第十七条から第十九条までの規定に反する特約で借地権者又は転借地権者に不利なものは、無効とする。
要点借地借家法 21 条は、17 条〜19 条の裁判所許可制度に反し借地権者に不利な特約を無効とする片面的強行規定である。増改築禁止特約があっても借地非訟で許可を得る道は残る。
Q · 契約書に「増改築・譲渡したら契約解除」と書いてあったら、もう建て替えも売却もできないの?
借地人に不利な特約は無効、有利な特約は有効です
借地借家法 21 条により、第 17 条〜19 条の裁判所許可制度(増改築・更新後の再築・借地権譲渡の許可)に反する特約で、借地権者または転借地権者に不利なものは無効になります。したがって契約書に「増改築禁止」「無断譲渡禁止」「違反は即解除」と書かれていても、その特約が許可制度を借地人から奪う限度では効力を失い、借地非訟で裁判所の許可を得る道は残ります。一方、借地人に有利な特約(承諾不要とする条項など)は有効のまま残る、一方通行の保護です。
借地に自分の建物を持っているあなたが、老朽化した家を建て替えたいとする。だが契約書には「増改築は貸主の書面承諾を要し、無断で行えば契約を解除する」とある。貸主は首を縦に振らない。ここで多くの人が諦める。だが借地借家法はあなたに逃げ道を用意している。17条から19条は、貸主が承諾しなくても、裁判所が代わりに増改築・建て替え・借地権の譲渡を許可する制度(借地非訟という手続)を定めている。そして21条は、この逃げ道をあなたから奪う特約を、まとめて無効にする。つまり契約書が何と書いていようと、あなたに不利な形で裁判所の許可制度を排除する条項は、紙の上だけの脅し文句にすぎない。片面的強行規定、つまりあなたに有利な特約は生きるが、不利な特約だけが効力を失う、一方通行の盾である。
借地借家法 21 条は、借地条件変更・増改築・更新後の再築・借地権譲渡に関する裁判所の許可制度(同法 17 条〜19 条)に反する特約のうち、借地権者または転借地権者に不利なものを無効とする規定である。借地人に有利な特約は有効として残す片面的強行規定として機能し、借地人の生活・営業基盤を契約の力関係から保護する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
17 条〜19 条の裁判所許可制度に反し、借地権者または転借地権者に不利な特約を無効とする規定です。借地人に有利な特約はそのまま残る片面的強行規定です。
特約自体は有効ですが、17 条の裁判所許可制度を借地人から奪う限度では 21 条により無効です。禁止特約があっても借地非訟で許可を得る道は残ります。
申立手数料・予納郵券に加え、許可の条件として承諾料(更地価格の数%程度)の支払を命じられることが多く、弁護士費用も別途必要になります。
原則承諾が必要ですが、地主が承諾しない場合は 19 条の代諾許可で裁判所が承諾に代わる許可を出せます。これを奪う特約は 21 条で無効です。
借地人に不利な特約だけを無効にし、有利な特約は有効のまま残す一方通行の保護を指します。21 条はこの片面的強行規定の典型です。
地主が反対しても 17 条の許可制度があり、これを奪う特約は 21 条で無効です。借地非訟を申し立てれば裁判所の許可で建て替えへの道が開きます。
増改築許可では更地価格の数%程度、借地権譲渡許可では借地権価格の 10% 前後が目安とされますが、事案ごとに裁判所が決定します。
21 条自体に固有の期限はありませんが、更新後の再築許可(18 条)は更新後でなければ申立てできず、譲渡許可(19 条)は譲渡の話がまとまった段階で申し立てるのが実務です。
増改築禁止の特約そのものは有効ですが、17条はそれでも裁判所が許可を出せる制度を定めており、21条がこの許可制度を借地人から奪う特約を無効にします。つまり禁止特約があっても、借地非訟で許可を取る道は残る。業界裏話ヒント:実務では、裁判所が許可と引き換えに「承諾料」(更地価格の数%程度)の支払を条件とすることが多い。地主はこれを知っているので、訴訟前に相当額の承諾料で任意承諾に応じるケースが少なくない。最初から非訟をちらつかせると交渉が早い
いいえ。19条が、地主が承諾しない場合に裁判所が代わりに譲渡を許可する「代諾許可」を定めており、21条がこれを奪う特約を無効にします。建物と借地権をセットで第三者に売る道は残されています。業界裏話ヒント:地主には「介入権」(19条)があり、自分が建物を買い取ると申し出ることもできる。だが買取価格は時価。借地人にとっては誰が買おうと適正価格で現金化できる構造なので、不利ではないことが多い
借地人に不利な特約だけを無効にし、有利な特約は有効のまま残す、一方通行の保護という意味です(21条)。例えば「承諾不要で建て替え可」のような借地人に有利な特約はそのまま生きます。業界裏話ヒント:契約書の特約を見るとき、プロは「これは借地人に有利か不利か」だけを判定する。不利なら21条で消えるので恐れる必要がなく、交渉の主導権はむしろ借地人側に移る
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 21 条:17〜19 条に反する借地人に不利な特約を無効とする片面的強行規定 | — |
| 保護の方向 | 借地人に不利な特約のみ無効、有利な特約は有効 | — |
| 発動の場面 | 禁止特約の効力を争う全場面 | — |
| 覆せる手段 | 特約のうち許可制度を奪う部分の無効主張 | — |
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