要点種苗法 4 条は品種登録の拒絶事由を定め、名称が登録商標と衝突する場合、または出願前に業として譲渡され新規性を失った場合は登録できない。猶予は国内 1 年・外国 4 年である。
Q · 自分で育てた新品種でも、登録する前に売ったら登録できなくなるの?
出願前に業として売ると新規性を失い登録できません
種苗法 4 条 2 項により、出願前に「業として」譲渡された種苗・収穫物は新規性を失い、品種登録を受けられません。ただし猶予があり、国内なら出願日から 1 年遡った日、外国なら 4 年(永年性植物は 6 年)遡った日より前の譲渡がアウトです。試験研究のための譲渡や、育成者の意に反してされた譲渡は例外です。加えて 4 条 1 項では、名称が登録商標と衝突したり誤認混同を生じる場合も登録できません。つまり、売る前に出願日を確保することが実務の鉄則です。
丹精込めて育てた新しいイチゴの苗を、登録出願の前に道の駅やメルカリで売ってしまった。その瞬間、あなたはこの品種を二度と登録できない体になったかもしれない。種苗法4条は、品種登録が拒絶される二つの落とし穴を定める。第1項は「名前」の問題。出願品種の名称が、その種苗に係る登録商標と同一・類似だったり、品種を取り違えるような紛らわしい名前だと登録できない。第2項がもっと怖い。あなた自身が出願前に種苗や収穫物を「業として」(営利の取引として)譲渡していると、新規性が失われ登録できなくなる。期限は、国内なら出願日から1年遡った日より前、外国なら4年(永年性植物は6年)遡った日より前。試験研究のためか、あなたの意に反して売られた場合だけが例外だ。つまり、売る前に出願するか、出願してから売るか。順番を間違えた者は、自分が生み出した品種の権利を、自分の手で消してしまう。
種苗法 4 条は品種登録の拒絶事由を定める規定であり、第 1 項で出願品種の名称が登録商標と同一・類似または誤認混同を生じる場合を、第 2 項で出願前の業としての譲渡により新規性を喪失した場合を、それぞれ登録障害とする。新規性喪失の猶予期間は国内で出願日から 1 年、外国で 4 年(永年性植物は 6 年)である。
品種登録が拒絶される二つの事由を定めた規定です。第 1 項は名称が登録商標と衝突・誤認混同を生じる場合、第 2 項は出願前に業として譲渡され新規性を失った場合を登録障害とします。
出願前に種苗や収穫物が業として譲渡されていないことを指します。猶予は国内で出願日から 1 年、外国で 4 年(永年性植物は 6 年)遡った日より前の譲渡があると新規性を失います。
外国での譲渡について 6 年です。通常の植物は外国 4 年ですが、農林水産省令で定める永年性植物は 6 年に延長されます。国内はいずれも 1 年です。
名称が一つでない場合、種苗に係る登録商標と同一・類似の場合、関連役務の登録商標と衝突する場合、品種の誤認や識別の混同を生じるおそれがある場合に拒絶されます(4 条 1 項)。
失われます。4 条 2 項は「種苗又は収穫物」の業としての譲渡を対象とするため、苗だけでなく果実・野菜など収穫物の販売も新規性喪失の原因になります。
継続的に対価を得て譲渡すれば「業として」に当たりうるため、猶予期間を超えると登録できなくなります。将来の登録を考えるなら、出願日を確保してから出品するのが安全です。
営利の取引として反復・継続して種苗や収穫物を渡す行為を指します。量の多寡ではなく、対価を取って継続的に譲渡したかが判断基準となり、少量でも業に当たりうります。
拒絶理由通知に対しては意見書提出や名称変更で反論できる場合があります。新規性喪失が確定した場合は同一品種の登録は困難ですが、別系統での再挑戦は検討できます。
4条2項には猶予期間があります。国内なら出願日から1年遡った日より前の譲渡がアウト、つまり出願日から1年以内の販売はセーフです。外国では4年(永年性植物は6年)。業界裏話ヒント:多くの人が『一度でも売ったら終わり』と誤解しますが、実は国内1年の猶予がある。ただし1日でも超えると一発で登録不可。販売開始日を必ず記録し、そこから1年以内に出願するのが実務の鉄則です(最新の改正状況をご確認ください)
守られません。品種登録は国ごとで、各国に別々の出願が必要です。4条2項の外国4年(永年性6年)は、外国での先行販売も新規性を壊すという意味で、裏返せばその期間内なら海外出願が間に合うという猶予でもあります。業界裏話ヒント:シャインマスカットの海外流出は、まさに各国出願を怠った結果。海外展開を考えるなら国内出願と同時にUPOV加盟国へ動く。1国ずつ後回しにすると、その国では永遠にコピー栽培を止められなくなります
4条1項により、出願品種の種苗に係る登録商標と同一・類似の名称、またその種苗に関する役務の登録商標と衝突する名称は品種登録を受けられません。誤認混同のおそれがある名称も同様です。業界裏話ヒント:品種名称は登録後、その種苗を業として譲渡するときに使う義務が生じるため、後から自由に変えられません。だから出願前に商標調査をして、商標と衝突せず、かつ自分で別途商標も取れる名前を選ぶのが賢い。名前で二度手間を踏む人が非常に多い
消えません。4条2項ただし書で、試験若しくは研究のための譲渡、また育成者の意に反してされた譲渡は、新規性を壊さない例外とされています。業界裏話ヒント:問題は『試験研究目的』を後で立証できるか。共同研究契約書やMTA(素材移転契約)で目的を明記しておかないと、後に『あれは業としての譲渡では』と争われたとき守れない。渡すときの紙一枚が、後の権利の生死を分けます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 種苗法 4 条:登録の消極的要件(名称・新規性の拒絶事由) | — |
| 問われる中身 | 名称の商標衝突・誤認混同/出願前の業としての譲渡による新規性喪失 | — |
| 時間との関係 | 出願前の販売日から逆算(国内 1 年・外国 4 年/永年性 6 年) | — |
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