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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第173条の6(保険株式会社の分割の認可)

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  1. 保険株式会社の分割は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
  2. 2.内閣総理大臣は、前項の認可の申請があったときは、次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
  3. 一当該分割が、保険契約者等の保護に照らして、適当なものであること。
  4. 二保険会社による認可の申請にあっては、当該分割が、保険会社相互の適正な競争関係を阻害するおそれのないものであること。
  5. 三当該認可の申請をした保険株式会社が、分割後に、その業務を的確、公正かつ効率的に遂行する見込みが確実であること。
  6. 3.内閣総理大臣は、第一項の認可の申請が保険会社の保険契約を承継させる分割に係るものであるときは、当該保険契約を承継する会社が保険会社でなければ、同項の認可をしてはならない。

この条文の基本情報

保険株式会社の分割の認可とは何ですか?

定義保険株式会社の分割の認可とは、保険業法第173条の6に定められた規定で、「保険株式会社の分割は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第173条の6(保険株式会社の分割の認可)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第173条の6の条文原文は「保険株式会社の分割は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。」で始まります。
  3. 保険業法第173条の6は第三節に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第173条の6の前の条は保険業法第173条の5です。
  7. 保険業法第173条の6の次の条は保険業法第173条の7です。
  8. 保険業法第173条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第173条の6
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第173条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/173_6

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法173条の6は、保険株式会社の分割は内閣総理大臣の認可を受けなければ効力を生じないと定める。保険契約を承継させる分割では、承継会社が保険会社でなければ認可されない。

Q · 保険会社を会社分割するとき、株主総会の決議だけで分割できるんですか?

できません。認可がなければ分割は効力を生じません

保険業法173条の6第1項により、保険株式会社の分割は内閣総理大臣(権限は金融庁長官に委任され、実務上は金融庁が審査)の認可を受けなければ効力を生じません。株主総会の特別決議も債権者保護手続も登記も済ませていても、認可がなければ権利義務は移転しない状態になります。審査は同条第2項の三基準(保険契約者等の保護、競争関係、分割後の業務遂行の確実性)で行われ、保険契約を承継させる分割では承継会社が保険会社でなければ認可できません(同条第3項)。

解説

会社法だけを読んでいると、会社分割は株主総会の特別決議と債権者保護手続、そして登記で完結する手続に見える。保険株式会社では、そこにもう一枚の扉が立っている。内閣総理大臣(実務上は委任を受けた金融庁が審査する)の認可を得なければ、分割は「その効力を生じない」。後から無効にされるのではなく、そもそも効力が発生しない。契約書も決議も登記も整っているのに、権利義務は一ミリも動いていないという状態が生まれる。しかも審査基準は条文に三つ書き出されている。保険契約者等の保護に照らして適当か、保険会社相互の適正な競争関係を阻害するおそれがないか、分割後も業務を的確・公正かつ効率的に遂行する見込みが確実か。三つ目の「確実であること」という文言に目を留めてほしい。「見込みがあること」ではない。そして第3項が最後の逃げ道を塞ぐ。保険契約を承継させる分割なら、承継先が保険会社でない限り認可は出せない。保険事業の再編スキームを描くとき、この一条が最初に効いてくる設計制約になる。

法的な位置づけ

保険業法173条の6は、保険株式会社の分割に係る内閣総理大臣の認可を定める規定であり、認可を効力発生要件とする。認可申請は、契約者等の保護への適合性、競争関係を阻害するおそれのないこと、分割後の業務を的確・公正かつ効率的に遂行する見込みが確実であることの三基準で審査される。保険契約を承継させる分割では、承継会社が保険会社であることを要する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.承継会社が保険会社かを最初に確定する スキーム図を描く前に、保険契約を承継させる分割かどうか、承継会社が保険業免許を持つ保険会社かどうかを確認する。免許のない SPC が受け皿なら第3項により認可は出ないため、免許取得を先行させるか、スキーム自体を組み替える
  2. 2.契約者保護の説明資料を数値と体制で用意する 第2項第1号の「保険契約者等の保護に照らして適当」を、責任準備金の引継ぎ、支払余力(ソルベンシー)、募集体制・支払管理体制の継続という数値と体制で説明できる資料に落とす。定性的な方針文だけでは審査の土俵に乗らない
  3. 3.競争審査を独占禁止法の届出と論点を揃えて準備する 第2項第2号の競争関係の審査と、独占禁止法15条の2の事前届出で、市場画定・シェア・参入障壁の説明が食い違わないよう一本化する。二つの当局に別々の説明をすると、どちらの審査も長期化する
  4. 4.業務遂行の「確実性」を要員・システム・再保険まで資料化する 第2項第3号は「見込みがあること」ではなく「見込みが確実であること」を要求する。分割後の要員配置、基幹システムの移行計画と検証結果、再保険の手当てまで具体的に示し、当局への事前相談で論点を先に引き出す
  5. 5.認可を停止条件として工程表と契約書を引き直す 分割契約・分割計画に認可取得を停止条件として明記し、効力発生日は認可日から確定する変動条項とする。債権者異議手続の公告期間(1か月以上)と登記の整合も認可起点で逆算し、効力発生日の対外公表は認可の見通しが立ってから行う

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法173条の6とは何ですか?

