要点個人情報保護法109条は、行政機関の長等が保有個人情報を匿名加工した行政機関等匿名加工情報を作成し、法令に基づく場合等に限り提供できると定める。削除情報の目的外利用も原則禁止される。
Q · 役所が持っている自分の情報、匿名化すれば勝手に企業に渡せるって本当?
本人同意なしで提供可能。ただし提供先と鍵の管理は厳格に縛られる
個人情報保護法109条により、行政機関の長等は保有個人情報を匿名加工した「行政機関等匿名加工情報」を作成できます。匿名加工情報になると本人の個人情報ではなくなり、本人同意なしに提供が可能です。ただし提供は法令に基づく場合や第三者提供が認められる場合などに限定され(2項)、加工で削除した氏名やマイナンバー等の「削除情報」は、法令の根拠がない限り目的外に利用・提供できません(3項)。再識別の鍵となる削除情報の管理を厳格に縛る点が本条の核心です。
市区町村や国の役所が握っているあなたの情報、住民記録、課税額、介護や医療のレセプト、乳幼児健診の結果。それらは「匿名加工」という処理を経れば、民間企業や研究者の手元へ合法的に渡る。個人情報保護法109条が、その扉の鍵だ。ポイントは二つ。第一に、匿名加工情報になった瞬間、それはもう「あなたの個人情報」ではなくなり、あなたの同意も、開示・利用停止を求める権利も及ばなくなる。第二に、役所は加工のために元データから氏名やマイナンバーを削り取るが、その削り取った「削除情報」自体は個人情報として役所の手に残る。109条3項は、その削除情報を目的外に使ったり外に出したりすることを、法令の根拠がない限り固く禁じている。表向きの匿名データの裏に、再識別の鍵が眠っている構造を、この条文は正面から縛っている。
個人情報保護法109条は、行政機関の長等による行政機関等匿名加工情報の作成・提供を規律する規定である。匿名加工情報は本人を特定できないよう加工されたもので、その提供は法令に基づく場合等に限定される。あわせて、加工の過程で削除した記述等および個人識別符号(削除情報)の目的外利用・提供を原則として禁止し、再識別を防止する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
行政機関の長等が保有個人情報を匿名加工し、本人を特定できないようにした情報です。個人情報保護法109条を根拠に作成され、提案募集を経て民間の利活用に供されます。
できます。匿名加工情報になった時点で個人情報ではなくなり、本人の同意は不要です。ただし提供は法令に基づく場合等に限定されます(109条2項)。
匿名加工の際に元の保有個人情報から削除した記述等や氏名・マイナンバー等の個人識別符号を指します(109条4項)。再識別の鍵となるため厳格に管理されます。
行政機関が公示する提案募集に事業提案を出し(110条・111条)、審査通過後に利用契約を結び、手数料を納付して初めて提供を受けられます。
禁止です。利用者は本人を識別する目的で他の情報と照合してはならず、違反は罰則や契約解除の対象になります。削除情報の目的外利用も禁じられています。
行政機関の個人情報ファイル簿や提案募集の公示で、どのような匿名加工情報が作られているかを確認できます。ただし特定の個人単位での確認は原則できません。
原則できません。匿名加工情報は個人情報ではないため、開示・訂正・利用停止の請求は届きません。動くなら加工前の保有個人情報の段階が有効です。
違います。行政機関等は109条以下、民間事業者は43条以下が適用されます。作成・提供の手続や監督の枠組みが分かれています。
半分正しい。匿名加工情報になった瞬間、それはあなたの個人情報ではなくなり、開示や利用停止の請求は届かなくなる。ただし役所は加工で削った『削除情報』を目的外に使えず(109条3項)、加工基準も委員会規則で縛られている。業界裏話ヒント:加工が甘く再識別できそうな事例には、個人情報保護委員会への申出という別ルートが残る。個人の権利は封じられても、監督機関を動かす道までは消えていない
正規ルートは、行政機関が公示する『提案募集』に事業の提案を出し(法110条・111条)、審査を通り、利用契約を結び、手数料を払って初めてデータが提供される流れだ。思いつきで頼んでも出てこない。業界裏話ヒント:審査で効くのは『その匿名加工情報でなければ実現できない事業か』という必要性の説明。汎用的な理由は落ちやすく、募集要項の観点を先読みした提案設計が採否を分ける
元データから削り取った氏名やマイナンバーなどの個人識別符号、それが『削除情報』だ(109条4項)。単体で個人を特定できる、いわば再識別の鍵。だから109条3項は69条の一般ルールに上乗せし、法令の根拠がない限り目的外の利用・提供を禁じる。業界裏話ヒント:匿名データ本体より、この削除情報の管理こそ本当の急所。漏れれば匿名加工の意味が崩れるため、実務では削除情報と加工方法等情報の隔離保管が最重要視される
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象データ | 109条:行政機関等が作る行政機関等匿名加工情報 | — |
| 提供の可否 | 法令に基づく場合等に限り提供可(2項) | — |
| 削除情報・鍵の扱い | 削除情報の目的外利用・提供を原則禁止(3項) | — |
| 利用開始の入口 | 提案募集への提案・審査・利用契約(110条・111条) | — |
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