受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

介護保険法 第115条の27(報告等)

クイックジャンプ
  1. 市町村長は、必要があると認めるときは、指定介護予防支援事業者若しくは指定介護予防支援事業者であった者若しくは当該指定に係る事業所の従業者であった者(以下この項において「指定介護予防支援事業者であった者等」という。)に対し、報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、指定介護予防支援事業者若しくは当該指定に係る事業所の従業者若しくは指定介護予防支援事業者であった者等に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該指定介護予防支援事業者の当該指定に係る事業所、事務所その他指定介護予防支援の事業に関係のある場所に立ち入り、その帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
  2. 2.第二十四条第三項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第四項の規定は前項の規定による権限について準用する。

この条文の基本情報

報告等とは何ですか?

定義報告等とは、介護保険法第115条の27に定められた規定で、「市町村長は、必要があると認めるときは、指定介護予防支援事業者若しくは指定介護予防支援事業者であった者若しくは当該指定に係る事業所の従業者であった者(以下この項に…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 介護保険法第115条の27(報告等)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
  2. 介護保険法第115条の27の条文原文は「市町村長は、必要があると認めるときは、指定介護予防支援事業者若しくは指定介護予防支援事業者であった者若しくは当該指定に係る事業所の従業者であった者(以下この項に…」で始まります。
  3. 介護保険法第115条の27は第八節 指定介護予防支援事業者に置かれています。
  4. 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
  5. 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 介護保険法第115条の27の前の条は介護保険法第115条の26です。
  7. 介護保険法第115条の27の次の条は介護保険法第115条の28です。
  8. 介護保険法第115条の27には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の27
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123
  • 本サイト収録介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の27(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/115_27

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点介護保険法115条の29は、市町村長が指定介護予防支援事業者や元事業者・元従業者に報告・帳簿提出・出頭を命じ、事業所へ立入検査できると定める。犯罪捜査目的での利用は禁止される。

Q · 市役所から介護予防支援の帳簿を出せと言われたら、応じないといけないの?

原則応じる義務あり。ただし犯罪捜査目的は不可

介護保険法115条の29により、市町村長は必要と認めるとき、指定介護予防支援事業者に報告や帳簿書類の提出・提示を命じ、職員に立入検査をさせることができます。対象は廃業した元事業者や退職した元従業者にも及びます。検査職員は身分証明書を携帯し、求められれば提示しなければなりません(24条3項準用)。また、この権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないとされています(24条4項準用)。

解説

介護予防支援事業所、つまり要支援認定を受けた高齢者のケアプランを作る地域包括支援センターなどに、市町村長が「帳簿を出せ」「職員を出頭させろ」「今から事業所に入る」と言える権限。それが115条の29である。あなたが知っておくべきは三点。第一に、これは「指定介護予防支援事業者であった者」、つまり廃業した後の元事業者、退職した元従業者にも及ぶ。事業を畳めば逃げ切れるという発想は、この条文の前で崩れる。第二に、質問の対象は「関係者」であり、事業者本人に限らない。利用者、家族、他職種も含まれうる。第三に、2項が準用する24条3項は、身分証明書の携帯と提示請求への応答義務を定めている。立入検査に来た職員に対して「身分証を見せてください」と言う権利が、法律上あなたの側にある。そして24条4項の準用により、この権限は「犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」。行政調査と刑事捜査は別物であり、この一行が防御線になる。

法的な位置づけ

介護保険法115条の29は、指定介護予防支援事業者に対する市町村長の報告徴収・立入検査権限を定める規定である。現在および過去の事業者、事業所の元従業者を対象に、報告、帳簿書類の提出・提示、出頭、関係者への質問、事業所等への立入検査を認める。検査職員の身分証携帯義務と、犯罪捜査への転用禁止が準用される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知書の根拠条文と範囲を確認する 市町村からの通知を受け取ったら、根拠条文(115条の29か、別の条文か)、対象期間、求められている書類の範囲、回答期限を最初に確認し、不明点は担当課に文書で問い合わせる
  2. 2.書類の所在確認と自主点検を行う 介護予防サービス計画書、支援経過記録、サービス担当者会議の記録、請求関連書類の所在を確認する。不備が見つかった場合は改善内容を記録し、自主点検結果としてまとめる
  3. 3.検査当日は身分証確認と記録を行う 検査の冒頭で職員に身分証明書の提示を求める(24条3項準用)。質問と回答は事業所側でも記録し、即答できない事項は「確認して後日回答する」と伝え、推測で答えない
  4. 4.指摘事項に改善計画書で対応する 検査後に指摘を受けた場合は、隠さずに改善計画書を速やかに提出する。処分の可能性が見えた段階で、介護保険分野に明るい弁護士に相談する

よくある質問 AI による整理

Q1介護保険法115条の29とは何ですか?