保険株式会社の会社分割に内閣総理大臣の認可を要求し、認可がなければ分割の効力そのものが発生しないと定める規定です。審査基準と承継会社の資格要件も同条に置かれています。

Q2保険会社の会社分割に認可は必要ですか?

必要です。保険株式会社の分割は内閣総理大臣の認可を受けなければ効力を生じません(173条の6第1項)。会社法上の手続を完了していても、認可がなければ権利義務は移転しません。

Q3分割の認可の審査基準は何ですか?

三つあります。保険契約者等の保護に照らして適当であること、保険会社相互の適正な競争関係を阻害するおそれがないこと、分割後に業務を的確・公正かつ効率的に遂行する見込みが確実であることです。

Q4分割の認可はどこに申請するのですか?

条文上は内閣総理大臣に対する申請ですが、権限は金融庁長官に委任されており、実務上は金融庁が審査します。申請書の作成前段階での当局への事前相談が通例です。

Q5認可が下りなかった場合、分割契約はどうなりますか?

分割の効力が発生しないため、分割契約や分割計画で予定した権利義務の承継は生じません。効力発生日を固定した契約書は再合意が必要になるため、認可を停止条件とする設計が実務的です。

Q6保険会社の分割に独占禁止法の届出も必要ですか?

要件を満たせば独占禁止法15条の2の事前届出が別途必要です。保険業法173条の6第2項第2号の競争審査とは別ルートで、当事会社は金融庁と公正取引委員会の双方を同時に相手にします。

Q7分割の認可申請から処分までどのくらいかかりますか?

本条自体に期限の定めはありません。行政手続法6条に基づき当局が標準処理期間を公表しているため、最新の公表値と事前相談の期間を合わせて逆算してください(最新の公表内容をご確認ください)。

Q8分割の効力発生日はいつに設定すべきですか?

認可日から確定する変動条項とするのが安全です。認可が読めない段階で効力発生日を固定・対外公表すると、認可が遅れた場合に全当事者の再合意と撤回リリースが必要になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1認可を取らないまま分割の登記をしてしまったら、どうなるんですか?

登記は効力を作りません。173条の6第1項が「認可を受けなければ、その効力を生じない」と定める以上、登記簿の記載があっても権利義務は移転していないことになります。承継したはずの保険契約について支払義務者が誰かという紛争に直結します。実務のポイント:この種の案件で専門家が最初に見るのは登記簿ではなく認可書の写しです。再編履歴を追うときは、登記の日付より認可の日付を先に照合する

Q2保険契約を、保険会社じゃない会社に移すことは本当に一切できないんですか?

分割による承継については第3項が正面から塞いでいます。承継会社が保険会社でなければ認可してはならない、と当局の側を縛る書き方です。保険契約の包括移転(135条以下、認可は139条)も移転先は保険会社であることが前提で、抜け道にはなりません。実務のポイント:実務では受け皿会社に先に保険業免許(3条)を取らせ、免許審査と分割認可の時系列を組む。免許審査の期間を工程に入れていない案件は必ずここで遅れる

Q3うちは相互会社なんですが、同じルールが適用されますか?

本条は「保険株式会社の分割」の規定です。相互会社は会社法上の株式会社ではないため会社分割の分割会社となることは想定されておらず、再編は株式会社への組織変更、合併(167条)、保険契約の包括移転(135条以下)の枠組みで検討することになります。実務のポイント:相互会社案件では株式会社化を挟むかどうかが最初の分岐点で、ここを取り違えると法務の検討が丸ごと使えなくなる

間違えやすい点 AI による整理

  • 認可が必要なことは担当者の多くが知っている。見落とされているのはその効果の重さで、条文は「認可なし=罰則」ではなく「認可なし=効力を生じない」と書いている。過料を払って追認できる話ではなく、移転したはずの保険契約も資産も従業員の労働契約も、まとめて動いていないことになる
  • 「どうすれば認可が下りるか」という問いから入る案件は、多くの場合そこですでにずれている。先に確認すべきは承継先が保険会社かどうかで、第3項に該当すれば三つの審査基準を議論する土俵にすら上がれない。問いの順番が一段上にある
  • 経営側から見れば分割は資本効率とガバナンスの最適化だが、当局側から見れば数十年先まで続く保険金支払債務の担い手が入れ替わる事象である。この視点の落差を埋めない申請資料は、内容の巧拙以前に審査の入口で止まる
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる行為保険業法173条の6:保険株式会社の分割保険業法167条:保険会社の合併
保険業法135条・139条:保険契約の包括移転
認可の位置づけ認可を受けなければ分割の効力を生じない(効力要件)認可を受けなければ合併の効力を生じない(効力要件)
認可を受けなければ包括移転の効力を生じない(効力要件)
承継先の資格保険契約を承継させる分割では承継会社は保険会社に限られる(第3項)合併当事者は保険会社であることが前提
移転先は保険会社であることが前提
使いどころ事業部門ごと切り出す再編(会社法の分割スキームに上乗せ規制)法人格ごと統合する再編
会社の枠を変えずに契約群だけを移す再編

