配信した。リイシュー会社が古い洋楽の復刻盤を出した。どちらも「古いから自由に使える」と思い込んでいたら足をすくわれる。著作権法 8 条は、どの「レコード」(音を物に固定したもの、つまり原盤)が日本で保護されるかを定めている。基準は三つ。作った人(レコード製作者)が日本国民か、音が最初に日本国内で固定されたか、条約上日本が保護義務を負うか。日本はローマ条約も WPPT も TRIPS も結んでいるから、加盟国の音源はほぼ保護される。だが裏を返せば、非加盟国の古い音源で、製作者も日本人でなく、日本で録音されてもいないものは、日本では原盤の権利が及ばない。ここであなたが押さえるべきは、曲そのものの著作権と、その録音(原盤)の権利は別物だという点だ。8 条が原盤を保護しなくても、メロディーの著作権は生きている。逆もまた然り。この二本の権利を切り分けられるかどうかで、許諾が要るか要らないかの判断が変わる。
著作権法 8 条は、著作隣接権としてのレコード(原盤)が日本法の保護を受ける対象範囲を画定する規定である。製作者の国籍(日本国民)、音が最初に固定された地(国内固定)、またはレコード保護条約に基づく日本の保護義務のいずれかを満たすレコードに限り、複製権等の権利が生じる。楽曲そのものの著作権とは別個の権利軌道として機能する。
レコードに固定された音を最初に固定した者を指します(著作権法 2 条)。レーベルの有無は問わず、製作者が日本国民であれば個人の録音でも 8 条で原盤が保護されます。
原盤権は録音(原盤)に対する著作隣接権、著作権は楽曲そのものに対する権利です。両者は別軌道で、楽曲が消滅しても原盤権は独立して存続します。
レコードの著作隣接権は発行後 70 年間保護されます(2018 年改正、それ以前の発行分は 50 年の場合あり。最新の改正状況をご確認ください)。
その録音が 8 条の保護対象なら、楽曲の許諾とは別にレコード製作者の許諾(96 条の複製権等)が必要です。曲だけクリアしても原盤で侵害となり得ます。
許諾を得ないレコードの複製から製作者を保護するジュネーブ条約です。加盟国のレコードは 8 条により日本でも保護義務が生じます。
はい。音が最初に日本国内で固定されたレコードは、製作者の国籍を問わず 8 条 2 号により保護対象となります。
放送・有線放送で商業用レコードを使用した際にレコード製作者へ支払う対価です(97 条)。原盤が 8 条で保護されている場合に発生します。
製作者の国籍、音の最初の固定地、関係条約(ローマ条約・WPPT・レコード保護条約)の加盟状況を確認します。日本レコード協会等の情報で裏付けを取ります。
そうとは限らない。作曲者の権利と、演奏を収めた原盤の権利は別物だ。楽曲がパブリックドメインでも、その録音が 8 条の保護対象で発行後 70 年以内なら、レコード製作者の複製権(96 条)が生きており無断コピーは侵害になる。業界裏話ヒント:『パブリックドメイン音源』を謳うサイトの多くは曲の話しかしておらず、特定演奏の原盤権には触れていない。曲名で安心せず、その録音が誰のいつのものかまで確認する人だけが地雷を踏まない
理屈の上では、その国が条約非加盟で、製作者も日本人でなく、日本国外で固定された録音なら、8 条の保護対象外で原盤権は及ばない。ただし楽曲の著作権は別軌道で生きている可能性が高い。業界裏話ヒント:ローマ条約・WPPT・TRIPS の加盟国は非常に多く、『非保護』と言い切れる音源は実は稀だ。安易に非加盟国と決めつけて使うと、後から条約経由で保護されていたと判明するのが最悪のパターン。日本レコード協会の情報などで裏を取ってから動く
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護対象 | 8 条:レコード(原盤、音の固定物) | — |
| 接続要素 | 製作者の国籍・国内固定・条約 | — |
| 権利の性質 | 著作隣接権 | — |
| 中核的権利 | 複製権(96 条)・送信可能化権(96 条の 2) | — |
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