市町村長が指定介護予防支援事業者に報告や帳簿書類の提出を命じ、事業所に立入検査できると定めた規定です。元事業者や元職員も対象に含まれます。

Q2介護予防支援事業所の立入検査は予告なしでもできる?

条文上、事前予告は要件とされていません。実務では事前通知のうえ実施されることが多いものの、不正の疑いが強い場合などは予告なしで行われることもあります。

Q3報告命令の回答期限はいつまで?

法律に一律の期限はなく、市町村が通知書で個別に指定します。期限内の対応が難しい場合は、理由を添えて早めに延長を相談するのが実務的です。

Q4退職した元職員も市町村の出頭要請に応じる必要がある?

条文は「事業所の従業者であった者」を対象に明記しているため、退職後も出頭要請や報告命令の対象になり得ます。

Q5立入検査の職員に身分証の提示を求めてもいい?

求められます。本条2項が準用する24条3項により、検査職員は身分証明書を携帯し、関係者から請求があれば提示しなければなりません。

Q6地域包括支援センターも検査の対象になる?

指定介護予防支援事業者として指定を受けている地域包括支援センターは、本条の報告徴収・立入検査の対象となります。

Q7立入検査の結果、どんな処分がある?

本条は調査権限の規定です。処分には別の根拠条文による勧告・命令や指定取消し等の手続が必要で、不利益処分の前には弁明や聴聞の機会が保障されます。

Q8行政の検査で話した内容は刑事事件に使われる?

24条4項の準用により、本条の権限を犯罪捜査のために認められたものと解釈してはなりません。ただし、検査で判明した事実が告発の端緒になる可能性までは否定されていません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1立入検査って、断ったらどうなるんですか?

正当な理由なく拒否・妨害・忌避すると過料の対象となり(介護保険法115条の45の3等の罰則規定を含む関連条文)、それ以上に指定取消事由としての評価が重い。拒否した事実そのものが後の処分判断で不利に働く。実務のポイント:実務では「拒否」より「当日は担当者不在で書類の所在が不明」という形の事実上の遅延が問題視される。検査通知が来た時点で、書類の所在と担当者の出勤を整えておくこと自体が防御になる

Q2検査で聞かれたことに答えたら、それが警察に回ることはありますか?

本条2項が準用する24条4項は、この権限を犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと定めている。つまり検査権限を刑事捜査の代替として使うことは許されない。ただし検査で判明した事実が別途告発の端緒になる可能性まで否定されるわけではない。実務のポイント:詐欺や業務上横領が疑われる規模になると、行政と警察が並行して動くことがある。その段階では行政調査への対応と刑事弁護の方針を一体で設計する必要があり、弁護士への相談時期を遅らせないこと

Q3もう辞めた職員のことを聞かれました。本人に連絡する義務はありますか?

事業者に元職員へ連絡する法的義務はない。市町村は条文上、元従業者本人に直接出頭を求めることができる。ただし元職員の記録に関する説明責任は事業者側に残るため、引継ぎ記録や当時の管理体制の資料を整えておく必要がある。実務のポイント:退職者が在職中の不適切処理を市に申告して検査が始まる事案は珍しくない。退職時の引継ぎを文書で残しておくことが、数年後の自分を守る

間違えやすい点 AI による整理

  • 立入検査を受ければ即座に指定取消しや処分につながると身構える人が多いが、本条は情報収集の段階を定めたにすぎない。処分に進むには別に根拠条文(115条の30以下の勧告・命令、指定取消し)と手続が必要で、不利益処分には行政手続法上の弁明の機会または聴聞が保障される。検査=処分確定という前提そのものが誤っている
  • 「立入検査には協力義務があるから、聞かれたことは全部答えるしかない」と理解している事業者は多い。しかし本条2項が準用する24条4項により、この権限は犯罪捜査のために用いてはならない。行政調査で話した内容が刑事事件に流用される構造を、法は明示的に否定している。ここを知らないまま、必要以上に踏み込んだ供述をしてしまう事業者は少なくない
  • 事業を廃止すれば検査の対象から外れると考えがちだが、条文は「指定介護予防支援事業者であった者」を正面から対象に加えている。むしろ廃業は、書類保存義務の履行状況という新たな論点を生む。逃げる方向に出口はない
  • 利用者や家族から見ると、この条文は行政と事業者の間の話に見える。だが法律から見れば、市町村に検査権があるということは、利用者の苦情が行政を動かす入口になるということだ。この落差を知らない利用者は、事業所に直接クレームを言い続けて消耗する
比較の観点この条文ほかの条文
規定の役割115条の29:指定介護予防支援事業者への報告徴収・立入検査(調査段階)24条:介護給付等に関する報告・検査(身分証携帯・犯罪捜査転用禁止の準用元)
115条の30:検査結果を受けた勧告・命令(処分段階への接続)
権限の主体市町村長厚生労働大臣または都道府県知事
市町村長
事業者への影響情報提供・受検の義務(それ自体は処分ではない)サービス提供者等への報告・提示の義務
改善の勧告、従わない場合の命令・公表等

