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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 8 分8 分8 分

民事執行法 第140条(配当等を受けるべき債権者の範囲)

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配当等を受けるべき債権者は、差押債権者のほか、売得金については執行官がその交付を受けるまで(第百三十七条又は民事保全法第四十九条第三項の規定により供託された売得金については、動産執行が続行されることとなるまで)に、差押金銭についてはその差押えをするまでに、手形等の支払金についてはその支払を受けるまでに配当要求をした債権者とする。

この条文の基本情報

配当等を受けるべき債権者の範囲とは何ですか?

定義配当等を受けるべき債権者の範囲とは、民事執行法第140条に定められた規定で、「配当等を受けるべき債権者は、差押債権者のほか、売得金については執行官がその交付を受けるまで(第百三十七条又は民事保全法第四十九条第三項の規定により供託された売得…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第140条(配当等を受けるべき債権者の範囲)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第140条の条文原文は「配当等を受けるべき債権者は、差押債権者のほか、売得金については執行官がその交付を受けるまで(第百三十七条又は民事保全法第四十九条第三項の規定により供託された売得…」で始まります。
  3. 民事執行法第140条は第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第140条の前の条は民事執行法第139条です。
  7. 民事執行法第140条の次の条は民事執行法第141条です。
  8. 民事執行法第140条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第140条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第140条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/140

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法140条は、動産執行で配当を受けられる債権者を差押債権者と終期までに配当要求をした債権者に限ると定める。配当要求ができるのは先取特権者と質権者に限られる。

Q · 勝訴判決を持っていれば、差し押さえられた動産の競売代金から配当をもらえますか?

担保がなければ動産執行の配当要求はできません

民事執行法140条により、動産執行で配当を受けられるのは差押債権者と、終期までに配当要求をした債権者だけです。しかも配当要求ができるのは先取特権者と質権者に限られます(同法133条)。単なる貸金の判決債権者は、勝訴していても配当の列に並べません。回収するには自ら動産差押えを申し立てて差押債権者になるか、先行事件に併合させる必要があります(同法125条)。

解説

取引先が倒れそうだと聞いて、慌てて執行官に相手の在庫や機械の差押えを申し立てた。ところが、そこから先に何をすれば実際にお金が入るのかを決めているのが140条だ。動産執行で配当をもらえる債権者は二種類しかいない。差押えをした本人(差押債権者)と、締切までに配当要求をした債権者だ。しかも配当要求ができるのは先取特権者と質権者に限られる(民事執行法133条)。単なる貸金の債権者は、たとえ勝訴判決を握っていても、この列には並べない。不動産執行なら債務名義があれば配当要求できるのに、動産では扉が閉じている。さらに締切は容赦ない。売得金なら執行官がその代金の交付を受けるまで、差し押さえられた現金ならその差押えの瞬間まで、手形等の取立金ならその支払を受けるまで。一拍遅れれば、あなたの取り分はゼロに落ちる。

法的な位置づけ

民事執行法140条は、動産執行において配当等を受けるべき債権者の範囲と配当要求の終期を定める規定である。配当を受けられるのは差押債権者と、法定の終期までに配当要求をした債権者に限られ、その配当要求権者はさらに先取特権者・質権者に限定される(同法133条)。無担保の一般債権者は自ら差押えをしなければ配当から漏れる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分の立場(担保の有無)を確認する 自分が先取特権者・質権者かを確認する。商品を掛け売りしていれば動産売買先取特権(民法321条)が当然に発生している。担保がない単なる判決債権者なら、配当要求ではなく自ら差押えを申し立てる道を選ぶ
  2. 2.執行事件の記録を閲覧し売却スケジュールを把握する 執行裁判所または執行官に事件記録の閲覧を申請し、競売期日と売却手続の進行を確認する。終期(執行官が売得金の交付を受ける時点)から逆算して、配当要求の準備時間を確保する
  3. 3.権利を証する文書を揃えて配当要求を打つ 先取特権・質権を証する文書を添えて執行官に配当要求書を提出する(民事執行法133条)。終期を一拍でも過ぎれば取り分はゼロになるため、売得金の交付前に必ず提出する
  4. 4.先行差押えがあれば自ら差押えを申し立て併合させる 他の債権者が同じ動産を先に差し押さえている場合、二重差押えはできない(民事執行法125条)。自分の差押申立てで事件を先行事件に併合させ、差押債権者としての地位を得て配当に加わる

よくある質問 AI による整理

Q1配当要求とは何ですか?

