第百七十六条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
要点個人情報保護法180条は、行政機関等の職員や委託従事者・退職者が業務で知った保有個人情報を不正目的で提供・盗用すれば、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処すと定める。
Q · 役所に出した情報を漏らして罰せられるのは、公務員だけですか?
委託先の従業員や退職者でも刑事責任を負います
個人情報保護法180条は、第176条が定める者、つまり行政機関等の職員だった者や、その委託業務に従事している者・していた者が、業務で知り得た保有個人情報を、自己または第三者の不正な利益を図る目的で提供したり盗用したりすれば、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処すと定めます。対象は公務員に限られず、委託先の派遣社員や退職後の元職員も含まれます。民間事業者版の178条とは別枠の、公的データ専用の罰則です。
住民票、課税証明、年金記録、生活保護の申請書。あなたが役所に出した情報は、役所の職員だけが触れているわけではない。システムの保守、データ入力、コールセンター、その多くは民間業者に委託されている。個人情報保護法180条は、第176条が定める者、つまり行政機関等の職員だった者や、その委託業務に従事している者・していた者が、業務で知り得た保有個人情報を、自己や第三者の不正な利益を図る目的で提供したり盗用したりすれば、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処すると定める。急所は二つ。第一に、対象は公務員に限らない。委託先の派遣社員でも、退職後の元職員でも刑事責任を負う。第二に、これは民間企業の情報漏えい罪(178条)とは別枠の、公的データ専用の罰則だ。あなたのデータを守る最後の壁は、担当者個人の頭上にぶら下がった刑罰なのだ。
個人情報保護法180条は、行政機関等の職員や委託業務従事者・退職者が、業務に関して知り得た保有個人情報を自己または第三者の不正な利益を図る目的で提供・盗用する行為を処罰する罰則規定であり、公的部門の情報漏えいに個人単位で刑事責任を課すものである。
行政機関等の職員や委託従事者・退職者が、業務で知った保有個人情報を不正な利益目的で提供・盗用した場合に、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金を科す公的データ専用の罰則です。
行政機関等が職務上作成・取得し、組織的に利用するために保有している個人情報です(同法60条)。住民票、課税証明、年金記録などが典型で、180条の犯罪の客体になります。
1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。2025年6月1日施行の刑法改正で、従来の懲役が拘禁刑に統合されました。
組織の管理責任と、現実に情報を提供・盗用した個人の刑事責任は別軌道です。180条が罰するのは組織ではなく、実際に手を動かした委託先従業員などの個人です。
自己または第三者の不正な利益を図る目的で、業務上知った保有個人情報を用いる行為です。外部に渡さず自分で悪用する場合も盗用に含まれます。
178条は民間の個人情報取扱事業者の従業者等を対象とし、180条は行政機関等の職員・委託従事者・退職者を対象とします。公的データ専用か民間かで別枠になっています。
特定個人情報についてはマイナンバー法(番号利用法)に加重処罰の特則があり、通常の保有個人情報より重い法定刑が定められる場合があります。現行の条番号は要確認です。
情報を保有する行政機関等へ、書面でアクセスログの保存と調査を要求します。ログの保存期間は短く、放置すると盗用を裏づける唯一の証拠が上書きされる恐れがあります。
違います。180条が指す「第176条に規定する者」には、行政機関等の職員だけでなく、その委託業務に従事している者・していた者が含まれます(176条)。自治体システムの保守やデータ入力を請け負う民間企業の社員、派遣スタッフも対象です。業界裏話ヒント:漏えい事件で最初に立件されるのは、正規職員より末端の委託先従業員であることが多い。アクセス権限を持ちながら組織の監視が緩い層こそ、この条文の本当の射程です。
条文は提供と並んで盗用を罰します。盗用は自己または第三者の不正な利益を図る目的で情報を用いる行為で、外部提供がなくても成立しえます。ただし単なる好奇心の閲覧が不正な利益を図る目的に当たるかは実務上解釈が分かれます。業界裏話ヒント:目的の立証が争点なので、閲覧履歴と金銭授受の有無が捜査の焦点になる。見ただけと弁解しても、直後に第三者へ伝えた記録があれば目的を推認される。
逃げ切れるとは限りません。180条は職員であった者も対象にし、退職後でも処罰されます。公訴時効は3年で、起算点は提供・盗用の実行時です(刑事訴訟法250条2項・253条)。業界裏話ヒント:在職中に持ち出したデータを退職後に使うと、使った時点が新たな実行行為とみなされ、時効の起算点が後ろにずれることがある。昔のことだからという感覚が一番危ない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象者 | 180条:行政機関等の職員・委託業務従事者・退職者(176条が画定) | — |
| 規律の性質 | 180条:不正利益目的の提供・盗用を罰する刑事罰 | — |
| 適用場面 | 180条:公的な保有個人情報が委託先末端まで含めて漏れた場面 | — |
| 問われる責任 | 180条:実際に手を動かした個人の刑事責任 | — |
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