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
長期照顧服務法

台湾では主管機関が長照機構に資料提出を求め、検査できる仕組みがある。ただし日本のような社会保険方式ではなく、税財源の長照制度が中心となる

韓国
노인장기요양보험법 제61조

韓国の老人長期療養保険でも、長期療養機関への資料提出命令と検査の規定があり、日本と同じく社会保険方式で給付の適正化を図っている

ドイツ
SGB XI § 114

ドイツの介護保険ではメディカルサービス等による質の審査が制度化されており、給付の適正よりもケアの質の審査に重心がある

アメリカ
42 U.S.C. § 1395i-3(g)

米国では Medicare・Medicaid の認定施設に州の調査機関が定期的なサーベイを行い、結果は公開される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 地域包括支援センターに市町村の担当者が予告なく現れ、介護予防サービス計画書と支援経過記録の提出を求めてきた。あなたは主任ケアマネジャー。慌てて全部出す前に確認すべきは、どの条文に基づく検査か、担当職員の身分証、そして検査の目的が報酬返還なのか指定取消しなのかである
  • 委託を受けて介護予防支援を行っている居宅介護支援事業所の管理者。三年前に退職した元職員の記録に不備が見つかり、市から「当時の担当者に出頭を求めたい」と連絡が来た。退職者に出頭義務は及ぶのか。条文は「事業所の従業者であった者」を明記しており、及ぶ
  • もし、利用者の家族から市に「ケアプランが本人の希望と違う」と苦情が入ったとしたら? 市はまず報告命令で書類を求め、それで不十分なら立入検査に切り替える。書類の整合性が取れているかどうかが、検査の深度を決める分岐点になる
  • 廃業した介護予防支援事業所の元代表。事業は畳んだので関係ないと思っていたところ、市から帳簿書類の提出命令が届いた。あと14日で回答期限。廃業時に書類を処分していたら、その事実自体が不利な材料になる

取るべき行動

被害を受けた側:利用者・家族の側なら、1. ケアプラン、サービス担当者会議の記録、支援経過記録の写しを事業所に請求(開示を渋られた事実も記録する) 2. 市町村の介護保険担当課に文書で申し出る。口頭ではなく書面にすると、行政側が記録として残さざるを得ない3. 並行して地域包括支援センターの運営協議会、または国民健康保険団体連合会の苦情処理窓口へ。複数の回路を同時に開けておく4. 改善されない場合は担当ケアマネジャーの変更、事業所の変更を要求する

訴えられた側:事業者側なら、1. 検査通知を受けたら根拠条文、検査の範囲、対象期間を文書で確認2. 当日は身分証明書の提示を求め、質問と回答を自分の側でも記録する3. その場で即答できない事項は「確認して後日回答する」と述べる。推測での回答が後に虚偽報告と評価されるリスクを避ける4. 不備が見つかった場合は隠さず、改善計画書を速やかに提出。指定取消しに至る事案の多くは、不備そのものより隠蔽と虚偽報告が決定打になっている5. 処分の可能性が見えた段階で介護保険分野に明るい弁護士へ相談

時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。報告命令の回答期限は市町村が個別に指定するため通知書の記載に従う。検査結果に基づく不利益処分(指定取消し等)に不服がある場合は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、または6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)。報酬返還請求の根拠となる記録の保存義務は原則2年だが、自治体の条例で5年とする例もあり所在地の規定を確認すること(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:行政調査は行政目的に必要な限度でのみ許され、比例原則に服する。本条の「必要があると認めるとき」は無限定な裁量ではなく、給付適正化という目的との関連性が求められると解される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成17年(2005年) 新設:介護保険法改正(平成18年4月施行)で予防重視型システムへ転換し、介護予防支援と地域包括支援センターが創設された。これに合わせて、指定介護予防支援事業者に対する市町村長の報告徴収・立入検査の規定が整備された

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

介護保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第八節 指定介護予防支援事業者

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›