第三十一条、第三十四条及び第三十五条の規定に反する特約で建物の賃借人又は転借人に不利なものは、無効とする。
要点借地借家法 37 条は、対抗力・転借人保護に関する 31・34・35 条に反する特約のうち、建物の賃借人や転借人に不利なものを無効とする片面的強行規定である。
Q · 契約書に「建物が売れたら出て行く」と書いてサインしたら、本当に従わないといけないの?
借主に不利なら、署名していても無効になりえます
借地借家法 37 条により、31・34・35 条に反する特約で建物の賃借人や転借人に不利なものは無効です。たとえば「建物が売却されたら賃貸借は終了する」という条項は、31 条があなたに与えた対抗力(引渡し=入居で発生、登記不要)を奪う特約なので、署名の有無にかかわらず効力を持ちません。ただし片面的強行規定なので、借主に有利な特約(法定より長い猶予期間など)はそのまま有効です。判定の軸は「有効か無効か」ではなく「誰に不利か」です。
賃貸借契約書にサインした以上、書いてあることには全部従わなければならない。多くの借家人がそう信じ込んでいる。だが借地借家法 37 条は、その常識を静かにひっくり返す。31 条(建物の引渡しによる対抗力)、34 条(転借人の保護)、35 条(借地上の建物賃借人の保護)に反する特約で、建物の借主や転借人に不利なものは、サインの有無にかかわらず無効になる。たとえば「建物が売却されたら賃貸借は終了する」「オーナーが代わったら速やかに明け渡す」という条項。一見もっともらしいが、31 条があなたに与えた対抗力を奪う特約なので、最初から効力を持たない。法律はあなたに、契約書に書いてあっても従わなくていい部分があると教えている。問題は、その境界線を大家もあなたも知らずに契約を交わし、いざという場面でどちらかが勘違いのまま動くことだ。境界線を握っている側だけが、正しい一手を打てる。
借地借家法 37 条は片面的強行規定であり、建物賃貸借の対抗力(31 条)、転借人保護(34 条)、借地上の建物賃借人保護(35 条)に関する規定に反する特約のうち、建物の賃借人または転借人に不利なものを無効とする。借主に有利な特約は有効であり、不利な特約のみが当事者の合意にかかわらず効力を失う点に特徴がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
31・34・35 条に反する特約のうち、建物の賃借人や転借人に不利なものを無効とする片面的強行規定です。借主に有利な特約は有効です。
借主など保護される側に不利な特約だけを無効とし、有利な特約は有効とする規定です。双方向に効く通常の強行規定と異なります。
31 条により、建物の引渡し(鍵の受領・入居)を受けた時点で発生します。賃借権の登記は不要で、新オーナーにも賃貸借を主張できます。
原則として退去義務はありません。入居していれば 31 条の対抗力で新所有者にも賃貸借を主張でき、退去を強いる特約は 37 条で無効です。
借主に有利な特約は有効ですが、31・34・35 条に反して借主や転借人に不利な特約は 37 条で無効になります。「誰に不利か」で判断します。
できます。建物賃貸借は登記がなくても、建物の引渡し(入居)を受けていれば 31 条により新所有者に対抗できます。
34 条により、原賃貸借が終了しても、建物の所有者が転借人に通知してから 6 か月を経過するまで転貸借は終了しません。
「建物売却で賃貸借終了」「オーナー交代で即時退去」「転借人に通知なしで明け渡し」「土地の権利消滅時に猶予なし」などが無効例です。
従う必要がない可能性が高い条項です。借地借家法 31 条で、建物の引渡し(入居)を受けていれば新オーナーにも賃貸借を主張でき、37 条はこれに反して借主に不利な特約を無効としています。だからサインしていても効きません。業界裏話ヒント:新オーナー側の不動産業者は、無効と知った上で「契約書にある」と押してくることがある。引渡し日(鍵を受け取った日)を示す書類さえあれば、登記がなくても対抗できるので、引越し時の書類は捨てずに残しておく
原則として、すぐに出る必要はありません。借地借家法 34 条で、大本の契約が終了しても、建物のオーナーがあなた(転借人)に通知してから 6 か月経たないと転貸借は終わりません。これに反する即時退去の特約は 37 条で無効です。業界裏話ヒント:サブリース会社の破綻や撤退が増えているが、転借人がこの 6 か月ルールを知らずに慌てて退去している。通知が「いつ」届いたかが起算点なので、通知書の日付を必ず確認する
いいえ。無効になるのは借主や転借人に「不利な」特約だけです。37 条は片面的強行規定なので、借主に有利な特約(例:法律より長い猶予期間を定める)はそのまま有効です。業界裏話ヒント:だから契約書は「この特約は私に有利か不利か」で振り分けて読む。大家が善意で付けた有利な条項まで「強行規定だから無効」と勘違いして手放してしまう借主がいる。有利な特約はむしろ積極的に守らせる
いきなりではありません。借地借家法 35 条で、土地の賃貸借が終わることを 1 年以上前に知らなかった建物賃借人には、裁判所が最大 1 年の猶予を与えられます。これを奪う特約は 37 条で無効です。業界裏話ヒント:このケースは「借地の上の借家」という二重構造で、自分の大家(建物所有者)が土地を借りているだけだと借主は気付いていないことが多い。契約時に「この建物の敷地は借地か」を確認しておくと、いざという場面で猶予を主張できる
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 37 条:31・34・35 条に反する借主に不利な特約を無効化 | — |
| 効果 | 不利特約が当事者の合意にかかわらず無効 | — |
| 借主にとっての意味 | 契約書に署名しても不利な特約に縛られない | — |
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