要点種苗法 3 条は、品種登録の三要件として区別性・均一性・安定性を定める。三要件を満たし農林水産大臣に登録されて初めて、最長 30 年の育成者権が発生する。
Q · 自分で作った新しい品種、勝手に権利がもらえるわけじゃないの?
区別性・均一性・安定性の三要件を満たし登録が必要です
種苗法 3 条は、品種登録を受けるための三要件を定めます。①出願前に公然知られた他の品種と特性で明確に区別される区別性、②同一世代の植物体が特性で十分に類似する均一性、③繰り返し繁殖させても特性が変わらない安定性です(実務では DUS)。この三つを満たし農林水産大臣に登録されて初めて、最長 30 年の育成者権が発生します。逆に登録しなければ、どれだけ優れた品種でも誰でも自由に増殖・販売できる無防備な存在にとどまります。
シャインマスカット、あまおう、紅ほっぺ。あなたがスーパーで手に取るブランド果物の名前は、誰かが何年もかけて育成した「新品種」だ。種苗法 3 条は、その育成者に独占権を与えるための入口、三つの関門を定めている。一つ、既存のどの品種とも特性で明確に区別できること(区別性)。二つ、同じ世代の植物が特性で十分にそろっていること(均一性)。三つ、何度繁殖させても特性が変わらないこと(安定性)。この三つを、英語の頭文字を取って実務では DUS と呼ぶ。あなたが家庭菜園で偶然すごい株を見つけても、この三関門を通り、農林水産大臣に登録されて初めて、最長 30 年の独占権(育成者権)が手に入る。逆に言えば、登録しなければ、あなたの品種は誰でも自由に増やして売れる丸裸の存在だ。シャインマスカットが韓国・中国に流出し、日本が一円も取れなかった本当の理由は、この登録という盾を相手国で持っていなかったことにある。
種苗法 3 条は品種登録の実体的要件を定める規定であり、育成者が品種登録を受けるには、出願前に公然知られた他の品種と特性で明確に区別される区別性、同一の繁殖段階に属する植物体が特性で十分に類似する均一性、繰り返し繁殖させても特性が変化しない安定性の三要件を満たす必要があるとする。農林水産大臣は区別性の判断に際し、特性の相違の内容・程度や植物の種類・性質等を総合的に考慮する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
新品種の育成者に育成者権という独占権を与え、種苗の適正な流通を確保する法律です。3 条は品種登録の要件、19 条は権利の存続期間(最長 30 年)を定めます。
区別性・均一性・安定性の三要件です(種苗法 3 条)。既存品種と明確に区別でき、同世代がそろい、繰り返し繁殖しても特性が変わらないことが必要で、実務では頭文字を取って DUS と呼びます。
登録日から原則 25 年、果樹などの木本性植物は 30 年です(種苗法 19 条)。特許権の 20 年より長く、農産物ブランドを長期に守れる点が特徴です。
区別性は既存品種と特性で明確に区別できること、均一性は同世代の株が特性でそろうこと、安定性は繰り返し繁殖しても特性が変わらないことです。三つを満たさないと品種登録できません。
登録品種の無断増殖は原則として育成者権の侵害です。自家用の一部は例外扱いされる場合もありますが、増やした苗を他人に譲渡・販売すると侵害となり、民事・刑事の責任を負う可能性があります。
品種保護は国ごとの登録が原則で、日本で登録しても韓国・中国で登録していなければその国では誰でも自由に増殖できるためです。未登録国では自国の品種でも法的には公共財扱いになります。
未譲渡性(新規性)の壁があります。日本国内で 1 年、外国で 4 年(果樹等は 6 年)を超えて種苗を譲渡していると登録できません(種苗法 4 条)。発表や配布の前に出願日を確保するのが鉄則です。
植物の新品種は種苗法の品種登録、植物関連の技術的発明は特許法で守るのが基本です。両者は別系統で、育成者権は存続期間が長く、特許は技術思想を広く保護できる違いがあります。
できます。種苗法 3 条の「育成者」に職業の限定はなく、人為的でも自然変異でも、要件を満たす品種を育成した個人なら出願できます(種苗法 5 条)。業界裏話ヒント:実務では出願前に未譲渡性(新規性)の落とし穴で蹴られる人が多い。日本国内では出願日から 1 年、外国では 4 年(果樹等は 6 年)を超えて種苗を譲渡していると、それだけで登録不可です(種苗法 4 条)。すごい品種を作った嬉しさで先に配ってしまうと、権利の芽が摘まれる(最新の期間は要確認)
育成者権の侵害として差止め・損害賠償を請求でき(種苗法 33 条等)、悪質なら刑事罰の対象にもなります。問題は証明で、相手の畑の株が自分の登録品種だと示す必要があります。業界裏話ヒント:近年は DNA 品種識別という鑑定手法が確立し、農研機構などが品種の同一性を科学的に判定できます。見た目が似ているの水掛け論ではなく、遺伝子レベルで侵害を立証する時代に入っている。侵害を疑ったら、まず正規品と疑義品のサンプル確保を急ぐ
守られません。品種保護は国ごとの登録が原則で、日本の登録は日本国内にしか効力が及びません(種苗法 3 条・19 条)。シャインマスカットが韓国・中国で増殖されても止められなかった最大の原因がこれです。業界裏話ヒント:海外で守りたいなら、その国ごとに出願が必要で、しかも新規性の期間内に動かないと門前払い。2020 年の種苗法改正で海外持出制限を登録時に付せるようになりましたが、それも国内での増殖・持出を抑える盾であって、相手国での権利そのものは別途取らねばならない(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 種苗法 3 条:品種登録の積極要件(区別性・均一性・安定性=DUS) | — |
| 判断のタイミング | 出願品種の特性を審査(栽培試験・現地調査) | — |
| 満たさない場合の帰結 | 区別性等を欠くと拒絶(誰でも使える公共財のまま) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。