介護保険法 第115条の29(指定の取消し等)
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- 市町村長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定介護予防支援事業者に係る第五十八条第一項の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。
- 一指定介護予防支援事業者が、第百十五条の二十二第二項第三号の二から第四号の二まで、第八号(同項第四号の三に該当する者のあるものであるときを除く。)又は第九号(同項第四号の三に該当する者であるときを除く。)のいずれかに該当するに至ったとき。
- 二指定介護予防支援事業者が、当該指定に係る事業所の従業者の知識若しくは技能又は人員について、第百十五条の二十四第一項の市町村の条例で定める基準又は同項の市町村の条例で定める員数を満たすことができなくなったとき。
- 三指定介護予防支援事業者が、第百十五条の二十四第二項に規定する指定介護予防支援に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準又は指定介護予防支援の事業の運営に関する基準に従って適正な指定介護予防支援の事業の運営をすることができなくなったとき。
- 四指定介護予防支援事業者が、第百十五条の二十四第六項に規定する義務に違反したと認められるとき。
- 五介護予防サービス計画費の請求に関し不正があったとき。
- 六指定介護予防支援事業者が、第百十五条の二十七第一項の規定により報告又は帳簿書類の提出若しくは提示を命ぜられてこれに従わず、又は虚偽の報告をしたとき。
- 七指定介護予防支援事業者又は当該指定に係る事業所の従業者が、第百十五条の二十七第一項の規定により出頭を求められてこれに応ぜず、同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。ただし、当該指定に係る事業所の従業者がその行為をした場合において、その行為を防止するため、当該指定介護予防支援事業者が相当の注意及び監督を尽くしたときを除く。
- 八指定介護予防支援事業者が、不正の手段により第五十八条第一項の指定を受けたとき。
- 九前各号に掲げる場合のほか、指定介護予防支援事業者が、この法律その他国民の保健医療若しくは福祉に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
- 十前各号に掲げる場合のほか、指定介護予防支援事業者が、居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
- 十一指定介護予防支援事業者の役員等のうちに、指定の取消し又は指定の全部若しくは一部の効力の停止をしようとするとき前五年以内に居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をした者があるとき。
この条文の基本情報
指定の取消し等とは何ですか?
定義指定の取消し等とは、介護保険法第115条の29に定められた規定で、「市町村長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定介護予防支援事業者に係る第五十八条第一項の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第115条の29(指定の取消し等)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第115条の29の条文原文は「市町村長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定介護予防支援事業者に係る第五十八条第一項の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは…」で始まります。
- 介護保険法第115条の29は第八節 指定介護予防支援事業者に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第115条の29の前の条は介護保険法第115条の28です。
- 介護保険法第115条の29の次の条は介護保険法第115条の30です。
- 介護保険法第115条の29には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の29 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の29(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/115_29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法115条の31は、指定介護予防支援事業者が人員基準割れや不正請求など11の事由に該当するとき、市町村長が指定の取消し又は期間を定めた効力停止をできると定める。
Q · 介護予防支援事業所は、どんなときに指定を取り消されるの?
11の事由があり、取消か期間付きの効力停止かは市町村長が選ぶ
介護保険法115条の31は、欠格事由への該当、人員基準割れ、運営基準違反、介護予防サービス計画費の不正請求、報告・帳簿提出命令への不服従、出頭・検査の拒否や虚偽答弁、不正手段による指定取得、保健医療福祉法令違反、役員の過去5年以内の不正行為など11の事由を定めます。条文は「することができる」と規定しており、市町村長は取消のほか期間を定めた全部または一部の効力停止も選べます。
解説
介護予防支援事業所の指定は、市町村長の一筆で消える。しかも「不正請求をした」といった分かりやすい違反だけが理由ではない。本条が並べる11の取消事由を読むと、人員基準を満たせなくなった(第二号)、運営基準に従った適正な運営ができなくなった(第三号)、監査で求められた出頭に応じない・虚偽の答弁をした(第七号)、そして最後の第十一号では、役員が過去五年以内に居宅サービス等に関し著しく不当な行為をしていたというだけで、事業所そのものが取消の射程に入る。あなたが地域包括支援センターや指定介護予防支援事業所の管理者なら、押さえるべきは二点。ひとつ、取消は「全部」だけでなく「期間を定めた効力の一部停止」という中間の処分が用意されていること。ふたつ、第七号には但書があり、従業者が勝手にやった検査忌避でも、事業者が相当の注意及び監督を尽くしていれば事業者は免れる。この但書の有無が、監査対応での主張の組み立てを根本から変える。
法的な位置づけ
介護保険法第115条の31は、指定介護予防支援事業者に対する指定の取消し等を定める規定である。市町村長は、欠格事由該当、人員・運営基準違反、介護予防サービス計画費の不正請求、報告・検査への不服従、不正手段による指定取得、法令違反、役員の過去5年以内の不正行為等に該当する場合、指定の取消し又は期間を定めた全部・一部の効力停止を行うことができる。
よくある質問 AI による整理
Q1介護予防支援の指定取消とは?
