育成者権又は専用利用権の侵害に係る訴訟において、育成者権者又は専用利用権者が侵害の行為を組成したものとして主張する種苗、収穫物又は加工品の具体的態様を否認するときは、相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない。
要点種苗法 36 条は、育成者権侵害訴訟で権利者が主張する侵害態様を相手方が否認するとき、相手方に自己の行為の具体的態様の明示を義務づける規定である。
Q · 相手の畑の中を見られないのに、種苗の無断栽培をどうやって立証するの?
種苗法 36 条で相手に栽培態様の説明義務を負わせられる
種苗法 36 条により、育成者権者が侵害を組成する種苗・収穫物・加工品の具体的態様を主張し、相手方がこれを否認するときは、相手方は自己の行為の具体的態様を明らかにする義務を負います。単なる否認は許されず、明らかにできない相当の理由がなければ、その否認は裁判所に採用されにくくなります。営業秘密が心配な部分は 37 条の秘密保持命令で保護しながら開示するのが筋であり、秘密を盾にした沈黙は原則として通りません。
あなたが十年かけて新しいぶどうの品種を育成し、品種登録したとする。ある農園が無断で同じ品種を栽培している疑いがあるのに、相手のハウスの中は覗けない。どうやって侵害を立証する。ここで種苗法36条が効いてくる。あなた(育成者権者または専用利用権者)が「相手はこの種苗、この収穫物、この加工品でこう侵害している」と具体的態様を主張し、相手がそれを否認するなら、相手はただ「違う」と言って黙っていることが許されない。自分の栽培や販売の具体的態様を、自分の口で明らかにする義務を負う。ただし、明らかにすることができない相当の理由があるときは別だ。通常の民事訴訟では、侵害された側がすべてを立証するのが大原則だが、本条は相手に「お前はどうやっているのか説明しろ」と迫る切り札を、権利者の手に握らせる。相手が合理的理由なく沈黙すれば、裁判官はその否認を退ける方向に動く。
種苗法 36 条は、育成者権侵害訴訟における具体的態様の明示義務を定める規定である。権利者が侵害を組成する種苗・収穫物・加工品の具体的態様を主張し相手方がこれを否認する場合、相手方は自己の行為の具体的態様を明らかにする義務を負う。ただし明らかにできない相当の理由があるときは免れる。特許法 104 条の 2 と同趣旨の立証負担調整規定である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
権利者が侵害態様を主張したのに相手方が否認するとき、相手方が自分の行為の具体的態様を明らかにしなければならない義務です。種苗法 36 条が根拠で、立証負担の一部を相手に移す仕組みです。
両者はほぼ同趣旨の並行規定で、特許法 104 条の 2 がモデルです。保護対象が育成者権(品種)か特許権(発明)かが違うだけで、具体的態様の明示を相手に迫る構造は共通します。
栽培や加工が相手の施設内部で完結し、外から証拠を集めにくいためです。種苗法 36 条はこの非対称を是正し、相手に自己の行為態様を説明させることで立証負担を緩和します。
登録品種であれば育成者権侵害として差止・損害賠償を請求できます。訴訟では侵害態様を具体的に主張し、36 条で相手の栽培態様の明示を求めるのが実務の要点です。
相手方が自己の行為態様を明らかにできない正当な事情を指します。「言いたくない」では足りず、営業秘密の懸念だけでは相当の理由になりにくく、その場合は 37 条の秘密保持命令で対応します。
訴訟で開示される営業秘密について、相手方や代理人に守秘義務を課す命令です。36 条で態様を開示させつつ、開示側の営業秘密を保護し、開示強制と秘密保持を両立させます。
DNA 品種鑑定など専門機関による同一性鑑定が有力です。市場や流通で入手した収穫物・加工品と登録品種の一致を固めれば、36 条による態様明示の前提となる具体的主張が組み立てやすくなります。
損害および加害者を知った時から 3 年で時効にかかります(民法 724 条)。行為時から 20 年の除斥的期間もあるため、侵害を疑ったら早期に証拠を確保し提訴を検討すべきです。
そこが種苗法36条の出番です。あなたが侵害の具体的態様を主張し、相手がそれを否認するなら、相手は自分の行為の具体的態様を明らかにしなければなりません(36条)。相手の畑の中を、相手自身の口から語らせる仕組みです。業界裏話ヒント:弁護士は最初の訴状で侵害態様をどこまで具体的に書くかに最も神経を使います。ここが甘いと相手も甘く否認でき、明示義務が空回りする。書面の作り込みが情報開示の量を決めるという、表に出てこない実務の勘所です
原則として逃げ切れません。36条が認めるのは「明らかにすることができない相当の理由」であって、「言いたくない」では足りません。営業秘密が心配なら、種苗法37条の秘密保持命令を使えば、相手方や代理人に守秘義務をかけたうえで開示できます。業界裏話ヒント:「秘密だから黙る」と「秘密保持命令を使って開示する」では、裁判官の心証が正反対に振れます。前者は不利な推認を招き、後者は誠実な対応として評価される。秘密を理由に沈黙するのは、実は最も損な選択です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 機能 | 種苗法 36 条:相手方に自己の行為態様の明示を義務づけ立証負担を調整 | — |
| 発動場面 | 権利者が侵害態様を主張し相手方が否認したとき | — |
| 相手方の防御余地 | 明らかにできない相当の理由があれば免れる | — |
| 営業秘密の保護 | 37 条の秘密保持命令とセットで開示を強制 | — |
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