要点情報公開法 6 条は、不開示情報の部分を容易に区分して除けるとき、行政機関の長に残りの開示を義務づける。一部に秘密があることを理由とした全面黒塗りは原則違法となる。
Q · 情報公開請求したら全部黒塗りの『のり弁』で返ってきた。これって全部隠していいの?
原則ダメ。区分できる部分は開示義務がある
情報公開法 6 条 1 項により、不開示情報が記録された部分を容易に区分して除けるなら、行政機関の長は残りの部分を開示しなければなりません。『一部に秘密がある』を理由に文書まるごとを黒塗りにするのは原則として違法です。さらに 6 条 2 項のモザイク・アプローチにより、氏名や生年月日など個人を識別できる芯の部分だけを消せば本人に害が及ばないと認められる場合、その残りは開示対象に引き戻されます。
役所に情報公開請求をして、戻ってきた紙が真っ黒に塗りつぶされていた。世間でこれを「のり弁」と呼ぶ。多くの人はここで「ああ、見せてもらえないんだ」と諦める。それが大きな勘違いだ。情報公開法 6 条は、行政機関の長に対し「塗りつぶせる部分」と「見せなければならない部分」を切り分ける義務を課している。文書の中に不開示情報(個人情報、企業秘密、捜査情報など)が混ざっていても、その部分を容易に区分して除けるなら、残りはあなたに開示しなければならない。つまり「一部に秘密がある」を理由に「全部黒塗り」にするのは原則として違法だ。さらに 2 項は強力で、個人を特定できる氏名や生年月日だけを消せば本人に害が及ばないと認められる場合、その消した残りは「個人情報そのものではない」とみなして開示対象に引き戻す。役所が黒塗りの面積をどこまで広げられるか、その上限を決めているのがこの条文だ。
情報公開法 6 条は部分開示を定める規定である。開示請求に係る行政文書の一部に不開示情報が記録されている場合でも、その部分を容易に区分して除くことができるときは、行政機関の長は残りの部分を開示しなければならない。2 項は個人識別部分のみを除けば足りる場面で開示範囲を拡大する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
行政文書に不開示情報が含まれていても、その部分だけを区分して除き、残りを開示する制度です。情報公開法 6 条が根拠で、全面不開示を原則として禁じます。
不開示部分とそれ以外を物理的・技術的に簡単に切り分けられる状態を指します。切り分けが容易でないことの説明責任は行政機関側にあります。
決定を知った日の翌日から 3 か月以内に審査請求を提起し、6 条 1 項・2 項違反を主張します。審査会が現物を見て塗りすぎを是正することが多いです。
氏名・生年月日など個人を識別できる芯の部分だけを消し、残りを開示する手法です。情報公開法 6 条 2 項が根拠で、個人情報の壁を実質的に薄くします。
処分があったことを知った日の翌日から 3 か月以内です(行政不服審査法 18 条)。費用がかからず、訴訟前の有効な手段です。
不開示は文書全体を出さない処分、部分開示は不開示情報の部分のみ除いて残りを出す処分です。6 条は部分開示を原則と位置づけます。
情報公開・個人情報保護審査会が、黒塗り前の文書現物を委員が直接確認して判断する手続です。窓口で強気でも現物確認で塗りすぎが露呈します。
処分を知った日から 6 か月以内、かつ処分日から 1 年以内です(行政事件訴訟法 14 条)。審査請求を経てから提起するのが一般的です。
原則からすると過剰な可能性が高いです。6 条 1 項は『不開示部分を容易に区分して除けるなら残りは開示せよ』と定めるので、全面黒塗りには『区分が容易でない』という役所側の説明責任が伴います。業界裏話ヒント:審査請求をすると情報公開・個人情報保護審査会が黒塗り前の現物を直接見て判断します(インカメラ審理)。役所の窓口では強気でも、第三者機関が現物を見ると塗りすぎが露呈し、答申で大幅に開示拡大されるケースが多い。窓口の対応で諦めず一段上げる価値がある
そうとは限りません。6 条 2 項は、氏名・生年月日など『特定の個人を識別できる芯』の部分だけ除けば本人に害が及ばないと認められる場合、残りは個人情報に含まれないとみなして開示すると定めます。業界裏話ヒント:これを実務で『モザイク・アプローチ』と呼びます。請求の段階で『氏名等のみマスキングした上での開示を求める』と具体的に書いておくと、役所が『個人情報だから全部不開示』と機械的に処理しにくくなる。求め方一つで開示範囲が変わる
情報公開の審査請求は、原則として第三者機関である情報公開・個人情報保護審査会への諮問が必要で、処分庁の自己採点ではありません。委員が黒塗り前の文書を直接確認して答申を出します。業界裏話ヒント:審査会の答申に法的拘束力はありませんが、行政機関がこれに反する決定を維持するのは実務上ハードルが高く、答申で開示相当とされると黒塗りが削られることが多い。さらに答申は公開されるので、過剰な不開示は対外的にも残る。費用がかからない審査請求は、訴訟前の極めて有効な一手です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 6 条:不開示情報を含む文書の部分開示の義務 | — |
| 行政機関の義務の性質 | 羈束(容易に区分できるなら開示しなければならない) | — |
| 請求者の使いどころ | 全面黒塗りを削り、残部の開示を勝ち取る | — |
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