市町村長が、指定介護予防支援事業者の指定を失わせる行政処分です。介護保険法115条の31が根拠で、11の取消事由が列挙されています。
Q2介護予防支援の指定取消の理由は何がありますか?
欠格事由該当、人員基準割れ、運営基準違反、計画費の不正請求、監査拒否・虚偽答弁、不正手段による指定、法令違反、役員の過去の不正行為などです。
Q3介護事業所の効力停止とは何ですか?
期間を定めて指定の全部または一部の効力を止める処分です。取消より軽い中間処分で、新規利用者の受入停止などの形をとることがあります。
Q4介護予防支援の指定取消を決めるのは誰?
市町村長です。指定介護予防支援事業者の指定権者が市町村長であるため、取消・効力停止の権限も市町村長にあります。
Q5介護の監査で帳簿の提出を断ったら違法?
115条の27第1項に基づく命令に従わない場合、本条第6号の取消事由になります。検査の拒否・妨害・忌避は第7号の取消事由です。
Q6指定取消の前に聴聞はありますか?
あります。指定取消は不利益処分であり、行政手続法13条により聴聞手続が必要です。効力停止は原則として弁明の機会の付与となります。
Q7指定取消処分はいつまで争える?
審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内が原則です(行政不服審査法18条、行政事件訴訟法14条)。
Q8役員の過去の不正で事業所の指定が取り消される?
第11号により、役員等に取消・停止しようとする時点の前5年以内に居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をした者がいれば取消事由となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1職員が一人辞めて基準の人数を割ったら、すぐ指定取消になるんですか?
即取消にはなりません。第二号は取消「事由」であり、市町村長は取消と一部効力停止のいずれかを選べる裁量を持ちます。実務では先に第百十五条の二十九の勧告・命令段階を経ることが多い。実務のポイント:員数割れは自主的に市町村へ報告して是正計画を出すと、勧告どまりで収まるケースが大半です。発覚を待つと「知りながら放置」と評価され、処分量定が一段重くなる。報告が遅れるほど不利になる構造を、多くの管理者は知らない
Q2監査に来た職員の質問に、現場の職員がうっかり間違った答えをしたらアウトですか?
第七号は「虚偽の答弁」を取消事由としますが、虚偽とは認識のある偽りを指し、単純な記憶違いとは区別されます。加えて但書があり、従業者の行為について事業者が相当の注意及び監督を尽くしていれば事業者は免れます。実務のポイント:この但書を使えるかは、監査対応マニュアルと研修記録が事前に存在するかで決まります。処分後に作った書類は通用しない。平時の一冊のファイルが、有事に事業者と個人の責任を切り分ける
Q3指定を取り消されたら、もうこの業界で事業はできないんですか?
