要点パート・有期雇用労働法25条は、待遇差の紛争について当事者の一方からでも調停を申請でき、都道府県労働局長が紛争調整委員会に調停を行わせると定める。
Q · パートだけ賞与が出ないとき、会社が嫌がっても調停はできますか?
できます。相手の同意なしに一人で申請できます
パート・有期雇用労働法25条1項は「当事者の双方又は一方から調停の申請があった場合」と定めており、事業主の同意は要件ではありません。都道府県労働局長が必要と認めれば、個別労働関係紛争解決促進法6条1項の紛争調整委員会が無料で調停を行います。同条2項は第24条第2項を準用し、申請したことを理由とする解雇その他の不利益取扱いを禁止しています。調停案の受諾は任意ですが、公的委員会が待遇差の合理性について判断を示すこと自体が、その後の労働審判・訴訟で重い意味を持ちます。
パートや契約社員として働き、正社員と同じレジ打ち・品出しをしているのに、賞与も交通費も自分だけ出ない。その待遇差に気付いたとき、多くの人は「弁護士を雇って裁判」しか思い浮かばず、費用を考えて飲み込んでしまう。だが第25条は、まったく別の扉を用意している。都道府県労働局長に申請すれば、紛争調整委員会という公的な専門家集団が無料で調停に入る。しかも相手の同意がなくても、あなた一方からの申請で手続は動き出す。さらに第2項が効く。あなたが調停を申請したことを理由に、会社は解雇その他の不利益な扱いをできない(第24条第2項を準用)。裁判という重い武器の手前に、軽くて速く、しかも報復から守られた解決路がある。それを知っているパート・有期労働者は、驚くほど少ない。
短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律第25条は、調停の委任を定める規定である。都道府県労働局長は、第23条に規定する紛争につき当事者の双方又は一方から調停の申請があり、解決のために必要と認めるときは、個別労働関係紛争解決促進法第6条第1項の紛争調整委員会に調停を行わせる。第2項は、申請を理由とする不利益取扱いの禁止を準用する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
都道府県労働局長が、待遇差などの紛争解決のために紛争調整委員会へ調停を委ねる手続です。パート・有期雇用労働法25条1項が根拠で、費用はかかりません。
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に申請します。局長が必要と認めると、個別労働関係紛争解決促進法6条1項の紛争調整委員会が調停を行います。
申請自体は無料です。弁護士に依頼せず本人だけでも申請でき、訴訟のような印紙代や予納郵券も不要です。証拠資料の準備コストのみが実費となります。
出頭は義務ではなく、応じなければ調停は打ち切られます。その場合は労働審判や訴訟へ進むことになり、事業主にとってより重い手続に移行します。
25条2項が24条2項を準用し、申請を理由とする解雇その他の不利益取扱いを禁じています。報復は事業主側の新たな違法行為となります。
第23条に規定する紛争、すなわち均衡待遇(8条)・均等待遇(9条)など雇用管理の改善等に関する事項をめぐる、労働者と事業主の間の個別紛争です。
申請自体に固有の期限はありません。ただし背後の損害賠償請求権は時効(民法724条・166条)にかかるため、待遇差に気付いた段階での早期申請が有利です。
使えません。25条は直接雇用の短時間・有期雇用労働者が対象です。派遣労働者は労働者派遣法の調停ルート(同法47条の7等)によります。
調停案に法的強制力はなく、受諾は双方の任意です。ただ紛争調整委員会という公的な専門家集団が間に入り、待遇差が不合理かどうかの判断を示すこと自体に重みがあります(第25条1項)。業界裏話ヒント:ここで「不合理」の心証が出れば、その後の労働審判や訴訟で和解を引き出す材料になる。無料で事前に争点と勝ち筋を確かめられる、いわば本番前の偵察戦だと弁護士は見ている
それを理由とする解雇その他の不利益取扱いは、第25条第2項が準用する第24条第2項で明確に禁止されています。報復すれば会社側が新たな違法を犯すことになります。業界裏話ヒント:実務では「調停申請との因果関係」の立証が壁になる。申請の前後で会社の態度や評価、契約更新の打診がどう変わったかを時系列でスクショ・メモしておくと、後で報復だと立証しやすくなる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の性格 | 第25条:紛争調整委員会による調停(第三者が調停案を提示) | — |
| 開始の要件 | 当事者の双方又は一方からの調停申請+局長が必要と認めること | — |
| 関与する主体 | 紛争調整委員会(個別労働関係紛争解決促進法6条1項) | — |
| 不利益取扱いの禁止 | 第2項が第24条第2項を準用(申請を理由とする解雇等を禁止) | — |
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