他の債権者が進めている執行手続に加わり、売却代金から配当を受けるよう求める申立てです。動産執行では先取特権者と質権者だけができます(民事執行法133条)。

Q2動産執行で配当を受けられる債権者は誰ですか?

差押債権者と、法定の終期までに配当要求をした先取特権者・質権者に限られます(民事執行法140条・133条)。無担保の一般債権者は含まれません。

Q3配当要求の終期はいつですか?

売得金は執行官が交付を受けるまで、差押金銭は差押えの時まで、手形等の支払金は支払を受けるまでです(民事執行法140条)。財産の種類ごとに異なります。

Q4差押債権者とはどういう意味ですか?

自ら動産の差押えを申し立てて執行手続を開始させた債権者です。配当要求をしなくても当然に配当を受けられる地位に立ちます。

Q5動産は二重に差し押さえできますか?

できません(民事執行法125条)。後から差押えを申し立てた場合は先行事件に併合され、その債権者も差押債権者として配当に加わります。

Q6動産売買先取特権で配当要求するには何が必要ですか?

権利を証する文書として請求書・納品書・契約書などを添えて配当要求します。売った商品が特定できるうちに動くことが重要です。

Q7無担保の債権者が動産から回収する方法はありますか?

自ら債務名義に基づいて動産差押えを申し立て、差押債権者になる方法があります。先行事件があれば併合により配当に加われます。

Q8不動産執行と動産執行で配当要求の資格は違いますか?

違います。不動産執行は債務名義を持つ債権者も配当要求できますが(民事執行法51条)、動産執行は先取特権者・質権者だけです(同法133条)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1判決を取ったのに、動産の競売代金からお金をもらえないってどういうことですか?

動産執行では、配当要求できるのは先取特権者と質権者に限られます(民事執行法133条)。単なる貸金の判決債権者は、たとえ勝訴していても配当要求の資格がありません。回収したいなら、自分で動産差押えを申し立てて差押債権者になるか、先行事件に併合させる必要があります(民事執行法125条)。実務のポイント:不動産執行なら債務名義を持つ債権者も配当要求できる(民事執行法51条)のに、動産だけこの扉が閉じている。この非対称を知らずに配当要求書を出し、門前払いされる債権者は珍しくない

Q2商品を売った代金を回収したいのですが、担保なんて設定していません。無理ですか?

設定していなくても、商品を売っただけで動産売買先取特権(民法321条)が法律上当然に発生します。この権利を証する文書(請求書・納品書・契約書)を提出すれば配当要求ができます(民事執行法133条)。実務のポイント:ただしその商品が第三者に引き渡されて特定できなくなると、先取特権の追及は難しくなる(民法333条)。買主の手元に現物が残っているうちに動くかどうかで、担保の生死が分かれる

Q3配当要求の締切って、いつまでですか?多少は余裕がありますか?

余裕はほとんどありません。売得金なら執行官が競売代金の交付を受けるまで、差押金銭に至っては差押えの瞬間まで、手形等は支払を受けるまでです(民事執行法140条)。特に現金の差押えは差押えと同時に締切が来るので、割り込む隙がほぼない。実務のポイント:執行官の売却スケジュールは事件記録を閲覧すれば把握できる。競売期日の直前に慌てるより、差押えを知った時点で執行裁判所に記録閲覧を申請し、逆算して配当要求を準備するのが実務の定石

間違えやすい点 AI による整理

  • 「勝訴判決さえあれば配当要求できる」という前提そのものが、動産執行では崩れる。不動産執行なら債務名義を持つ債権者は配当要求できるが(民事執行法51条)、動産執行で配当要求できるのは先取特権者と質権者だけだ(民事執行法133条)。あなたが立てた『判決で回収する』という筋書きは、担保のない動産執行では最初から成り立たない
  • 配当要求に締切があることは知っていても、その締切がどれほど早く、どれほど場面ごとに違うかを知る人は少ない。売得金は執行官が交付を受けるまで、差押金銭はその差押えの瞬間まで、手形等は支払を受けるまで。とりわけ差押金銭の締切は差押えと同時、つまり事実上あなたが割り込む余地はほぼない
  • 「早い者勝ちで、先に差し押さえた債権者が全部持っていく」と思われがちだが、担保権者は締切前なら後から配当要求で割り込める。商品を売った売主は、他人が差し押さえた在庫の競売代金から、動産売買先取特権で優先的に回収できる
比較の観点この条文ほかの条文
配当を受けられる債権者民訴執140条:差押債権者+終期までに配当要求した債権者民訴執133条:配当要求の資格=先取特権者・質権者のみ
民訴執51条:不動産では債務名義を持つ債権者も配当要求可
他債権者の参加経路配当要求(担保権者)+事件併合(差押え)配当要求のみ(担保権者に限定)
配当要求(債務名義・担保権者・仮差押債権者)
参加の終期売得金の交付時・差押金銭の差押時・手形等の支払時133条は資格を定め、終期は140条が定める
不動産は差押えの効力発生時までなど別基準
二重差押えの可否動産は二重差押え不可、先行事件に併合(民訴執125条)—
不動産は二重開始決定が可能