同一法人の同一事業について、原則として五年間は再指定を受けられません(第百十五条の二十二第二項の欠格事由)。さらに第十一号により、その役員が在籍する他の事業所まで取消事由を抱えることになります。実務のポイント:取消処分は当該事業所だけで終わりません。役員を共有する系列事業所に連鎖するため、処分が見えた時点で系列全体の役員構成を点検するのが実務の初動です(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「指定取消は不正請求をしたときの話だ」と考えている管理者が多い。実際の取消事由11号のうち、金銭の不正に直接関わるのは第五号(介護予防サービス計画費の請求に関する不正)と第九号(不正の手段による指定取得)のみ。残りは人員基準割れ、運営基準違反、監査非協力、他法令違反、役員の過去の行為である。取消の入口は、あなたが見張っている入口より圧倒的に多い
- 取消事由に該当すれば即座に指定が消えると思われているが、条文は「取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる」と書く。「できる」であって「しなければならない」ではない。市町村長には裁量があり、その裁量を動かすのが聴聞での主張と是正実績である。条文の助動詞一つが、あなたの防御の余地そのものだ
- あなたから見れば「人手が足りず一時的に基準を割っただけ」だが、法律から見れば第二号の取消事由が既に成立している状態である。この落差が危険なのは、時間が経つほど「知りながら放置した」という悪質性の評価に転化する点だ。同じ員数割れでも、自主報告した事業所と発覚まで黙っていた事業所では、処分量定が段違いになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 115条の31:指定の取消し・効力停止(最終的な処分) | 115条の29:勧告・命令・公表(段階的な是正措置) 115条の22:指定の欠格事由(指定の入口の審査) |
| 適用される時点 | 指定後、取消事由に該当したとき | 指定後、基準違反等が認められたとき 指定申請時(指定後の該当は本条第1号に接続) |
| 効果 | 指定の消滅、または期間付きの全部・一部効力停止 | 期限を定めた改善の勧告、従わなければ命令・公表 該当すれば市町村長は指定をしてはならない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は長照機構の設立許可制をとり、違反時の過料と許可廃止を組み合わせる。日本のような保険者(市町村)による指定取消とは制度設計が異なる
韓国の老人長期療養保険は日本を参照して設計され、不正請求や基準違反による長期療養機関の指定取消・業務停止の規定を持つ
ドイツは行政処分ではなく介護金庫と事業者の供給契約(Versorgungsvertrag)の解約という契約的構成をとる点が日本と対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ケアマネジャーが一名退職し、次の採用が決まらないまま二か月が過ぎた。利用者への支援は回しているつもりでも、市町村条例で定める員数を割った時点で第二号の取消事由に該当している。市町村から改善勧告(第百十五条の二十九)が来る前に、自主的に報告して是正計画を示せるかどうかで、処分の重さが変わる
- 市の職員が突然事業所に来て、帳簿の提示を求めた。現場の主任が「今日は忙しいので後日にしてください」と断ってしまった。第七号の「検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した」に当たりうる。ただし但書がある。事業者側が日頃から監査対応の研修と指示を徹底していた記録を出せれば、事業者自身の責任は切り離せる
- もし、あなたが新たに迎えた役員が、五年前に別法人で介護報酬の不正請求に関与していたとしたら? 第十一号は、その人物が現在の事業所で何もしていなくても、役員等の一人であるという事実だけで取消事由を成立させる。役員就任前の経歴確認を怠ることは、事業所の生命線に直結する
- 監査の結果、返還命令と併せて指定取消の聴聞通知が届いた。聴聞期日まであと二週間。この期間に何を準備するかで、全部取消になるか、三か月の一部効力停止で済むかが分かれる。行政手続法13条の聴聞は形式ではなく、処分の重さを動かす実質的な場である
- 自分の担当利用者の担当事業所が指定取消になったと聞いた。利用者はどうなるのか。介護予防サービス計画の作成主体が消えるため、市町村が代替のケアプラン作成先を手配する。事業者が真っ先にやるべきは、利用者の引継ぎ先確保だ
取るべき行動
被害を受けた側:利用者・家族の立場であれば、1. 事業所の指定取消・効力停止の情報は市町村の公表と介護サービス情報公表システムで確認できる2. 指定が停止・取消された場合、介護予防サービス計画の作成主体が失われるため、直ちに市町村の介護保険担当課または地域包括支援センターに代替先の相談を3. 不適切な支援により損害を受けた場合は、指定取消とは別軌道で民法709条の損害賠償請求を検討4. 苦情申立は国民健康保険団体連合会(介護保険法176条)への申立ルートもある
訴えられた側:1. 監査・立入検査には必ず応じる。第七号の検査忌避は、それ自体が独立した取消事由であり、防御を放棄する最悪手である2. 指定取消・効力停止は不利益処分のため、行政手続法13条に基づく聴聞が実施される。聴聞通知を受けたら期日前に弁護士・行政書士に相談し、是正済みの事実と再発防止策を文書化して提出3. 従業者個人の行為が問題なら、第七号但書の「相当の注意及び監督」を裏付ける研修記録・指示文書を証拠として提出4. 処分後は審査請求(行政不服審査法)または取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を検討
時効(請求できる期限):指定取消・効力停止に対する不服申立は、処分があったことを知った日の翌日から起算して審査請求は3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)。聴聞の期日は通知に記載され、期日前の陳述書提出も可能。なお、取消処分を受けると第百十五条の二十二第二項の欠格事由により原則五年間は再指定を受けられない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の取消・効力停止は市町村長の裁量処分であり、違反の重大性、故意性、是正状況、利用者への影響等を考慮して処分内容を選択すべきとされる。裁量の逸脱・濫用があれば取消訴訟で違法となりうる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:介護保険法改正により予防重視型システムへの転換が図られ、要支援者向けの指定介護予防支援の制度とその指定取消し等の規定が設けられた(2006年4月施行)
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