要点種苗法11条は、締約国等で品種登録出願をした育成者に、最先の出願日の翌日から1年以内なら日本でも同じ優先日で出願できる優先権を認める規定である。
Q · 外国で新品種の出願をしたら、日本でもすぐ出さないと権利は取れないの?
締約国出願日から1年以内なら同じ優先日で日本でも出願できます
種苗法11条により、UPOV加盟国(締約国等)で品種登録に相当する出願をした育成者は、その最先の出願日の翌日から1年以内であれば、日本でも同じ優先日を援用して品種登録出願ができます(優先権主張)。この1年の優先期間内であれば、優先日から日本出願までの間に行われた譲渡・公表・他人の出願は、登録を妨げる事由になりません(同条2項)。1年を過ぎると優先権は失効しますが、未譲渡性要件(種苗法3条)の範囲でなお出願できる余地があります。
あなたが10年かけて新しいイチゴ品種を育成し、日本で品種登録出願をした。半年後、その苗が知らぬ間に韓国の農場で大量に増やされている。なぜ止められないのか。答えはこの第11条にある。種苗法11条は、締約国(UPOV加盟国)で出願した者に、その最先の出願日の翌日から「1年以内」なら、他国でも同じ優先日で出願できる権利を与える。この1年の窓を逃すと、あなたの品種は他国では「もう新しくない」ものとして登録を拒まれ、誰でも自由に増やせる公共財に転落する。さらに2項は、優先日から実際の出願日までの間に行われた譲渡・公表・他人の出願を「登録を妨げる事由としない」と盾になってくれる。優先権とは、世界中であなたの品種を押さえるための、たった1年限りのタイムカードだ。シャインマスカットが海外へ流出した教訓の法的な核心が、ここにある。
種苗法11条は品種登録出願における優先権を定める規定である。締約国出願または特定国出願をした者もしくはその承継人は、最先の出願日の翌日から1年以内に日本で同一品種につき品種登録出願をする場合、その出願時に優先権を主張できる。第2項は、優先期間中の譲渡・公表・他人の出願を登録阻却事由から除外する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
UPOV加盟国で品種登録出願をした育成者が、その最先の出願日を日本での出願にも援用できる制度です。種苗法11条が根拠で、期間は最先の出願日の翌日から1年以内です。
最先の締約国出願日の翌日から1年以内です。複数国に出願していれば一番早い1か国の日から数えます。1日でも過ぎると優先権は失効します。
植物の新品種の保護に関する国際条約の略称です。加盟国間で育成者権を相互に保護し、優先権主張の枠組みを定めます。日本もEUも加盟しています。
UPOV締約国・政府間機関・同盟国に対して行う、日本の品種登録出願に相当する出願を指します。この最先の出願日が優先権の起算点になります。
日本での品種登録出願の際に、農林水産省令で定めるところにより優先権主張の意思を示し、締約国出願日を証明する書面等を提出します。
海外での品種登録出願を期限内に行わなかったことが一因とされます。各国出願と優先権の1年を逃した結果、現地で自由に増殖される事態を招きました。
締約国出願はUPOV加盟国等への出願、特定国出願は日本と同一条件で優先権を認める非加盟国への出願です。いずれも優先期間は1年で同じ扱いです。
優先権は失効しますが即アウトではありません。未譲渡性要件(種苗法3条)の範囲、外国での最初の譲渡から4年(樹木・ぶどう等は6年)以内なら出願の余地があります。
守られません。品種登録は国ごとに別々で、日本の登録は日本国内限定です。海外で守るには各国に出願する必要があり、その橋渡しが優先権(種苗法11条)です。業界裏話ヒント:シャインマスカットの海外流出は、まさにこの各国出願を期限内にしなかったことが一因とされ、2020年の種苗法改正の引き金になりました。海外展開の予定が少しでもあるなら、日本出願と同時に主要国の出願戦略を組むのが鉄則です
優先権そのものは消えますが、即アウトではありません。品種登録の未譲渡性要件(種苗法3条)は、外国での最初の譲渡から4年(樹木・ぶどう等は6年)以内なら新規性を認めます。優先権を逃しても、この猶予内なら現地出願できる場合があります。業界裏話ヒント:実務では『優先権の1年』と『譲渡からの4年・6年』の二つの時計が並走しています。1年を逃して諦める前に、最初の海外譲渡日を確認すれば、まだ間に合うケースがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 11条:締約国出願日を日本出願に援用する優先権 | — |
| 適用前提 | 締約国出願または特定国出願が最先に存在し、1年以内の日本出願 | — |
| 期間の性質 | 最先の出願日の翌日から1年(優先期間) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。