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第32条以下

台湾は『参与分配』制度を採り、参与分配の終期と資格を強制執行法で定める。担保権者や執行名義を持つ債権者の参加を認める点で、日本の動産執行より窓口はやや広い

韓国
민사집행법(유체동산 집행의 배당요구)

韓国も民事執行法で有体動産執行の配当要求と終期を規律する。担保権者中心に配当要求資格を絞る点は日本と類似する

ドイツ
ZPO §§ 872 ff.(Verteilungsverfahren)

ドイツは動産の売得金について配当手続を用意し、質権・先取的地位を持つ者の優先を認める。手続の実効性重視の構造は日本と近い

アメリカ
各州の execution / levy sale 法

米国は連邦統一の動産配当手続を持たず、州ごとに levy 財産の売却代金分配ルールが分かれる。担保権(UCC 第9編)を持つ者の優先が基本

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 商品を掛け売りした取引先が資金繰りに行き詰まった。あなたには動産売買先取特権(民法321条)があり、他人が差し押さえた在庫の競売代金からでも回収できる。だが執行官がその代金を受け取ってしまえば、もう配当要求はできない。残された時間は売却手続が進む数週間、権利を証する文書を揃えて配当要求を打つまでが勝負だ
  • もし、あなたの差押えより先に別の債権者が同じ相手の機械を差し押さえていたら、あなたの申立てはどうなる? 動産では二重差押えができない(民事執行法125条)。あなたの事件は先行事件に併合され、あなたも差押債権者として配当に加われる。だが併合が間に合うかどうかが分水嶺だ
  • あなたが債務者側で、複数の債権者が押し寄せてきた。だが動産の配当に加われるのは担保を持つ者と自ら差し押さえた者だけだと分かれば、無担保で判決だけを振りかざす相手への対応順位は変わる
  • 勝訴判決を握りしめて配当要求しようとしたら、執行官に「動産執行では担保のない債権者は配当要求できません」と告げられる。判決があれば何でもできると思っていたのに、この場面では通用しない。自分で別途差押えを申し立て、事件を併合させる道しか残っていない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の立場を確認:先取特権・質権があるか(動産売買先取特権なら請求書・納品書で証明できる)、なければ債務名義で自ら差押えを申し立てる2. 担保があれば、その権利を証する文書を添えて執行官に配当要求(民事執行法133条)を、締切前に必ず打つ3. 締切は場面別:売得金は執行官が交付を受けるまで、差押金銭は差押えまで、手形等は支払を受けるまで4. 他人の先行差押えがあれば、自分の差押申立てで事件を併合させ、差押債権者の地位を得る(民事執行法125条)

訴えられた側:1. 差押えを受けたら、押し寄せる債権者のうち誰が本当に配当を受けられるかを見極める。無担保で自ら差し押さえてもいない者は、動産の配当には加われない2. 差押物が債務額に比して過大なら、超過差押えの禁止(民事執行法128条)を根拠に範囲の縮減を求める3. 配当額に不服があれば配当期日で配当異議を申し出る(民事執行法142条、89条準用) 4. 生活に不可欠な動産は差押禁止(民事執行法131条)、該当物が押さえられていないか確認する

時効(請求できる期限):配当要求の締切は財産の種類ごとに異なる。売得金は執行官がその交付を受けるまで(民事執行法137条または民事保全法49条3項により供託された売得金は、動産執行が続行されることとなるまで)、差押金銭はその差押えをするまで、手形等の支払金はその支払を受けるまで。いずれも一般の消滅時効とは別の、手続内の失権期限である

学説

通説:動産執行は換価価値の低い財産を迅速に処理する手続であるため、配当要求権者を先取特権者・質権者に絞り、終期も売得金の受領時など早い時点に置くことで手続の実効性を確保する趣旨と解される。迅速性を優先し、無担保の一般債権者の配当参加を制限する設計である。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和54年(1979年) 新設:民事執行法の制定により、旧民事訴訟法・競売法に分散していた強制執行手続が統合・近代化され、動産執行の配当を受けるべき債権者と配当要求の終期が本条に整理された。

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民事執行法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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