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
金融機構合併法・保險法(金融監督管理委員会の許可)

台湾も保険業の合併・営業譲渡等を監督機関の許可事項とし、会社法・企業併購法の一般手続に監督法の許可を上乗せする構造を採る。個別条文の適用範囲は最新条文の確認が必要

韓国
보험업법(保険業法)上の合併・保険契約移転等の認可

韓国も保険会社の合併・保険契約の移転等を金融委員会の認可事項とし、契約者保護を審査の中心に置く。分割の扱いは条文の最新版確認が必要

ドイツ
VAG § 166 ff.(Bestandsübertragung / Umwandlung)

ドイツも保険契約群の移転および保険会社の組織変更を BaFin の Genehmigung にかからしめ、契約者の利益保護を審査基準とする点で構造が近い

アメリカ
州保険法(NAIC モデル法に基づく州保険庁の事前承認)

米国は連邦法ではなく州法レベルで規律し、保険会社の組織再編や契約の引受移転に州保険庁の事前承認を要する。州ごとに基準と手続が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 保険会社の経営企画にいるあなたが、ある部門を切り出す新設分割の日程表を引いた。効力発生日は4月1日、逆算した登記申請は3月31日。だが認可申請から処分までの標準処理期間も、その前段の当局事前相談も工程に入っていない。効力発生日を先に対外公表してしまえば、認可が下りない限り撤回のリリースを打つのはあなたの部署だ
  • もし認可を取らないまま分割の登記が受理されてしまったら、どうなる? 登記は公示にすぎず、効力を作り出す力はない。承継会社が受け取ったつもりの保険契約は法律上まだ元の会社にあり、その間に発生した保険金請求について、誰が支払義務者かという根本的な紛争が立ち上がる
  • 投資ファンドが保険会社の一部門を買いたいと持ちかけてきた。受け皿は保険業免許を持たない SPC。第3項で、その分割に認可は出ない。スキーム図の一マスが法律で塗り潰されている
  • あなたが契約している生命保険会社が分社化を発表した。自分の30年払い込む契約がどちらの会社に行くのか分からず、通知書を封筒のまま置いている。だが第2項第1号と第3項があなたの後ろに立っている。承継先は必ず保険会社であり、契約者保護に照らして適当でなければ認可自体が下りない
  • 同業他社の大型分割が公表され、あなたの会社の市場シェアが揺らぐ。競争関係を阻害するおそれの審査(第2項第2号)は保険業法の中にあり、独占禁止法15条の2の届出とは別の関門。当事会社は二つの当局を同時に相手にすることになる

取るべき行動

被害を受けた側:契約者・取引先の側に立つなら、まず公告と個別通知で承継先の商号と保険業免許の有無を確認する。承継先は保険会社でなければならない(第3項)。次に責任準備金の引継ぎと支払能力についての説明を書面で求め、納得できなければ金融庁の相談窓口に照会する。公表時点ではまだ認可が下りていない場合が多く、日程は動きうる前提で見ること

訴えられた側:申請側なら順序を逆から組む。①承継先が保険会社か、免許取得が間に合うかを最初に確定する ②契約者保護の説明を責任準備金・支払余力・募集体制の継続という数値と体制で用意する ③競争阻害のおそれは独占禁止法15条の2の届出と論点を揃えて一貫させる ④分割後の業務遂行は「確実」が要求水準なので、要員・システム・再保険の手当てまで資料化する。効力発生日は先に決めず、認可後に確定させる

時効(請求できる期限):本条自体に申請期限や時効の定めはない。ただし認可がない限り分割の効力が発生しないため、会社法上の効力発生日、債権者異議手続の公告期間(1か月以上)、登記との整合が実質的な締切として働く。認可申請から処分までの標準処理期間は行政手続法6条に基づき当局が公表しているので、その最新値から逆算すること(最新の公表内容をご確認ください)

学説

条文文言に基づく一般的理解:第1項の「その効力を生じない」という文言から、認可は分割の効力発生要件と解される。認可を欠く分割は、会社法上の手続や登記が完了していても権利義務の承継を生じず、事後の追認で治癒する性質のものではない。

改正沿革 AI による整理

  • 平成12年(2000年)前後 商法改正による会社分割制度の創設に伴い、保険株式会社の分割に関する一連の規定(本条を含む)が整備されたと解されるが、新設年次および「新設」と「改正」の別、その後の会社法制定に伴う整備の内容は人的検証が必要

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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