要点特定商取引法 36 条の 3 は、連鎖販売取引の電子メール広告を相手方の請求・承諾なしに送ることを原則禁止し、事業者に承諾記録の作成保存と受信拒否手段の表示を義務づける規定である。
Q · 承諾していないマルチ勧誘のメールが届いたら、それって違法なんですか?
承諾していないなら、その一通が既に違反です
特定商取引法 36 条の 3 第 1 項は、相手方の請求または承諾がない限り、統括者・勧誘者・一般連鎖販売業者が連鎖販売取引電子メール広告をすることを原則禁止しています(主務省令で定める例外を除く)。さらに同条 3 項は、承諾または請求を受けたことの記録を作成し保存する義務を事業者に課すため、「承諾があった」ことを立証できない事業者は違反状態に立ちます。一度承諾した後でも、受信拒否の意思表示をすれば、2 項によりそれ以降の送信は禁止されます。
友人から届く「在宅で月30万」の LINE、SNS の DM で送られてくる「新しいビジネス、話だけでも聞いて」。その多くは連鎖販売取引、いわゆるマルチ商法の勧誘だ。特定商取引法 36 条の 3 が縛るのは、こうした事業者があなたの承諾なしに電子メール広告を送りつける行為である。原則は「オプトイン」、つまりあなたが事前に承諾または請求しない限り、統括者も勧誘者も一般連鎖販売業者も、メール広告を送ってはならない。一度承諾しても、あなたが「もう要らない」と意思表示すれば、そこで止めなければならない。さらに事業者側は、あなたの承諾を得た記録を主務省令の定めに従って作成し、保存する義務まで負う。つまり「送っていい証拠」を出せない事業者は、その時点で違反者だ。あなたが受け取る一通のメールの裏には、これだけの立証責任が事業者に課されている。
特定商取引に関する法律第 36 条の 3 は、連鎖販売取引に係る電子メール広告についてオプトイン規制を定める規定である。統括者、勧誘者および一般連鎖販売業者は、相手方の請求または承諾がない限り送信できず、受信拒否の意思表示を受けた後の送信も禁止される。あわせて承諾等の記録の作成保存義務と、受信拒否に必要な事項の表示義務を負う。
商品やサービスの再販売等を行う者を勧誘し、特定利益を得られるとして特定負担を伴う取引を行わせる仕組みで、いわゆるマルチ商法を指します。取引類型自体は合法で、規制違反の部分だけが違法です。
承諾した人にだけ広告を送れる方式です。拒否した人にだけ送信を止めるオプトアウトと異なり、初期設定が「送ってはいけない」側にあります。特商法 36 条の 3 第 1 項がこの原則を採っています。
消費者庁および都道府県の特定商取引法担当窓口、消費生活センター(消費者ホットライン 188)が通報先です。送信元アドレス・受信日時・ヘッダーを保全したうえで申告すると調査につながりやすくなります。
行政処分の対象となり、38 条の指示や 39 条の業務停止命令が課されうる立場になります。個々の受信者への民事責任とは別に、事業自体を止められるリスクを負う構造です。
36 条の 3 第 3 項は、主務省令で定める記録を作成し、省令の定めに従って保存することを義務づけています。保存期間・様式は省令が定めるため、配信前に現行の施行規則を確認する必要があります。
本条は電子メール広告を対象とする規定です。ただし承諾なき勧誘配信という問題の所在は媒体を問わず共通し、DM での勧誘も不実告知や誇大広告など他の特商法規定で問題になりえます。
36 条の 3 第 4 項により、35 条各号の広告表示事項に加えて、受信者が「提供を受けない」旨の意思表示をするために必要な事項を、主務省令の定めに従って表示する必要があります。
削除せず、送信元アドレス・受信日時・ヘッダーごと元メールを保全してください。次に本文の拒否手段から受信拒否を伝え、その記録も残します。再送があれば 2 項違反として通報材料になります。
できます。36 条の 3 第 2 項で、一度「受け取らない」と意思表示した相手への再送信は禁止です。再開には改めてあなたの請求か承諾が必要になります。業界裏話ヒント:配信停止後の再送は、監督官庁への通報で行政処分(指示 38 条・業務停止命令 39 条)の実績材料になりやすい。個別の被害感は小さくても、通報が積み上がると業者への処分が動く。日付とヘッダー付きでメールを保全しておくと効く
違法です。36 条の 3 第 1 項は、請求も承諾もない相手への連鎖販売取引電子メール広告を原則禁止しています。省令で定める例外を除き、送った時点でアウトです。業界裏話ヒント:業者は 3 項で「承諾を得た記録」の作成保存義務を負う。だから通報時に『私は承諾していない』と主張すれば、立証責任は業者側に回る。あなたが無実を証明するのではなく、業者が『承諾があった』を証明できなければ負ける構造だ
5 項に注目です。承諾取得・記録作成保存・表示の全業務を一括して委託した場合、3 項・4 項の義務は委託先が負う扱いになります。ただし「全て一括」が要件で、一部だけの委託では統括者側の義務は消えません。業界裏話ヒント:業者は『配信は外注だから知らない』と逃げようとするが、一括委託の要件を満たしていなければその言い訳は通らない。委託契約の中身まで見ないと責任の所在は確定しない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律対象となる取引 | 36 条の 3:連鎖販売取引に係る電子メール広告 | — |
| 中核ルール | 請求・承諾のない相手への送信を原則禁止(オプトイン)、拒否後の再送も禁止 | — |
| 事業者の記録義務 | 承諾・請求を受けたことの記録を主務省令の定めに従い作成・保存(3 項) | — |
| 外部委託時の扱い | 承諾取得・記録作成保存・表示の全業務を一括委託した場合、3 項・4 項は適用しない(5 項) | — |
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