要点著作権法 81 条は、出版権者に原稿の引渡し等から六か月以内の出版と継続出版を義務づける。違反すれば著作者は 84 条により出版権の消滅を請求できる。
Q · 原稿を渡したのに本が出ない。出版社の都合でずっと待たされても仕方ないの?
六か月出さなければ 84 条で出版権を取り戻せます
著作権法 81 条により、出版権者は原稿の引渡し等を受けた日から六か月以内に出版(電子出版なら公衆送信)し、慣行に従い継続して出版する義務を負います。この義務に違反した場合、著作者は 84 条に基づき出版権の消滅を請求でき、塩漬けにされた作品を取り戻して別の出版社に持ち込めます。ただし契約書に「別段の定め」があればそちらが優先するため、契約時の一行が結果を左右します。
原稿を渡したのに、半年経っても本が出ない。担当編集者は「もう少しお待ちを」を繰り返すばかり。多くの著者はここで関係を壊したくなくて泣き寝入りする。だが著作権法 81 条を知っていれば、話は変わる。この条文は、出版権を持つ者(出版社)に二つの義務を課す。第一に、複製に必要な原稿の引渡し(または電磁的記録の提供)を受けた日から六か月以内に出版すること。第二に、慣行に従い継続して出版を続けること。電子書籍なら「出版」が「公衆送信」に置き換わる(2014 年改正で電子出版も出版権の対象になった)。ここが急所だ。出版社がこの義務を破れば、著者は出版権の消滅を請求できる(84 条)。塩漬けにされた自分の作品を取り戻し、別の出版社に持ち込めるということだ。ただし契約書に「別段の定め」があればそちらが優先するので、契約時の一行が運命を分ける。
著作権法 81 条は出版権者の出版義務を定める規定であり、複製・頒布に係る第一号出版権者と公衆送信に係る第二号出版権者の区分に応じ、原稿の引渡し等を受けた日から六か月以内の出版義務と、慣行に従った継続出版義務を課す。設定行為に別段の定めがある場合はその定めが優先する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
著作者が出版社に設定する、著作物を独占的に複製・頒布または公衆送信できる権利です(著作権法 79 条・80 条)。設定を受けた出版権者は 81 条の出版義務を負います。
原稿の引渡し又は電磁的記録の提供を受けた日から六か月以内です(81 条各号イ)。契約に別段の定めがあればその期間が優先します。
出版権者が 81 条の義務に違反した場合、著作者が出版権を消滅させられる制度です(84 条)。作品を取り戻し、別の出版社へ持ち込めます。
あります。2014 年改正で第二号出版権(公衆送信)が新設され、六か月以内の配信義務と継続配信義務が課されています(81 条 2 号)。
設定行為に定めがなければ、最初の出版等があった日から三年で消滅します(83 条)。契約で別途定めることも可能です。
一度出せば終わりではなく、慣行に従い継続して出版・配信を続ける義務です(81 条各号ロ)。長期の在庫切れ放置は違反となり得ます。
まず内容証明郵便で相当期間を定めて履行を催告し、応じなければ 84 条で消滅を通知します。書面の記録が後の決定的証拠になります。
継続出版義務違反(81 条各号ロ)を理由に 84 条で出版権消滅を請求できます。「絶版」は法律用語ではなく、交渉の余地があります。
違法になり得ます。81 条 1 号イは入稿から六か月以内の出版を義務付けており、「時期が悪い」は原則として正当な理由になりません。ただし契約書の但書で刊行時期を別途定めていればそれが優先します。業界裏話ヒント:多くの著者は関係悪化を恐れて催促を控えますが、内容証明郵便で正式に履行を催告した記録こそが、後に 84 条で権利を取り戻す決定打になる。穏便な口頭催促は法的には「なかったこと」にされやすい
取り戻せます。2014 年改正で電子出版(公衆送信)も出版権の対象となり、81 条 2 号が六か月以内の公衆送信義務と継続義務を課しています。違反すれば 84 条で消滅請求が可能です。業界裏話ヒント:電子のみの出版権か、紙と電子の両方かで権利の範囲が変わります。契約書が「第一号」「第二号」のどちらを設定しているか確認すること。片方だけ設定されていれば、もう片方は自分で別の社と契約できる場合がある
なり得ます。81 条各号ロの「慣行に従い継続して出版行為を行う義務」に違反する可能性があります。需要があるのに長期間の在庫切れを放置するのは典型的な争点です。業界裏話ヒント:「絶版」は法律用語ではなく、出版社が一方的に使う言葉にすぎません。継続出版義務違反を理由に出版権の消滅を請求し、復刊や電子化を別の社で実現する道がある。問い合わせをくれた読者の記録は、需要の証拠として有効
消える可能性があります。81 条但書は「設定行為に別段の定めがある場合はこの限りでない」とし、契約で義務内容を変更できます。協議条項は六か月の自動適用を排除しうる定めと解釈される余地があります。業界裏話ヒント:出版社が用意する契約書には、この六か月義務をやわらげる但書条項が忍ばせてあることが多い。サインする前にこの一文を削るか「◯か月以内」と具体化させるだけで、塩漬けリスクが激減する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 81 条:出版権者の出版・継続出版義務 | — |
| 中心となる時点 | 原稿引渡しから六か月+継続 | — |
| 誰のための規定か | 著作物の流通確保(著作者・公衆) | — |
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