要点個人情報保護法 110 条は、行政機関の長等に対し、匿名加工情報の提案募集の対象となる個人情報ファイルについて、その旨と提案受付組織の名称・所在地を個人情報ファイル簿に記載する義務を定める。
Q · 役所が持ってる個人データが企業に使われるって、どこを見れば分かるの?
公開リスト「個人情報ファイル簿」への記載義務を定めた規定です
個人情報保護法 110 条により、行政機関の長等は、第六十条第三項各号をすべて満たす個人情報ファイルについて、行政機関等匿名加工情報の提案募集(第百十二条第一項)の対象である旨と、提案を受ける組織の名称・所在地を、個人情報ファイル簿に記載しなければなりません。つまり、どの行政データが匿名加工され民間に開かれているかは、この公開リストを見れば分かります。事業者には提案機会の入口地図、本人には自分の情報の行方を追う窓になります。ただし匿名加工後の情報は個人情報ではなくなり、本人請求の対象から外れます。
国が握る個人データ(住民記録、税、医療、統計)は、そのままでは外に出ない。ところが特定の条件(第六十条第三項各号)をすべて満たしたファイルは、匿名加工という一手を挟んで、民間事業者からの提案を受け付ける対象になる。第百十条が命じるのは、その対象になったファイルを個人情報ファイル簿という公開リストに明記せよ、という一点だ。つまり、どの行政データが民間に開かれているか、その入口の地図がここにある。データを使って事業を作りたい側にとっては、宝の在りかを示す索引。自分の情報がどう扱われるか知りたい本人にとっては、監視の窓。両者が同じ一行を、逆方向から覗くことになる。多くの人はこの制度の存在すら知らないが、知っている事業者はこのリストを定点観測し、次の提案の募集(第百十二条第一項)を待ち構えている。
個人情報保護法 110 条は、行政機関の長等が保有する個人情報ファイルのうち第六十条第三項各号の要件をすべて満たすものについて、行政機関等匿名加工情報の提案募集の対象である旨および提案を受ける組織の名称・所在地を、個人情報ファイル簿に記載すべきことを定める手続規定である。同法 75 条の記載事項に対する特則として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
行政機関等が保有する個人情報を、個人を識別できないよう匿名加工した情報です。第六十条第三項各号の要件を満たすファイルが対象となり、民間の提案を受けて提供されます。
各行政機関が公表する公開リストで、原則として各機関のウェブサイトや窓口で確認できます。110 条各号の記載があれば、提案募集の対象ファイルだと分かります。
各行政機関の長等が定める応募期間内に行われます。募集の頻度・時期は機関ごとの運用によるため、最新の募集要領を確認する必要があります。
できません。匿名加工され個人を識別できなくなった情報は個人情報ではなくなるため、開示・訂正・利用停止請求(第七十六条以下)の対象から外れます。
対象機関の個人情報ファイル簿で 110 条各号の記載を確認し、第百十二条第一項の提案募集に応募、審査を経て利用契約を締結し手数料を納付します。
行政機関の長等にあります。保有ファイルが第六十条第三項各号のいずれにも該当すると認めるとき、110 条各号の事項を記載しなければなりません。
違いません。匿名加工した行政データを民間の活用に開放する制度の透明性を担う手続規定で、提案募集の入口を公開リストで示すことを義務づけています。
はい。提案は審査を経て利用契約の締結へ進み、手数料の納付が必要です。あわせて匿名加工情報の安全管理義務や再識別禁止も負います。
勝手に買えるわけではありません。第百十二条第一項の提案の募集に応じ、審査を通り、利用契約を結んだ事業者だけが、匿名加工された情報の提供を受けられます。しかも対象は第六十条第三項各号の条件を満たすファイルに限られます。業界裏話ヒント:どのファイルが対象かは個人情報ファイル簿を見れば分かるのに、この制度自体が知られておらず、応募がゼロや少数の募集も珍しくない。競合が薄い今こそ、リストを定点観測する事業者に先行者利益がある。
匿名加工され個人を識別できなくなった情報は、もはや個人情報ではなくなるため、本人の利用停止請求(第九十八条)の対象から外れ、原則として止められません。動けるのは加工される前です。業界裏話ヒント:個人情報ファイル簿に第百十条各号の記載が現れた段階が、実質的なラストチャンス。役所はこの記載を粛々と載せるだけで個別通知はしないため、自分から定期的に確認しない限り、加工が済むまで気付かないのが普通です。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 110 条:提案募集対象ファイルの個人情報ファイル簿への記載義務 | — |
| 適用の前提 | 第六十条第三項各号にすべて該当するファイル | — |
| 誰の視点か | 行政の記載義務=事業者への入口公示/本人への監視窓 | — |
| 本人請求との関係 | 記載段階は開示・利用停止請求を検討できる最終局面 | — |
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